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ヒサノリ・タカハシは土曜日、カブスで今春2度目の先発予定だ。しかしそれは、ローテーション入りを目指したものではない。その日本人左腕は、ブルペン入りを狙っている。

「今僕がマウンドに上がっているのは、そこを狙っているから」タカハシは、通訳のリョウ・シンカワを通して言った。「チームに入るチャンスはあると思う。僕の良いところを見せて、チームに必要であるというところを、スタッフに証明する必要があると思っている。コントロールの良いところが、僕のセールスポイントだと思っている」

37歳のタカハシは、打者を圧倒するわけではない。ファストボールの球速をたずねた時、彼は微笑んだ。

「100マイル」彼は英語で答えた。

それは冗談だ。タカハシはメッツとエンゼルス、そしてパイレーツで投げてきた。昨シーズンは51試合で投げて、防御率5.54だった。

「(グレッグ・)マダックスや(ジェイミー・)モイヤーみたいな投手が、日本には多くいて、僕もそういうタイプの投球をする」タカハシは言った。「今47歳のマサ・ヤマモトっていう投手が日本にいるんだけど、彼はまだ現役だしね」

ヤマモトは左腕であることが、長い現役生活の助けになっている。

木曜日のカブスで先発する左腕のクリス・ルーシンもブルペン候補だと、デール・スベウム監督は言った。

「彼をどうするのか、まだわからない」スベウムはルーシンについて言った。「良い球を投げているしね。トラビス・ウッドはローテーションに入れるし、ブルペンにはベストな選択をしたい。ブルペンに一番よいのは、いつも左腕だ」

金曜日、カブスはホホカム・スタジアムで日本代表チームとオープン戦を行う。タカハシに、日本チームについて聞いた。

「いわゆる日本スタイルの、とても良いチーム」タカハシは言った。「細かいことを、しっかりとやってくる」

彼らは、少し時差ボケしているだろうか? 日本チームは火曜日の夜に到着して、木曜日にジャイアンツと試合をする。

「たぶんそこが、カブスの狙い目だろうね」タカハシは言った。

参考記事: Takahashi aims for spot in Cubs bullpen By Carrie Muskat / MLB.com

日本人は、野球が大好きだ。

ファンは、地元で育ったスターを愛している。彼らは、選手がマイナーリーグから彼らのメジャーリーグである日本プロ野球(NPB)に行って、チームの優勝争いに貢献するのを見るのが好きだ。

しかし日本のファンが判っていることとして、日出ずる国から誕生したスーパースターの次の論理的なステップが、世界で一番大きな海を越えてアメリカに行くことで、そしておそらく残りのキャリアをそこで過ごすことだ。それはお気に入りの選手を彼らから遠ざけてしまうことで、ライフスタイルの大きな変化が要求される。
 
”サヨナラ”というのは簡単ではないが、日本のファンは今その言葉をよく使う。彼らはその背後にある理由を理解している。彼らはそれに賭ける。そして多くの場合、彼らはそれをより楽しむ方法を考える。

「彼らは、スター選手を失いたくないが、一方でメジャーリーグ・ベースボールでの実績に誇りを持っている」 ロバート・ホワイティングはemailでMLB.comに話した。彼は日本野球のエキスパートで、有名な”You Gotta Have Wa "(和をもって日本となす )の著者である。

「一部のファンは、怒り狂いながら抗議の意思を示しに球場に行く。その姿は、君たちには想像できないだろう」

ホワイティングはNPBで才能を開花させた多くの日本人選手が、有利な条件でアメリカに行くのを見てきた。それは1995年のヒデオ・ノモ、カズヒロ・ササキ(2000)、イチロー・スズキ('01)、ヒデキ・マツイ('03)、ダイスケ・マツザカ('07)、そしてこの冬にテキサス・レンジャーズと契約し、この春彼が投げる度にメディアが狂乱するユウ・ダルビッシュらだ。

しかしホワイティングは、この国がその競技と選手たちにどれほど熱心かを見てきていて、そしてメジャーリーグが、最もハイレベルの戦いを提供し、アメリカ行きのチケットが彼らのプライドをそそるものであることが判っている。

「ファンは、MLBが野球の究極であることを認識している」ホワイティングは言う。「彼らは、彼らのスターがチャレンジするところを見たがっている。そして彼らは、TVでそれを見る事ができる。なので彼らのロスは軽減される」

そう、TVだ。

メジャーリーグにいる同胞のうちの一人の全ての動きを追いかける日本メディアのメンバーの必要性は、とても重要だ。なので大都市の新聞、ウェブサイト、テレビ局は単にチームを取材するために、それらの選手がいるアメリカにジャーナリストを常駐させた。

例えばスポーツライターのノブ・コバヤシ、彼は1990年代の後半にはシカゴに住み、日本の新聞関係で働いていた。その後、彼は日本の神戸にあるデイリースポーツ新聞社に雇われ、2001年のマリナーズのイチローとササキを取材した。彼はそれ以来シアトルにいて、すべての試合後にイチローに質問をしている。

「日本人はいつも、メジャーリーグでプレーしている日本人選手を見るのを楽しみにしている」コバヤシは言った。「ノモが来た時、私たちはとてもエキサイトした。イチローやマツイ、マツザカ、ダルビッシュのときも同じ。ファンのほとんどは、それを見て喜んでいると思う」

日本人外野手コウスケ・フクドメ、彼は2008年にアメリカに来て'11年にインディアンズに移籍するまで、カブスでプレーしていた。今はホワイトソックスにいる。彼はずっとアメリカでプレーすることを夢見てきて、日本のファンがこの思いを理解してくれていると信じているし、願っている。

 「もし日本からここに来て成功したいと思ったら、一生懸命プレーするしかない」フクドメは言った。「僕たちはここでプレーができることを証明したし、自分たちのプレースタイルをアメリカに持ち込むことが出来た。それは素晴らしいこと」

エンジェルスのベテラン左腕リリーバー、ヒサノリ・タカハシは2010年までNPBで活躍し、35才でニューヨーク・メッツに加入した。彼は彼の旅立ちに関し日本のファンからどんな怒りも経験しなかったと言った。

「ファンから遠ざかるのは、難しいこと。だって僕は彼らのサポートに本当に感謝していたから。だけど同時にメジャーリーガーとして、何が出来るかを見てみたかった」タカハシは言った。

「ほとんどの日本のファンは、選手が考えていることや、することに対してとても好意的だ。そして彼らは日本野球の素晴らしさを知っているから、僕たちがどうするのかを見たいと思っている。特にダルビッシュ。彼らは彼がどうなるかに本当に注目している」

最終的に、それはファンよりも選手のほうが厳しいことが多いだろう。選手は一人で、新しい国、新しい言葉、新しい食事、新しいチームメイト、そして毎晩他の29チームをやっつけることに、順応しなければならない。

それは大変じゃないかと聞かれた時、地元のヒーローがメジャーで活躍するところを見るのが待ちきれない、多くの日本のファンの気持ちを思い返して微笑んだ。

 「野球は、野球だよ」彼は言った。「試合数と遠征の距離以外、大きな違いはない。それ以外は同じ。野球だよ」

参考記事:An ocean away, Japan follows hardball heroes By Doug Miller / MLB.com | 03/23/12 10:00 AM ET
http://seattle.mariners.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120323&content_id=27534814&vkey=news_sea&c_id=sea  

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