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16外野手のノリチカ・アオキは、ブルワーズの長い遠征が続く今週、厳戒態勢で挑むことになる。彼の妻サチが、数日中に第2子を誕生させるからだ。

「もうすぐ」アオキは言った。

彼女の予定日は木曜日で、ブルワーズは3都市を巡る遠征の最後になるヒューストンで午後に試合の予定だ。サチはすでに母親と伴にミルウォーキーに戻った。もし彼女の出産が遠征中ならば、アオキは彼女に付き添うために戻る予定だ。

二人にはエミリーという名前の娘がいる。そして今回は、男の子の予定だ。

「いつも気になっている」アオキは通訳のコウスケ・イナジを通して語った。「ロン(・レーニキー監督)が、グラウンドにも携帯持っていけって冗談を言うんだ。打席に携帯持って行こうかと思った」

アオキは微笑みながら、片手で左耳に架空の携帯を当てながら、打撃をする姿をやってみせた。

「試合に出て、チームの役に立ちたいと思っているんだけど、妻も外国で、そんなに英語分からないんだ」アオキは言った。「生まれる時は、彼女のそばにいようと思っている」

もうすぐだ。

「今日父の日だから」アオキは言った。「今日だったらって」

参考記事: Aoki, wife expecting baby any day now By Adam McCalvy / MLB.com

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ノリチカ・アオキよりも1日の休みを活かす野球選手が、他にいるだろうか?

少なくとも、ブルワーズにいないことは明らかである。

「体力的にだけでなく、精神的にも、全部をリフレッシュすることができた」アオキは、最も最近の1日の休みについて語った。「結果的には、良い休日になったよ」

良く分かった。ロン・レーニキー監督が5月1日のパイレーツ戦でアオキを先発メンバーから外した時、彼はその前の3試合で13打数2安打だった。その後の彼は、7試合のうち6試合でヒットを打ち、26打数13安打で、土曜日のレッズ戦を前に打率を.247から.301に上げていた。

レーニキーは、昨シーズンもアオキに休日を与えた後に、似た結果を目撃している。そしてプレーに関することについても、いくつかの証拠がある。一つは5フィート9インチ、176ポンドというアオキの小さな体が、時たまの休日を必要としていることで、もう一つは長年日本でプレーした後で、まだメジャーリーグのハードスケジュールに適応している最中であることだ。日本のチームは通常、毎週月曜日が休みである。

アオキはまた、個人的なルーティンを変更した。毎日のスイング数を制限したのだ。

「前は、毎日もっとやっていたから」アオキは言った。

ラインアップから外れた時、「打撃のことについて、考えていた。それと同時に、他のことは考えなかった。できるだけ休もうと思った。ロンとジョニー(・ナローン打撃コーチ)にも、休みの日には、できるかぎり休みなさいって言われていたから」とアオキは語った。

アオキをいつ休ませれば良いのか、レーニキーはどうやって知るのだろうか?

「彼のスイングを見るんだ」レーニキーは言った。「疲れが溜まってくると、彼はフライを打ち始める。そこが違うんだ」

参考記事: Aoki's off-day pays dividends for outfielder, Brewers By Adam McCalvy / MLB.com

10火曜日のノリチカ・アオキは、最初の質問に答えるのに通訳はいらなかった。

ブルワーズのシーズン第1号のホームランを、自分が打つと思っていた?

「ノー」アオキは、大きく微笑んで答えた。

「そんなことは、ありえないと思っていた」彼は通訳のコウスケ・イナジを通して、付け加えた。

 それでもアオキの名前は、ブルワーズのリーダーボードに載っている。開幕戦に延長戦でロッキーズに勝利したブルワーズの唯一の本塁打が、彼の3回のソロ本塁打だった。

それはジュリアス・チャシーンから放ったもので、アオキが昨年の4月20日にメジャーリーグで初めてのホームランを打ったのも、ロッキーズの同じ右腕だった。違いは、月曜日の1本がフェンスを超えたことだ。昨年の1本は、ランニングホームランだった。

 昨シーズンのアオキは10本塁打を記録し、ブルワーズのロン・レーニキー監督は、2013年の彼のリードオフマンは、それを超えると予想している。日本で3度の首位打者に輝いたアオキは、2007年のヤクルト・スワローズで20本塁打を記録した。そして今年のスプリング・トレーニングに、彼は鍛え上げられた体で現れた。そして彼は、目標は必ずしもフェンスを超えることではなく、野手の間に強いボールを打つことだと言っていた。

彼は今年、10本以上のホームランを打てると思っているだろうか? 

「なんとも言えないけど」アオキは言った。「そうしたいけど、僕が大切だと思っているのは、塁に出ること。だって僕の後ろには、本当にホームランが打てる選手がいるからね」

参考記事: Aoki savors spot as Brewers' home run leader By Adam McCalvy / MLB.com

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今春のミルウォーキー・ブルワーズ・キャンプのノリチカ・アオキがより馴染んでいるのは、簡単に見て取れる。

アオキは、メリーベール・ベースボール・パークの環境に慣れただけでなく、クラブハウスで彼の周りに集まる選手に、言葉の壁を超えて笑顔を振りまき、普段からリラックスしている。

「同じ景色で同じ環境だけど、僕が慣れたってところが違うね」アオキは言った。「やりやすくなっている。昨年ここにきた時は、誰も知らなかったから」

1年前のアオキは実際に、新天地に来たお客さんだった。そのきゃしゃな外野手は、日本のセントラル・リーグで7年間プレーした後、メジャーリーグで自分の実力を試そうと決意した。彼の決意は固く、大幅な減俸となる2年25百万ドル、2014年は球団側のオプションという控えめな契約を受け入れた。

アオキになにを期待して良いのか分からなかったブルワーズは、彼を控えの外野手にした。その慣れない役目を与えられた彼が、チームの運命に大きな影響を与えるとは思えなかった。

しかし5月初旬に、一塁手のマット・ギャメルが膝のケガで離脱したことが転機となった。その隙間を埋めるために、コリー・ハートがライトから一塁へ移り、アオキは外野のレギュラーを担えると証明するチャンスを得た。

「昨シーズンが始まった頃の彼は、代打でとても良い仕事をしていた。そのことがあったから、ギャメルがダメになった時、彼に"外野で毎日プレーして、実力を見せて欲しい"と言うのは、簡単なことだった 」ロン・レーニキー監督は当時のことをそう語った。

左打者のアオキはレギュラーになって発奮し、メジャーリーグに適応して、スキルを魅せつけた。最終的に151試合で打率.288、37本の二塁打、10本塁打、30盗塁、81得点と、素晴らしい結果を残した。

一塁でプレーしたハートは期待以上で、アオキはライトで毎日プレーできるところを見せた。そのことで、2013年のブルワーズの計画は変わった。アオキとハートは、それらのポジションのレギュラーになるはずだった。しかし1月後半にハートが膝の手術を受け、5月までラインアップに戻ってくることができないことで、この青写真は崩れ去った。

「昨年の彼は、本当に良い年を過ごした」レーニキーは、アオキについて言った。「もっと良くなることを期待している。だけど去年の彼は本当に頑張ったから、私はとても嬉しかった。新しい国に来て、学ぶことがたくさんあったんだから、辛かったと思うよ」

「私たちはすでに知っているから、彼が証明しなくてはならないことは何もないんだ。だけど彼は準備をしてきた。そしてほとんどのメジャーリーガーは、決して満足しない。彼らは毎年、もっと良くなろうと努力する。ノリも確かにそういった選手だと思う」

ブルワーズでの2年目に向けた31歳のアオキの心構えは、正にそれである。過酷なメジャーリーグ・シーズンを1年経験したアオキは、冬の間の厳しい練習で体を作り、強靭な肉体で現れた。

ブルワーズで最初の日本生まれの選手であるアオキは、ライトのポジションを勝ち取る必要はないが、それを当然のこととは思っていない。メジャーリーグのレギュラー選手に必要な、謙虚さと礼儀正しさをもつ彼は、キャンプを適当に流すことなど、考えていない。

ワールド・ベースボール・クラッシックで2度チャンピオンになった日本チームでのプレーを辞退したことは、アオキがより良い選手となってブルワーズに専念したいことの証明となった。

「僕はもっとできると思っている」アオキは通訳のコウスケ・イナジを通して言った。「(昨年は、)良い時も悪い時もあった。最終的には、貢献できたと考えても良かったのかもしれないけど、僕はまだそう思っていない」

「それが簡単にできるとか、そんなことは思っていない。常に自分自身にチャレンジしていきたい。僕は自分をレギュラーのライト選手とは思っていない。今年は、なにを期待されているのか分かっているから、多少は楽かもしれないけど、実際はそんなことはないよ」

チームのライト選手として、信頼できる一貫した存在となったこと以外に、アオキは他の問題も解決した。リッキー・ウィークスが足首の手術からの回復に半年を要して、 続いたスランプと戦っていた時に、レーニキーは、アオキをリードオフに据えた。彼は.355の出塁率でそれに応えた。

それどころかアオキは、厳しい球をファウルにして、ヒットか四球になるまで、投手に投げさせるところを見せた。彼は588回打席に立ち、わずか55回しか三振せず、左投手に対する打率は.270を記録した。

「彼は打つよ。バットスピードがあるから」レーニキーは言った。彼はアオキを1番打者にして、ウキークスをその後にする計画だ。「98マイルを投げたって、彼は打つんだ」

「彼がこの先、どこまで良くなるのか分からないけど、昨年の彼は本当に良かった。彼をアウトにするのは大変だよ。彼を相手にどうやって守れば良いのか、私には分からない」

彼が文化的な適応をほとんど完璧にやってのけたのも称賛に値するが、アオキはメジャーリーグでプレーできることを証明したことで、チームメイトから真の尊敬を勝ち取った。結局はそれが、いつでも、本当のテストになる。

「彼は、みんなの期待を超えた」レフト選手のライアン・ブラウンは言った。彼はアオキと同じネズ・バレロを代理人としている。「ここに来た彼が、誰かにどの程度期待されていたのか、僕は知らないけどね」

「彼は信じられないような年を過ごした。レギュラー選手として、彼のやり方で貢献した。守備でも、打撃でも、走塁でも、信じられないくらい安定していた。それは僕には、本当に印象的だった」

「言葉や習慣が分からないところに来て、そういった文化的な適応をすることを、僕には想像できない。野球をすることや、僕たちのルーチンは、こことあっちでは確かに違う。昨年の彼は素晴らしかったし、今年もう一度、彼と一緒にプレーできるのは、本当に嬉しい」

それをやってのけたアオキは今春、野球に集中している。彼は一日400スイングするという風変わりな練習を、2012年の初めに減らすことにした。生活しながら学ぶことは、日本で3回首位打者に輝いた選手の新しい生き方になった。

「良かったことも、悪かったこともあった」彼は言った。「満足はしていない。野球のすべてのことについて、もっと良くなりたい。個人的な目標もいくつかあるけど、僕の最大の目標は、チームに貢献すること」

参考記事: With one year under belt, Brewers' Aoki turns focus to game BY TOM HAUDRICOURT MILWAUKEE JOURNAL SENTINEL


Aoki settling in with Brewers

ブルワーズは、日本での成績表と何本かのビデオ、そして1日だけのワークアウト、それにそのシーズンの初めにレフトのライアン・ブラウンが出場停止になるかもしれないという恐れから、ノリチカ・アオキと契約した。

それは昨年の1月のことだった。ロン・レーニキー監督は、何を獲得したのか分かっていたのだろうか?

「もちろんだよ。彼はやってくれるって、確かに分かっていた」レーニキーは言った。

彼はふざけていた。

実際のアオキはレギュラーのライト選手とリードオフとしてプレーして、打率.288、10本塁打、37本の二塁打(球団新人記録)、50打点、30盗塁と、米国でのデビューシーズンで期待以上のものを残した。アオキはナショナル・リーグ・ルーキー・オブ・ザ・イヤーの投票で5位につけた。

2011年の1月、ブルワーズはアオキとの交渉権を2.5百万ドルで獲得した後で、2年の契約を結ぶ前だった。レーニキーは球団職員と共に、メリーベール・ボールパークで行われたアオキのワークアウトを見学した。彼はフライボールを捕り、走塁と打撃を披露した。球団関係者は、アオキの技術が米国でどのように役立つだかを想像するために最善を尽くした。

アオキは、良い送球と速いバットスピード、そして足の速さを見せた。

「私たちは、上手く行って幸運だった」レーニキーは言った。「今年の彼も楽しみだよ。彼が昨年に満足していないことを私は知っているからね」

その通りだとアオキは言った。

「もっとできると思っている」31歳のアオキは、通訳のコウスケ・イナジを通して言った。「良いこともあったけど、悪いこともあった。結局は自分が(満足を)感じられるかなんだけど、まだそう感じていない」

昨年は、日本で三度の首位打者に輝いた彼にとって、不安なことだらけで始まった。彼がメリーベール・ベースボール・パーク入りした時に、知っている顔は一人しかいなかった。それは日本でのチームメイトで、ロスター枠外でキャンプに参加していた投手のフランキー・デ・ラ・クルーズだった。

そしてアオキは学んだ。彼は名前を覚え、アメリカ流のスプリングトレーニングを学び、球場を離れたところでも新しい文化に適応した。他のブルワーズ選手は、彼の学びの速さに驚愕した。

「言葉が分からないところ、習慣を知らないところ、ここで行われいる野球とそのための準備の方法を知らない場所に来て、そういった文化的なことに適応するなんてことは、僕には想像できなかった」ブラウンは言った。「確実にここは違うんだ。昨年の彼は信じられないよ」

アオキはブルワーズのベンチで開幕を迎えた。しかし5月の初めには、マット・ギャメルがシーズン絶望の膝のケガに見舞われ、そしてコリー・ハートが1塁に移ったことで、レギュラーのライト選手になった。

結果的にアオキは、15、13、10、そして12試合連続安打を記録した。ナショナル・リーグの新人で、10試合以上の連続安打を4回記録したのは、1974年のカージナルス、ベイク・マクブライド以来だった。彼はシーズンの後半にはパワーを見せつけ、9月の長打数18はレイズのB.J.アップトンに並んで一番多かった。

「僕はいつも、自分のことをチャレンジャーだと思っているから」アオキは言った。「だから自分のことをレギュラーのライト選手だとは思っていない。何を期待されているのかが分かっているぶん、今年のほうがやりやすいけどね」

2年目のスプリングトレーニングで、彼は何かが変わったのだろうか?

「1日に1000回もスイングをしなくなった」レーニキーは言った。

アオキは実際に、昨年は1日に400回スイングしていたが、今年は少なくとも半分ぐらいにする予定だと言った。日本人選手は伝統的に、北アメリカの選手よりも多く打撃練習をするが、日本ではより多く休日がある。

「昨年は他の選手がどうやってシーズンの準備をするのかをみることができで、そして調整方法をコーチと話した」青木は言った。「だから何回スイングをするかだけでなくて、僕の練習全体もそうだよ」

アオキは冬の間に、体力をつけることに専念した。それは2013年のアオキは30本塁打を打つのではないかとレーニキー冗談を言ったように、目立つチャンスでもある。

「それは良いね」青木は笑いながら言った。

今春のブルワーズは、その笑い声をもっと頻繁に聞いている。アオキの英語が劇的に上達し、イナジの助けを借りずにチームメイトと交流をしている。ある日の彼は、クラブハウスの丸いテーブルのを囲み、ブラウン、三塁手のアラミス・ラミレス、そして内野手のアレックス・ゴンザレスと話をしながらランチを取っていた。 この4人の出身国は、それぞれ違う。

また別の時、彼が記者と話をしていたとき、イナジは通訳の間に言葉に詰まってしまった。アオキは、彼の友人の肩を掴み、英語で「目を覚ませ!」と言いながら肩をゆすった。彼は笑っていた。

「彼は個性的で良いね」レーニキーは言った。「彼はよりやりやすくなっているだろうし、もっとそうなるだろう。彼は良いよ。ここにとても良くフィットしている」

ブラウンと同じCAAスポーツが代理人を務めているアオキは、今シーズンは2年契約の2年目で1.25百万ドルを得る予定だ。ブルワーズは2014年に1.5百万ドルのオプションと25万ドルのバイアウトの権利を持っている。しかしアオキは、他の選手と同じようにメジャーリーグで6年のサービスタイムを経過するまで、フリーエージェントになれない。彼は今シーズンと来シーズンにメジャーでプレーできれば、2014-2015のシーズンオフには、年俸調停の権利を得ることができる。

ビジネスの話は後回しにできる。そして今月のアオキは、より気楽にスプリングトレーニングに入れることを楽しんでいる。

「同じ光景だし、同じ環境だから」アオキは記者に語った。「ここに馴染んだってところが違うね。昨年来た時は、何も分からなかった。今は君たちのことだって知っているからね」

彼はふたたび笑った。確かに彼は、馴染んでいる。

参考記事:Aoki feeling at home with Brewers By Adam McCalvy / MLB.com

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土曜日、メジャーリーガーとして初めての試合に挑んだ日本人ショート選手のヒロユキ・ナカジマの緊張は、すぐに吹き飛んだ。

「試合が始まって早めにゴロが飛んできたから、それで緊張が少し楽になった」ナカジマは通訳を通して言った。「それに打順が2番で、急いでそれに準備しなくてはならなかったから、それでも少し緊張が解けた」

ナカジマは最初の打席で四球を選び、3回にはセカンドフライ、6回には空振り三振と、続いた2回の打席でもヒットが出なかった。しかしミルウォーキー戦の6回終了後に交代したあとの彼は、その日の試合についてむしろ満足を感じていた。

「環境や雰囲気が、ほんとうに素晴らしい」彼は微笑みながら言った。「それですごく気合が入った。本当に楽しかった」

「全部が守備範囲内だった。最初の試合を無難にこなせて良かった。それに試合での投球を実際に見ることができたのも良かった。試合を重ねていけば、少しずつ慣れていくと思う」

そのプロセスは簡単なものではないが、彼の回りにいる全員が、そうできるように自分の役割を果たそうとしている。そして土曜日の彼にその手伝いをしたのは、ジャマイル・ウィークスだった。二人は2回に、その日のハイライトとなるダブルプレーを見せた。

「ウィークスがボールを取りに行ったのは分かっていたから、あとは彼がどんなボールをどこに投げてくるかだった」ナカジマは言った。

「彼がショートなんだから、信頼をしないとね」ウィークスは言った。「それに僕たちは、まだあまり一緒にプレーしていないけど、僕が投げようと思ったところに彼はいてくれた」

「良かったね。僕たちは、プレーを確認するコミュニケーションが取れていた。今必要なのは、それだから」

ナカジマも同じだ。日によって変わる二塁手、ウィークスとグラント・グリーンとのコミュニケーションは「パーフェクト」だと感じている。

「彼は良さそうだった。本当にそう思った」ボブ・メルビン監督は言った。「始まったばかりの時から良いプレーをしていたし、ベースに入るのもスムーズだった。ウィークスとのコンビネーションも良い。今のところは、順調だ」

非公式のデビュー戦で、ナカジマについておそらくもっとも印象的だったのは、適応を必要とするであろうメジャーリーグの試合での一面に気づいていることだ。彼はダブルプレーの時に、ランナーがセカンドにどのように滑り込んでくるのかをよく見たと言った。

「アメリカのランナーが、攻撃的なことは理解している」彼は言った。「だからそれを避けて、ファーストに正確な送球をしたかった」

「彼は頭が良い男だ」メルビンは言った。「彼は事態を良く分かっていて、パニックになることがなかった。しばらくは相手を学ぶ時間が必要だろうけど、それは正しい道だ」

ナカジマは反対側に、懐かしい顔を見つけた。友人のノリチカ・アオキがブルワーズの先発ライトとして出場した。二人は金曜日に電話で話をして、今春夕食を一緒にする約束をした。

どちらが払うのかと聞かれたナカジマは大きな笑顔を見せ、仲間の同郷人がメジャーリーグの先輩であることを指摘して言った。「アオキ!!」

参考記事:Everything goes smoothly in Nakajima's debut By Jane Lee / MLB.com

日本から取り寄せたビデオと簡単なトライアウト、1年前のブルワーズはノリチカ・アオキのことを少ししか知らなかった。彼らは今、彼をリードオフに据えるほど気に入っている。

ロン・レネキー監督は木曜日、開幕でアオキをリードオフにして、二塁手のリッキー・ウィークスを2番にすることを考えていると示唆し、何かを変えることができると強調した。

「それでどうなるか、見てみたい」レネキーは言った。「(アオキは)いろいろなことができる。彼は球をよく見るし、私はそれをとても重要視している。彼は四球を選ぶ。昨年は盗塁も多かった。それらのすべてがリードオフには重要だけど、本当に大きいのは塁にでることだ」

木曜日の朝キャンプに到着して、笑顔とハグで挨拶をしたアオキは昨年、打率.288、10本塁打、37本の二塁打、30盗塁、そして出塁率.355と堅実なデビューイヤーを過ごした。彼はまた、新しい言葉と文化、そしてプレースタイルに適応した。

「昨年の彼は、本当に印象的だった」レネキーは言った。「去年の彼は、私たちに何かを見せる必要があることが知りながら、ここに来た。今年は少し違う。性格的に彼は同じようにするだろうけど、でも違いがある。彼はもっとエンジョイするだろうね」

ウィークスはキャリアでリードオフとして595試合に出場していて、そこでの出塁率は.356だ。2番打者では122試合で、打率.225、出塁率.313である。

レフトのライアン・ブラウンと三塁手のアラミス・ラミレスの前の2番に彼を据えることで、ブルワーズはファストボールを打つのが上手いウィークスに、より多くのファストボールを投げさせようとしている。

ブラウンが3番で、4番はラミレスになるだろう。コリー・ハートが膝のケガで少なくとも初めの1か月を欠場する間、キャッチャーのジョナサン・ルクロイが5番候補で、一塁手のマット・ギャメルが続く。センターのカルロス・ゴメスとショートのジーン・セグラが7番と8番を埋めるだろうが、それはレネキーがセグラのような若手を投手の前に置くことを好むかによって決まるだろう。

参考記事:Roenicke leaning on Aoki leading off By Adam McCalvy / MLB.com

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