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1950年代から'60年代の日本に、稲尾和久という投手がいた。とても優秀だった彼の実力に敬意を表し、当時の日本では彼のことを「神様、仏様、稲尾様」と言った。

稲尾は1969年に引退したが、ある投手が昨年その名誉を奪うまで数十年にわたって、彼はそう言われ続けてきた。そして現在は「神様、仏様、稲尾様」そして「田中」である。

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田中将大と契約したことで、ニューヨーク・ヤンキースの緊縮財政計画は破綻した。彼らのシーズンオフの大きなニュースはおそらく、ある原告による訴訟がペンディングになっている以外は終わりである。つまりヤンキースは、200万ドルの軍団と異なる文化という、球界でもっとも魅力的な組み合わせでシーズンを始めることができる状態なのだ。

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アレックス・ロドリゲスについて、みんなが何と言おうと(確かに今は、言われることはたくさんあるが)、彼はその年齢でありながら、ヤンキースが使うことができる中でベストな三塁手だった。

A-Rodが、とてつもなく高額な選手だったお陰で、ヤンキースは彼のフルシーズンの出場停止で25百万ドルの年俸が浮くことになった。それは38歳のロドリゲスが、普通に考えて打撃や守備で貢献できたであろうことよりも、成功を望む2014年のヤンキースにとっては、ほとんど疑いようがないくらい前向きなことである。

土曜日に伝えられたそのニュースによってもたらされた財政的な余裕は、ヤンキースが田中将大、そしてもしそれが上手くいかなかった場合には、ウバルド・ヒメネスかアーヴィン・サンタナ、あるいはマット・ガーザに対して、より積極的に動くチャンスを与えることになる。常勝が求められるヤンキースにとっては、例え贅沢税の問題があっても、ローテションがもっとも大きな懸念材料であることに、疑いはない。

加えて、特に三塁を始めとした内野全体もまた、とても大きな懸念材料であることに間違いはない。

A-Rodに対する処分の決定が遅れたことは、結果的にヤンキースがトップクラスの先発投手を獲得する妨げにはならず、同時に田中のポスティングが遅れて、ドラフト指名権が関係するヒメネスとサンタナの所属先探しが進まないこともヤンキースにプラスに働き、結果として内野が、彼らの唯一の問題点として残った。

レギュラーのショートであるデレク・ジーターは39歳で、昨年はわずかに73打席しか立つことができず、彼の治癒した足首の問題は、すでに限定的だった守備範囲に影響を与えるかもしれない。攻撃陣では、一塁手のマーク・テイシェイラが34歳のシーズンを迎えることになるが、2013年の彼は63打席しか立つことができず、最近の5年間のOPSは下がり続けている。これらのことは、みんなが知っている。

つまり私が言いたいのは、内野に確実な上向きの要素がないことである。

冬の間のヤンキースは、資金を使いまくり、キャッチャーにはブライアン・マッキャン、センターにはジャコビー・エルズベリーと、要となる2つのポジションに平均以上の戦力を加える事ができた。

彼らはさらに、カルロス・ベルトランを加えた。彼はシアトルにさらわれたロビンソン・カノによる攻撃力の全てを補うことはないだろうが、爆発力と存在感を証明するだろう。

そしてヤンキースには、有り余るほどの外野手とDHタイプの選手がいる。そこにはベルトラン、エルズベリー、、ブレッド・ガードナー、アルフォンソ・ソリアーノ、そしてイチローがいるが、彼らがブルペンを6人体制(その可能性は低い)にでもしない限り、それはロスターに十分な柔軟性を保つ上では解消する必要がある。バーノン・ウェルズを追い出したが、キャリアのこの時期には控え選手がベストであるイチローの、その場所を確保することでさえ増々難しくなった。A-Rodの2014年の年俸が消えたことは、6.5百万ドルの契約を残すイチローを他の選手と交換する、あるいは放出する時に避けられない金銭的負担を、ヤンキースが受け止めることが可能になるかも知れない。

どっちにしろ内野の問題は残り、それは、その状況を解消しようとするブライアン・キャッシュマンとその仲間の努力に掛かっている。それは今ではなくても、シーズン中に起こる可能性も残る。

現在のヤンキースには、三塁手の選択肢はチーム内に多くあるが、どれも魅力的ではない。

日曜日にMLB.comが伝えたように、もっとも可能性が高いのは、そのポジションの経験が比較的少ない32歳のユーティリティ選手のケリー・ジョンソンを、そこに充てることである。メジャーリーグでジョンソンは、二塁手として800試合以上、そして外野手として132試合に出場しているが、三塁手としてはわずかに16試合の出場しかなく、それはすべて、昨年いたレイズでのことだった。彼の身体能力で三塁手が務まるのかという心配は必要ないが、どのポジションであっても、彼がレギュラーの器なのかという疑問は残る。結局のところ彼の最大の価値というのは、複数のポジションができるというその器用さなのだ。それにベストであっても、彼は平均的な打者である。

ジョンソンは、守備に難があるエデュアルド・ヌネスよりは良い選択肢だろう。最近加わったブレンダン・ライアンは(少なくともショートでは)最高の守備だが、打撃はあまりにも弱く、控え選手以上ではない。

現在のヤンキースは、内部からの起用を考えているというのを、すべての兆候が示しているが、それは状況を考えれば当然のことである。その上で彼らは、二塁手にブライアン・ロバーツを加えた。彼はかつての脳しんとうの問題からくる懸念を払拭するチャンスである。

そう確かに、ここまで話したように、内野は落ち着かない状況である。そしてエルズベリーとベルトランを加えながら、これからの数か月の間のいつかの時点で動くことなく、アメリカンリーグ東地区のタイトルを狙うための努力をしないと考えるのは、難しいことである。内野は高齢でケガが多く、信頼できるほどの上向きの要素が欠けているのだ。

ヤンキースが、さらにロスターを動かすのかは、彼ら自身の問題である。そしてイチローの状況は、注目に値する。私は、しばしば浮上するが実現しないレッズのブランドン・フィリップスの可能性を、両チームは本当に考えていると思う。しかしフィリーズの難解な契約が、それを難しくしている。ロドリゲスの状況が変わった時の予想をするのは、ヤンキースがその資金をどの様に使うのかが、まだ分からない中で難しいことである。

予想としては、彼らはそれを田中、あるいは他の選手につぎ込むだろう。そしてそれが、2013年にケガに悩まされたことから復活するヤンキースに残ったもっとも必要なことであることに疑いはない。

しかし内野が、必ず必要な場所であることも断言ができる。すぐにではなくても、いずれはそうなるだろう。

参考記事:After A-Rod suspension, infield a concern for Yanks By Anthony Castrovince/MLB.com



ある選手を祝福するためにチームメイトがグラウンドに出てくることで、メジャーリーグの試合が完全にストップすることは滅多にない。しかし8月21日のイチロー・スズキに起こったことは、まさにそれだった。

ヤンキースの本拠地で行われた地区のライバルのブルージェイズ戦で、初回にスズキは、R.A.ディッキーからサードのブレッド・ローリーのダイビングを抜けるライナーを放った。イチローにとっては、それがプロキャリアで4,000本目の記録となるシングルヒットである事実を除けば、特別なことはなにもなかった。

観客がスタンディングオベーションで讃え、彼のチームメイトが一塁で祝福することで、試合は一時的に中断した。ヤンキースのダグアウトからは、カーチス・グランダーソンが真っ先に飛び出して、イチローとグラウンド上でハグを交わした。

「僕のせいで試合が中断して、選手たちが一塁に来てくれた」当時のイチローは、通訳を通して語った。「僕のせいで試合が中断するのは悪いと思ったから、最初はみんなを止めようと思った。だけど彼らが祝福してくれたことは、本当に嬉しかった」

「4,000本っていうのも確かに大切だけど、チームメイトが出てきてくれたっていう事実が、僕にとっては本当に特別なことだった」

スズキは、日本のオリックス・ブルーウェーブの選手として1992年から2000年で1,278安打を積み重ね、そして2001年にメジャーに来てからは、マリナーズとヤンキースで2,742本を記録することで、現在の合計は4,020本になった。

8月21日のディッキーからのヒットで、イチローは、ピート・ローズ(4,257本)とタイ・カッブ(4,191)と並んで4,000本以上を打った3人目の選手となった。それはもっとも高いレベルの米国と日本の合計で達成したものだった。

しかしイチローは、他の2人と並べられることに対して、とても控えめだった。

「この記録は、2つのリーグの記録を足したもので、彼らは1つのリーグだから」イチローは語った。「僕が彼らと同じだってことには、ならないと思う」

それであってもヤンキースのキャプテン、デレク・ジーターによれば、その偉業は確かに、歴史的な1本である。

「とても多いヒットだよ。本当に凄い」ジーターは言った。「それがリトルリーグでの4,000本だって、僕は凄いと思う。彼がキャリアを通して、どれほど安定して活躍しているのかが分かる。メジャーに来てからの短い時間で、彼がどれだけたくさんのヒットを打ったのかが分かる。それをするのは、並大抵のことじゃないから、イチは誰よりも安定して打っているんだ」

イチローの4,000本に続いて、ヤンキースは試合の後半に、ケン・グリフィーJrからのビデオメッセージを流した。彼はマリナーズ時代のイチローの、チームメイトの1人である。マリナーズはまた、その日に声明を発表した。「マリナーズ球団と私たちのファン全員を代表して、今日4,000安打を達成したイチロー・スズキに、心からの祝福を送ります」

「2001年のアメリカンリーグMVPと新人賞を皮切りに、イチローの素晴らしいキャリアがシアトルで始まったこと、そして彼の4,000本のうちの2,533本が、マリナーズのユニフォームを着ていた11年半に打たれたことを、私たちは誇りに思います」

「日本からマリナーズ、そしてニューヨーク・ヤンキースで続くイチローの歴史的な記録は、球界でもっとも偉大な打者の1人としての彼の立場を証明するものです」

そしてイチローは、2013年シーズンのもっとも素晴らしい出来事の1つを、ファンに与えてくれた。

「最初の1本を打った時に、もし僕がみんなに"僕の目標は4,000本を打つことです"って言ったら、みんなは僕のことをどうかしているって思っただろうね」イチローは言った。「そのあと毎年、ヒットを積み重ねて、今こうすることができた。毎日の積み重ねで、こういこうことができるっていうのは、とても大切なことだと思う」

参考記事:Ichiro's 4K milestone among 2013's top moments By Paul Casella / MLB.com

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フリーエージェント市場がわずかに活発となり、ヤンキースの外野は混み合っている。そしてトレード市場が始まる時間とともに、ヤンキースのもっとも価値があるトレード要員としてブレッド・ガードナーが浮上するかもしれない。

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carlos-beltran

ロビンソン・カノが、ブロンクスを離れたことで、ヤンキースは取っておいたお金を使えるようになった。

彼らのベストプレーヤーだったカノが、金曜日にマリナーズとの10年240百万ドルの契約を受け入れた数時間後、ヤンキースはライト選手のカルロス・ベルトランに3年45百万ドルの契約のオファーを出し、その元メッツの選手は、それを受け入れた。
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ジャコビー・エルズベリーは、赤い靴下をピンストライプに代える準備ができている。そのスピードスターをブロンクスへ導く7年のブロックバスター契約の真剣な話し合いは、フィニッシュラインに近づいている。

ヤンキースとエルズベリーの代理人スコット・ボラスは、エルズベリーに2020年までの153百万ドルを保証する契約の大筋に合意したと情報提供者は認めた。それには8年目のオプションが付いており、契約の総額は、169百万ドルに達する可能性がある。
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