カテゴリ: インディアンス


Dice-K looking to earn a spot

水曜日の朝、ダイスケ・マツザカの一挙手一投足を捉えようとするカメラのシャッター音が、矢継ぎ早に鳴り響いた。クリーブランドから見れば、それは一大イベントだったが、その投手にとっては普通の事だった。

しかしそれは、彼が最初にメジャーリーグに現れた時とは、比べ物にならなかった。

「最初の年は、あんなものじゃなかった」インディアンスのテリー・フランコーナ監督は言った。「彼がボールを握ったときは、なんて言うか気の毒だったよ」

フランコーナがレッドソックスの監督をしていた6年前、ボストンで1年目だったマツザカはロックスターのように祭り上げられていた。その年、数百もの日本とアメリカの記者、そしてカメラマンがついて回り、彼はメジャーリーグの舞台でやっていけるのかを試されていた。

今回のマツザカについて回るのは、カムバック・ストーリである。

マイナーリーグ契約でキャンプに挑んだクリーブランドでの最初のブルペンセッションで、マツザカは20人以上の記者に見守られながら35球を投げ込んだ。それはインディアンスのローテーションを勝ち取るためのファーストステップで、そして彼がふたたびメジャーリーグの優秀な先発投手であると球界に見せつけるためのファーストステップだったかもしれない。

Dice-Kは、ここ4シーズン悩まされたケガを克服したことを証明したいと思っている。

「今はまだ、投げるときに痛みがある」マツザカは通訳のジェフ・カトラーを通して言った。「だからまず最初は、痛みなしに前のような投球ができるようになることが重要になる。そうなるまでに、少し時間がいると思う。だけど痛みがなくなることを信じているし、そうなれば前のような投手になれるはず」

そうなれれば、インディアンスには神様の贈り物になるだろう。

このシーズンオフのクリーブランドは、実績のある選手をかき集めて、球界を驚かせた。フランコーナ、ニック・スウィッシャー、マイケル・ボーン、ブレッド・マイヤーズ、そしてトレバー・バウアーらだ。1年契約のマイヤーズだけが、即戦力の先発ローテーションだと見られているが、2012年の防御率は5.25だった。

現在の先発陣には、疑問符がつく。

昨シーズン二人合わせて20勝32敗だったウバルド・ヒメネスとジャスティン・マスターソンは、盛り返せるのか? 昨年リリーバーだったマイヤーズは、先発投手にスムーズに移行できるのか? 2012年、肘のけがで欠場したカルロス・カラスコは、活躍できるのか? 若手のザック・マカリスターやバウアーは、インパクトを残せるのか?

「いろんなことに、君たちは疑問があるだろう」フランコーナは言った。「チャンスがたくさんあるのかと聞かれれば、時には"ノー"と言う方がフェアーだろうね。だけど私たちに、楽観的な要素がないというのは間違えているって言いたいね」

クリーブランドはスプリングトレーニング招待のマイナーリーグ契約で、マツザカと左腕のスコット・カズミアーで賭けに出た。もしこの春のどちらかが、メジャーリーグの先発投手として、以前の絶頂期に近い状態になれば、インディアンスのローテーションは違ったものになる。もし上手くいかなくても、インディアンスが失うものはない。

昨年のマツザカは、レッドソックスで11回登板して1勝7敗、防御率8.28とどん底だったが、右肘のトミー・ジョン手術から復帰した最初の年でもあった。インディアンスのクリス・アントネッティGMは、そのような投手は、手術から2年後に以前のレベルに近いパフォーマンスを見せる傾向があるというのがフロントオフィスの見解だと言った。

「1年経つと、そういった選手のパフォーマンスが少し良くなる傾向があることを、私たちは見つけたんだ」アントネッティは言った。「特にコントロールがね。彼らは良いところに投げられるようになって、四球が減って、投球全体が少し良くなる」

最後の5先発で0勝4敗、防御率14.36、15奪三振で与四球10だった昨年のマツザカにとって、それは明らかな問題点だった。

「去年は、トミー・ジョン手術から復帰して」マツザカは言った。「肘の感じとか体の感じを掴むのが、毎日大変だった。去年周りにいた人たちは大丈夫だって言っていたけど、僕はそれでも体がどれくらいできるのか、その時のコンディションはどうなのかって、自分自身のなかで掴もうとしていた」

絶頂期のマツザカは日本で特別な投手で、その後アメリカン・リーグでも傑出した投手だった。

マツザカは日本の西武ライオンズで8シーズン投げて108勝60敗、防御率2.95を記録して、レッドソックスはその右腕との契約交渉権のために51.1百万ドルを出した。その後6年52百万ドルの契約でボストンに衝撃を与えたマツザカは、2007年は15勝12敗、防御率4.40でア・リーグ新人賞投票で4位になった。

1年後のDice-Kはボストンで20先発して18勝3敗、防御率2.90、ア・リーグ・サイ・ヤング賞の投票で4位になった。

「彼は2年間で33勝したんだ」フランコーナは言った。「その勝利数はすごいよ」

それはケガに悩まされる前だった。

2009年のワールド・ベースボール・クラッシックでMPVに輝いたあと、マツザカは腕に不調を感じて、その年はボストンでわずか12先発に終わった。2010年は盛り返して25先発したが、'11年にふたたび肘の故障に見舞われて手術を受けた。彼は4年間で296イニングを投げて17勝22敗、防御率5.53だった。

昨シーズンの終わりとともに、マツザカのボストンでの日々は終わった。

そして今の彼は、仮想と現実の中で生きている。

「ローテーション入りが保証されないなかでキャンプに入るのは初めてのこと」彼は言った。「経験したことのない感覚だけど、チャンスが有ることは分かっている。だからチャレンジャーとして向かって行きたいし、自分ができることを見せたい」

もしマツザカが開幕ロスターに入れば、基本年俸が1.5百万ドルで2.5百万ドルのインセンティブがつく。3月26日までにインディアンスは、マツザカをリリースするのか、もし彼が受け入れれば10万ドルのボーナスを払ってマイナーリーグへ送るのかを決断する必要がある。後ろのシナリオでは、彼は6月1日に契約を破棄することができる。

今現在のマツザカは、何も恐れていない。

「開幕戦にローテーション入りすることだけを考えている」彼は言った。

彼はまた、レッドソックスに未練が残っている。

マツザカは3つのオファーを受けたが、フランコーナがいることとアメリカン・リーグで投げることを望んでインディアンスを選んだ。

「ボストン戦で投げたいんだ」彼は言った。

参考記事:Dice-K looks to re-establish himself in Cleveland By Jordan Bastian / MLB.com

9847457-largeかつてのカブスの選手が、彼の通訳ヒロ・アオヤマを通して将来の野球選手としてのプランと日本についての思いを語った。

Q:今年が終わったらフリーエージェントになるよね。来年はメジャーリーグと日本のプロ野球と、どちらでプレーしようと思っているの?

A:僕はずっと、アメリカでプレーしたいと思ってきた。アメリカでプレーしたいね。

Q:来年も、クリーブランドでプレーする気はあるの?

A:僕は、ここの選手たちを気に入っている。もしそのチャンスがもらえるなら、ここでプレーしたいね。

Q:カブスと契約した2008年より前に、日本の中日ドラゴンズで10年間プレーしていたよね。この2つのスタイルの野球の一番大きな違いはなに?

A:僕は、そんなに違わないと思う。ここでは、試合数が多くてスケジュールもタイトだけど、そんなに大きな違いは無いと思う。

Q:日本と韓国は国際的な野球でライバルだよね(オリンピック、アジア大会、ワールドベースボールクラシック)。チェ・シン・スのことをクリーブランドに来る前から知っていた?彼と一緒にプレーすることをどう思っているの?

A:彼のことは知っていたよ。彼は、韓国でスーパースターだよね。彼とも話すよ。これから一緒にやっていくんだから。

Q:日本人選手がメジャーリーグに来ると、いっつもたくさんのメディアがついてくるよね。どうやって対処するの?

A:前からそうだったから。日本と同じようにしているよ。もし僕が何も話したくなかったら、今日は話したくないって言うだけ。

参考記事:Five questions with ... Indians outfielder Kosuke Fukudome 
By Paul Hoynes, The Plain Dealer 
Cleveland.com
http://www.cleveland.com/tribe/index.ssf/2011/08/five_questions_with_indians_ou.html 

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