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Recap: CUB 6, NED 7

2013年ワールド・ベースボール・クラッシックの、サンフランシスコ行きの最初の2枚のチケットの行方が決まった。今、第1組で残されているのは、誰がファーストクラスで行き、誰がエコノミーで行くのかだ。

日本とオランダは、大会の決勝ラウンド進出を決めたが、1組の勝者を決めるために火曜日に対戦する。第1組の勝者は、第2組の2位と3月17日に対戦し、第1組の2位はその翌日に第2組の勝者と対戦する。

大会の決勝戦は3月19日に行われる。

オランダチームは、ここに来るまで長い道のりだった。彼らは台北で行われた台湾戦に8対3で負けて、東京では日本に16対4で負けた。その敗戦でオランダは、キューバとの生き残りをかけた試合に望むことになり、7対6で勝利した。

「今日は、チーム全体ががんばった」オランダのヘンズリー・ミューレンス監督は、月曜日に言った。「今日は、ケガをしている選手が多かったから。昨日、(ロジャー・)バーナディナが手首をケガして、今日は先発出場ができなかった。今日の試合中も(ウラディミール・)バレンティンがケガをして、最初の打席で退いて、その後(ユレンデル・デカスター)もケガで下がった。だからカリアン(・サムス)と(クサンダー・)ボーハールツには、本当に助かった。ボーハールツは大会に入ってから調子が悪かったけど、9回の大きなヒットで、その後の犠牲フライにつなげてくれた」

「選手が一丸となってがんばってくれて、より力が必要だった時にダグアウトの全員が一緒になって、勝利に向かっていった。それが勝因だ。8回に2点をリードされた時だって、彼らは決して諦めず、再度反撃した。キューバも良いプレーをしていたけど、私たちの方が良いプレーをしたんだ」

バレンティンが足の筋肉に張りを訴えていることで、オランダはラインアップに強打者の一人を欠くことになるだろう。

「 彼が明日、プレーできるか分からない」ミューレンスは言った。「彼は左の大腿四頭筋に張りがあるんだ。こういった足のケガは、みんなも分かっているだろうけど、今晩と明日は休ませなければならない。彼がその後にプレーできるのか、もっとひどいケガなのかは、もっとチェックしてからだ」

「その答えはまだ出ていないけど、私が言えるのは、普段でも足のケガっていうのは、グラウンドに戻ってくる前に2日くらい休ませなければならないということだ。彼のシーズンのリスクになるようなことはできないし、リスクを冒してまで準決勝でプレーさせるようなことはない」

日本は日曜日、オランダを大きく上回るプレーを見せた。鳥谷敬、松田宣浩、稲葉篤紀、糸井嘉男、そして坂本勇人が本塁打を放った。6本塁打は、2009年にキューバが記録した1試合の本塁打数のタイ記録だ。

日本は今大会で、ブラジル、中国、台湾、そしてオランダを破り4勝1敗である。

参考記事: Japan, Netherlands to battle for Pool 1 victory By Jason Coskrey


Recap: TPE 0, CUB 14

金曜日、日本は台湾に延長10回、4対3で劇的な勝利を挙げ、ワールド・ベースボール・クラッシックの決勝ラウンド進出を射程距離に入れた。

何千人ものファンが試合をライブで観戦し、さらに多くの人がテレビやインターネットで試合を追いかけた。しかし日曜日に日本と対戦するオランダの選手は、その中に含まれない。

「僕たちは、試合を見ていなかった」オランダチームのベテラン、アンドリュー・ジョーンズは東京ドームで行われたチーム練習後に言った。「次の日に向けて、リラックスしていたから。試合に備えて、休むようにしていた」

「僕たちは休日を、リラックスして楽しめたと思う。どっちと当たるのか決まるのを待っていて、相手は日本になった。だから今、僕たちはそのことに準備しなければならない」

日本とオランダは、日曜日午後7時に試合が始まり、勝者はサンフランシスコAT&Tパークで行われる最終ラウンドに進出する。

土曜日の午前中、両チームは東京ドームで軽めの練習を行った。

日本を下すことは、2006年の最初の大会から始まったオランダの悲願が達成されることになる。その時のオランダは1勝2敗で敗退した。'09年の大会でオランダは、ドミニカに勝利するなどの躍進を見せた。

今大会のオランダは、すでに韓国(5対0)、キューバ(6対2)を下している。

「今の僕たちには、自信がある」外野手のウラディミール・バレンティンは言った。「今の僕たちは、ボールがよく打てている。みんなが良い仕事をしているし、それを続けることができれば、次のラウンドに進む大きなチャンスがあると思う」

日本は、金曜日夜の台湾戦のドラマティックな勝利で勢いをつけたい。日本は8回と9回に反撃して延長戦に持ち込み、10回に中田翔の犠牲フライで勝利を掴んだ。

オランダは金曜日にキューバに勝利し、日曜日の試合に駒を進めた。オリオールズのプロスペクト、ジョナサン・スコープが、三塁打が出ればサイクルヒットの活躍で、6回の本塁打での3打点を含む4打点で打線を引っ張り、カート・スミスも本塁打を打った。

「ラインアップの1番から3番がメジャーリーガーで」日本の梨田昌孝コーチは言った。「4番がバレンティン、そしてジョーンズ」

オランダはまた、キューバに勝利した試合で、大会タイ記録の5つのダブルプレーを記録した。うち4つは内野ゴロによるものだった。

「うちのチームには、若くて良い選手がいるから。彼らは守備を知っているんだ」ジョーンズは言った。「それは僕たちのプラス材料だと思う。ミスやエラーさえしなければ、先に進む大きなチャンスがある」

バレンティンは日本や東京ドームを良く知っている。彼はここ2シーズン、日本の東京ヤクルトスワローズでプレーしている。そのチームは、近くにある神宮球場を本拠地にしている。昨シーズンのバレンティンは、東京ドームで打率.179、1本塁打、5打点だった。

オランダは、先発のマウンドにロビー・コルデマンスを送る。そして日本は前田健太で迎え撃つ。

「確かに緊張するでしょうね」前田は言った。「だけどこう言った状況で投げることは、良い経験になる」

前田は前回、中国戦に登板した。日本が5対2で勝利したその試合で、彼は5イニングを投げて被安打1、6奪三振だった。

「彼は素晴らしい投手だ」広島カープでプレーする前田に昨シーズン9打数2安打のバレンティンは言った。「だけど、うちにも良い打者がいるから、見ていて面白い試合になるよ」

参考記事:Japan, Netherlands to meet for spot in San Fran By Jason Coskrey / Special to MLB.com

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アメリカ人は、ワールド・ベースボール・クラッシックを育てるという素晴らしい仕事をした。

彼らはそれに勝つということに関して、ろくな仕事をしていない。

日本でのもの凄いテレビ視聴率と、金曜日夜のチェイス・フィールドに集まったメキシコファンの大声援から分かるように、大会に世界的な注目がもっとも集まっている時、米国チームはこれまでと変わらずに、国際大会のプレーに対する準備不足を露呈した。

R.Aディッキーのナックルボールは動かず、エドゥアルド・アレドンドが試合の1球目を外野まで運んだメキシコチームは、最初のコマーシャルの前に2点のリードを奪い、アメリカチームは最後までリードを奪えず、集まった44,256人の観客の声援に応えることはできなかった。

セルジオ・ロモがジミー・ロリンズから最後のアウトを奪い、メキシコが5対2で勝利した時、アメリカチームのWBCでの戦績は7勝8敗となった。

ショックではないのだろうか?

「これが現実さ」ロリンズは言った。「ショックだなんて言えない。これが僕たちの現状なんだ。それを変えてみせるよ」

もし米国チームが、この上なく巧妙なドラマを創りだそうとしたのならば、それは爆発的なスタートで始まる。

もし土曜日の試合で予想通りメキシコがカナダを破れば、アメリカは現地時間の午後7時に行われる無敗のイタリアチームとの対戦で、第一ラウンド敗退に直面する。

ロリンズとメジャーリーグのバド・セリグ・コミッショナーは金曜日、米国ファンのWBCへの興味は、米国チームの勝利とリンクしていると認めた。もし米国チームが、マイアミで行われる第2ラウンドに進めなかったら?

24時間前はバカバカしく思われたが、現実になるかもしれないその最悪のシナリオは、夏時間が始まる前の日曜日午前中に始まる。

「そういう状況は嫌いじゃないし、それでも楽しまないとね」ロリンズは言った。

「もっと集中する必要があると思う。もっとハードに。もっと根本的な部分で、実力を発揮する方法を見つけないと。実力で劣っているなんてことは無いんだから」

おそらく金曜日の開幕戦で、アメリカチームが窮地に陥ったのは、彼らに欠けていた危機感だ。彼らは、相手がそつなくこなすのを目撃した。それはルイス・クルーズの2本の犠牲フライであり、エイドリアン・ゴンザレスの2ランホームランの前のラミロ・ペーニャのダブルプレー崩しであり、長打になりそうだったセンターへあたりを、アレドンドが好捕したことだ。

しかしランナーを動かすべき時、それか内野を抜けるシングルヒットが必要な時、米国チームはそれができなかった。

それは2006年のWBCでたどった道と同じで、2009年のWBCもそうだった。そしてそれは、今のところ、2013年のWBCでも同じである。

4年の準備期間を経て、約70%の選手を現役メジャーリーガーで揃えたそのチームは、またもや本塁打に過剰に頼ろうとしている(金曜日は1本も出なかった)。

もし仮に、米国チームが残り2試合で勝利しても、D組の第2ラウンド進出はイタリアとメキシコの三つ巴の争いになるかもしれない。その際に決め手となるのは、3チーム間の得失点差である。 

ロリンズは自信を感じさせた。「あと2試合で勝てれば、僕たちが有利になる」彼は言ったが、それは簡単なことではない。アメリカチームは、土曜日夜のイタリア戦で、少なくとも3点差以上で勝たなければならない。

「僕たちは、大量得点を狙うよ」ロリンズは言った。「僕たちはそうしないと。今晩だって、ジャンカルロ(・スタントン)が二度、ブラウニー(ライアン・ブラウン)も序盤に、惜しい打球があった。少し足りなかっただけだけど、それも試合の一部だから。明日(土曜日)は、たくさん点を取らなくてはならないことを知っているし、もっと良いタイミングで打てると思うよ。僕たちは、それができると思う」

彼らの対戦相手は、イタリアのグロッセート出身、23歳の左腕ルカ・パネラティだ。彼は契約を解除されるまで4年間、シンシナティのマイナーにいた。彼は現在イタリアの国内リーグボローニャで投げている。

米国チームは勝てるはずだ。そしてそれは、2006年以来のこの大会の米国チームに対して言い続けていることだ。そして私たちは、それが正しかったことよりも、間違っていたことの方が多かった。

参考記事: US in jeopardy after WBC loss to Mexico Jon Paul Morosi FOXSports.com National MLB Writer


Recap: CHN 2, JPN 5

キューバと日本は、2013年のワールド・ベースボール・クラッシックの第2ラウンド進出を決めたかもしれないが、この組み合わせが発表されてから待ち望んでいた多くのファンは、試合に注目し続けている。

水曜日に行われる強豪国どうしの対戦は、Aグループの勝者を決める重要な試合だ。Aグループの勝者は、第2ラウンドが始まる金曜日の東京ドームで、Bグループ2位のオランダと対戦する。

サンフランシスコのAT&Tパークで行われる最終ラウンドに進出するために、できるだけ良いポジションにつきたいキューバにとって、勝利は譲れないものだ。

「一番重要なのは、日本ではない」キューバのビクター・メサ監督は、火曜日に12対0で中国に勝利した試合後に、通訳を通して言った。「日本は2番目だ。一番重要なのは、誰がサンフランシスコに行くのかだ。私たちがサンフランシスコに行くことができるようにしたい。そうするためには、もちろん日本に勝利しなければならない」

日本は、予定通りの位置につけている。そして勝利と、第2ラウンドへの準備のバランスを取るつもりである。

「予定通り、まだ使っていない投手に投げさせるつもりだ」日本の山本浩二監督は言った。「第2ラウンドでどこと当たるのかっていうのもあるけど、私たちは一生懸命プレーする」

過去2大会のチャンピオンである日本は、大会のこれまでは、ベストな状態ではなかった。日本は大会の開幕戦だったブラジル戦で、8回まで接戦を繰り広げた。そして2試合目だった中国戦の序盤も苦戦した。

キューバもまた、ブラジルに手こずったが、中国には大会のルールによる7回コールド勝ちを収め、力を誇示した。

「キューバについて、なにか言えって?」中国のジョン・マクラーレン監督は言った。「彼らと日本の対戦は、良い試合になるだろうね。彼らはこれまでもずっと、強いチームだった。彼らの国は、野球に熱心だからね。彼らの健闘を願うよ」

この試合に注目しているのは、マクラーレンだけではない。

「日本と対戦したから、彼らがとても強いチームだって分かっている」ブラジルのバリー・ラーキン監督は言った。「キューバも強いチームだ。違うスタイルなのは確かだが、2つとも良いチームだ。彼らが対戦するんだから、見るのが楽しみだ。どのような結果になるのかね」

日本は左腕の大隣 憲司が、マウンドに上がる予定だ。日本の福岡ソフトバンクホークスの選手である大隣は、本拠地で大会デビューを飾る。

メサが率いるキューバチームは、左腕のウィルバー・ペレスで対抗する。

「キューバの方がパワフルだね」マクラーレンは言った。「私が見たところ、それが一番の違いだと思う。日本とキューバは、アグレッシブだ。ヒットエンドランで、試合をかき回す。私が注目するのはピッチングだ。試合では常に、それが重要だから。とても良い試合になるだろうね。見るのが楽しみだ」 


50 Moments: 2009 Classic final

過去2回のワールド・ベースボール・クラッシック・チャンピオンの日本は、数名の有力選手を欠きながら、3回目のタイトルに向けて走っている。

現役日本人メジャーリーガーで、日本野球を代表するユウ・ダルビッシュやイチロー・スズキ、そして大会のMVPに2回選ばれたダイスケ・マツザカらは、今大会の出場を見送った。そして日本の殿堂入り選手で新しい監督であるコージ・ヤマモトは、東北楽天イーグルスのマサヒロ・タナカや読売ジャイアンツのハヤト・サカモトといった新進気鋭のスターたちと共に、2006年のサダハル・オーと'09年のタツノリ・ハラに続くタイトルを狙っている。

日本チームは2009年と同様に、第一ラウンドでホームフィールド・アドバンテージを得る。Aグループは日本の福岡にあるヤフオク・ドームでプレーする。そこは日本プロ野球の福岡ソフトバンクホークスの本拠地であり、そのチームからは、外野手のセイイチ・ウチカワ、三塁手のノブヒロ・マツダ、2012年の沢村賞投手(日本のトップ投手に与えられる)タダシ・セッツ、マサヒコ・モリフク、そしてケンジ・オトナリが今春のヤマモトのチームに参加している。

そして日本の三連覇を阻んで優勝を狙っているのは、2006年は決勝で敗れ、'09年はトーナメントの第2ラウンドで涙を呑んだキューバだ。

Aグループの強豪2チームに加わったのは、殿堂入り選手のバリー・ラーキンが率いる初参加のブラジルと、3回目のトーナメント出場となる中国である。

日本とキューバがグループAの本命で、中国とブラジルはその一角を崩すことを狙う。

ブラジル

ブラジルチームは、予選ラウンドでパナマを1対0で下し衝撃を与えた。そしてワールド・ベースボール・クラッシックの最後の一枠を掴みとった。

サッカーが人気のブラジルで、野球は未だ発展途上だ。しかしラーキンが代表チームの監督になって、試合内容が良くなっている。

南米から福岡へと、ブラジルチームは長距離を移動したが、日本のプロ野球や独立リーグで現在プレーしている東京ヤクルトスワローズのダニエル・(ユウイチ・)マツモトとラファエル・フェルナンデスらが含まれたロスターの選手の多くは、家に帰ってきたと感じただろう。

ブラジル人で初めてのメジャーリーガーで、彼らのベストプレーヤーであるインディアンスのキャッチャー、ヤン・ゴメスが合流しないのはマイナスポイントだ。

ブラジルチームは攻撃力がウィークポイントで、もっとも勝てる可能性が高い中国を相手に大会での初勝利を掴むには、投手の頑張りが鍵になる。キューバと日本が待ち構えるそのグループで、それ以上の結果を残すのは、とても困難であると言わざるをえない。

中国

中国は2009年大会で初勝利を挙げた。しかしその国が日本とキューバと争うようになるには、まだ時間が必要である。

中国チームのロスターのうちの8人以外(13人の投手のうちの10人と3人のキャッチャーを含む)は、11月のアジアシリーズで、台湾のラミゴ・モンキーズ に14対1、韓国のサムソン・ライオンズに9対0とボロ負けしたチームにいた選手だ。

中国チームの若手は、カンサスシティ・ロイヤルズの投手ブルース・チェンがチームに加わらないことを知ってショックを受けた。チェンの不在は、中国の他の主力投手であるラ・カとボク・トウにより負担を与える。

しかしチェンが不在でも、中国チームにはアメリカのマイナーリーグで8年のベテラン内野手のレイ・チャンがいる。スピーディーな外野手のサイ・ギョウとリク・シンコウの二人にも注目だ。

中国で野球は未だ発展途上であり、代表チームはグラウンドでの経験が欠けている。しかし幸運なことに、元シアトル・マリナーズの監督であるジョン・マクラーレンが指揮を取り、ヒューストン・アストロズとニューヨーク・メッツ、そしてオークランド・アスレチックスで監督経験があるアート・ハウが打撃コーチを務めるダグアウトに、それは当てはまらない。

しかしマクラーレンなりハウが、グラウンドでプレーするわけではなく、中国チームは苦戦を強いられるだろう。

キューバ

この競技の国際機関である国際野球連盟は、米国と日本を差し置いてキューバをランキング1位にしている。そして2006年の大会で決勝戦に進んだキューバは、今回こそ優勝を狙っている。

2011年に亡命して昨年アスレチックスでプレーした強打の外野手ヨエニス・セスペデスがいなくても、キューバは危険な存在だ。

対戦投手は特に、ホセ・アブレイユとアルフレッド・デスパイネに注意しなければならない。二人はキューバでもっとも信頼の置ける打者だ。

アブレイユは、キューバの国内リーグで2011年から2012年にシエンフエーゴスで87試合に出場して、打率はリーグトップの.394、35本塁打、99打点、OPS1.379を記録する素晴らしいシーズンを送った。グランマでプレーしたデスパイネも負けずに、.326/479/.695を記録し、リーグトップの36本塁打と105打点を記録した。

キューバにはもう一人活躍が期待できる三大会連続出場のフレデリッチ・セパーダがいる。彼は2009年の大会で6試合に出場して24打数12安打、2本の二塁打、3本塁打、10打点を記録した。内野手のユリエスキ・グリエルは、参加する16チームのどこにも負けないかもしれないキューバチームの、もう一人の脅威になるかもしれない。

キューバチームはまた、2006年と'09年の大会のどちらか(または両方)で投げた経験豊富な投手を多くをマウンドに送り込むことで勝利を狙う。

そのうちの二人、ヤディル・ペドロソとフレディ・アルバレスは、11月に日本で行われた2試合の親善試合で先発した。キューバは2試合とも落としたが、3月6日の水曜日に行われるAグループでの対戦は、そのリベンジの機会になる。

日本

メジャーリーガー抜きの日本は、国内でプレーする選手で編成したチームだ。読売ジャイアンツのキャッチャー、シンノスケ・アベ、北海道日本ハムファイターズの外野手アツノリ・イナバ、そして唯一メジャーリーグでのプレー経験がある東北楽天の内野手カズオ・マツイらのベテラン選手が、戦いの中で若手選手を引っ張るだろう。

イーグルスの右腕マサヒロ・タナカ(2011年の沢村賞投手)が、才能豊かな投手陣を引っ張り、広島カープのケンタ・マエダ(2010年の沢村賞投手)とジャイアンツの左腕テツヤ・ウツミ(2012年日本シリーズMVP)が、最前線で彼に続く。西武ライオンズのサブマリンのリリーバー、カズヒサ・マキタがブルペンで待ち構える。

2012年のジャイアンツで打率.340、27本塁打、104打点を記録したアベは、ラインアップの中心として、出塁と得点に貢献するだろう。

アベとファイターズの強打者ショウ・ナカタは、日本チームの中で本当に脅威となるパワーの持ち主で、投手陣と守備陣は勝利のために、彼らに頼ることになるだろう。

参考記事:Japan opens quest for third Classic title at home By Jason Coskrey / Special to MLB.com

ロジャー・クレメンスと遺恨を持つ人たちのリストで、メッツの元キャッチャー、マイク・ピアザには、その一番上にくるもっともな理由がある。

ピアザがクレメンスに対して、ある方法で備えようと決心したのは2000年、そのヤンキースの投手から頭部に四球を受けた後だった。どうして彼が「カラテ」の練習を始めたのか、そして次にクレメンスと決闘することになった時の計画について、彼は自叙伝で語っている。

「私は、拳を構えて接近しようと思っていた」ピアザは自叙伝の中で語った。「彼は最初にグローブを投げつけてくるだろうと思っていたから、それをプロテクトするために。グローブを避けて、その後やってやろうって思っていた」

しかし2000年のワールドシリーズで一触即発の事態があったにも関わらず、ピアザとクレメンスは二度と戦うことはなかった。傷つくことを恐れていたからだと、ピアザはつづっている。

「やっかいな問題があった」ピアザは説明している。「クレメンスはとても大きな男で、私はヤンキー・スタジアムの観客と世界中が見ている前で、やっつけられるかもしれないという事態に立たされていた。その心配は現実的だった」

それが、そのワールドシリーズで一番の話題になったことを悔やんでいるピアザは、クレメンスに立ち向かわなかったことを後悔していると認めている。そのシリーズでヤンキースは、4勝1敗でメッツを下して3年連続のワールド・チャンピオンになった。

参考記事:Mike Piazza took karate lessons to fight Roger Clemens after bat-throwing incident - MLB News | FOX Sports on MSN

ニューヨーク・ヤンキースがアレックス・ロドリゲスとの契約を破棄する。それはとてつもなく難しいことである。彼はその前に、ドーピングをしたことによる出場停止処分を受けなくてはならないだろう。それはロドリゲスだけでなく、今週パフォーマンス増強薬(PED)のスキャンダルに巻き込まれた他の選手たちにとっても事実である。

フロリダ州コーラルゲーブルズのバイオジェネシス・クリニックとアンソニー・ボッシュが、ロドリゲスとつながっているという証拠をマイアミ・ニュータイムズが報じたが、メジャーリーグ・ベースボールが彼を出場停止処分にするには、それだけでは不十分である。

ある選手がドーピングをした、あるいはしようとしたという圧倒的な証拠があれば、検査で陽性にならなくても、MLBは選手に処分を科すことができる。それは「検査不要の陽性」と呼ばれる。しかしロドリゲスとそのクリニックがつながっていることを示したその書類は、それらを直接的に知っている人間によって、宣誓のもとで証言してもらう必要がある。それができるのはボッシュ自身であるが、彼は弁護士を通じた短い声明で、悪事を働いたことを否定している。

連邦検事からの圧力がない状況でボッシュに、その書類や選手たちとのつながりについて聴聞会で宣誓供述させるなり、宣誓供述書を提出させるのは非常に難しいだろう。MLBがロドリゲス、メルキー・カブレラ、バートロ・コロン、ジオ・ゴンザレス、ヤスマニ・グランダル、そしてネルソン・クルーズといった記事の中で関係があるとされた全員を出場停止にするには、目撃者や処方箋、それか発送記録といった、彼らとの直接的なつながりを示すものが必要だ。MLBは薬物使用が疑われる選手たちから話を聞こうとしたが断られたと、情報提供者は言った。

カブレラ、コロン、そしてグランダルは昨シーズン、検査で陽性となり50試合の出場停止処分となった。彼らがPEDやそれに類するものを使用したとMLBが証明できれば、彼らは2度目となるので、100試合の出場停止となる。それにはどんな更なる事件であっても、前回の違反とは別件であると証明する必要がある。

先例がある。マニー・ラミレスは、ボッシュの父であるペドロが書いたヒト絨毛性ゴナドトロピンの処方箋をMLBが発見したのち、2009年に出場停止処分となった。

しかしそれがMLBのルール上の問題なのか、または犯罪になるのかにかかわらず、確証を得るのは簡単なことではない。連邦検事は10年前の巨大なステロイド・スキャンダルの中心となったバリー・ボンズとBALCO研究所のつながりを示す書類を手に入れたが、これらの証拠を証明できる唯一の人間、ボンズの友人でパーソナル・トレーナーのグレッグ・アンダーソンは、ボンズに不利な証言をすることよりも法廷侮辱罪で収監されることを選んだ。スーザン・アイルストン判事はアンダーソンの証言なしに、その証拠を採用しなかった。それでも連邦審査会はボンズを1件の偽証で有罪とした。しかしMLBはボンズを処分できなかった。彼が使用したのは、ルールが有効になる前だったからだ。

政府が目撃者を得たとしても、その目撃者が信用される保証はない。連邦検事はロジャー・クレメンスのトレーナーだったブライアン・マクナミーの協力を得た。彼はクレメンスのPED使用について詳細に証言したにもかかわらず、陪審員は彼の証言を信用しなかった。そしてクレメンスは無罪放免となった。

ロドリゲスが出場停止になったとしても、ヤンキースが契約を破棄できるとは思えない。労使協定には、PEDの処方と使用について、1回目は50試合の出場停止、2回目は100試合の出場停止、3回目は生涯出場停止と明記されている。そしてチームはPEDを使用した選手対し勝手に処罰を科すことができないとの言葉が記載してある。法律の専門家によれば、その文言に打ち勝つためには、特別な事情がなくてはならない。 

参考記事:MLB discipline in scandal not a given By T.J. Quinn | ESPN.com

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