カテゴリ: レッドソックス

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コージ・ウエハラは、いったいどうやって、こんな活躍をしているのだろうか? それに好調なリリーバーが誰もいない今シーズン、レッドソックスはなぜ、彼を4人目のクローザとして選んだのだろうか?

私は読者のために、信じられないくらいの成績をたくさん集めたが、まずこれらから始めよう。

木曜日の夜を前に、ウエハラのファストボールの平均球速89.2マイルは、10セーブ以上挙げているクローザーの中で2番めに遅い。

しかしウエハラの奪空振り率は36.3%は3位で、彼よりも上にいるのは、カンサスシティのグレッグ・ホランドと、本当にわずかな差だが、シンシナティの100マイル男アロルディス・チャプマンだけである。

なんだって?

「スピードガンなんて、関係ない。彼は並外れた2つの球を持っていて、その両方で空振りさせるんだ」レッドソックスのジョン・ファレル監督は、ウエハラのファストボールとスプリッターに言及した。 

彼は相手を欺く。彼には無駄がない。彼は・・・、そう、これらのすべては、すでに耳にしたことがあるだろう。

しかしこれはどうだろうか。

「正直に言うけど、落ち着いて考えると、あの男は第六感みたいなものを持っていると思う」ファレルは言った。「彼は打者がなにを待っているとか、彼らは振ってくるだろうっていうことを感じ取る。気味が悪いくらいにね。そして彼が選ぶ球は、いつも正しいんだ」

レッドソックスの左腕クレイグ・ブレスロウは、打者が考える前であっても、彼らがなにを待っているのかをウエハラは感じ取ってしまうと、冗談交じりに言った。

レッドソックスのキャッチャー、デビッド・ロスは、さらに一歩進んだ表現をした。

「僕たちは、彼が忍者だって言っているんだ」ロスは言った。「彼は分かっている」

***

レッドソックスはウエハラを、6月下旬にクローザーに指名した。それはアンドリュー・ベイリーとジョエル・ハンラハンがケガをして、ジュンイチ・タザワをクローザーにする計画が頓挫した後だった。

その役目を担ってからのウエハラは、33回1/3を投げた。奪三振数は45。与えた四球は2つ。防御率は0.27を誇る。そして1イニングあたりの平均投球数は、わずかに13.0である。

防御率タイトルを狙うのに十分なイニングを投げている投手の中で、1イニングあたりの投球数がメジャーリーグで一番少ないのはレッズのブロンソン・アローヨで、平均14.1である。メジャーリーグ全体の平均は16.3である。

木曜日の夜、彼は21回目のセーブ機会で18セーブ目を挙げ、無失点イニングを26に伸ばし、連続で仕留めた打者は24人になった。試合は延長10回、レッドソックスが9対8でヤンキースを下した。この両チームの対戦は、今週末の間続く。

昨年の12月6日にウエハラと1年4.25百万ドルの契約を結んだ時のレッドソックスは、彼のことをちょっとした贅沢だと考えていた。

その時の彼らには、タザワ、ベイリー、ダニエル・バード、アルフレッド・アセベス、そして後にハンラハンとトレードされたマーク・メランコンらの右腕のリリーバーがいた。

「どうしても補強しなくてはならないところではなかった」レッドソックスのベン・チェリントンGMは言った。「だけど私たちは、彼のことを本当に気に入っていたから、とにかく彼を取ろうと決断した」

ウエハラの代理人マーク・ピーパーは「多くの」チームが、彼のクライアントに対する問い合わせをしてきたと言った。ウエハラが最初に所属したメジャーリーグチームのボルチモア・オリオールズは、そのうちの1つだ。しかしピーパー曰く「ボストンが絡んできたら、彼らは話を終わりにしたも同然だった」

レッドソックスは、ウエハラのストライクを投げる能力に注目した。バード、左腕のアンドリュー・ミラーとフランクリン・モラレスらの彼らのブルペンは、たまにコントロールを失うことで知られている。

レッドソックスがシーズンを進めるにあたっても、ウエハラを獲得したのは良いことだった。

セットアップマンから突然クローザーになった38歳のウエハラは、恐らくチームでもっとも必要不可欠な選手である。

それでもこれが偶然だと考える人のために、もう一度考えてみよう。

2011年のウエハラも、似たような状況にいた。それはオリオールズが右腕のトミー・ハンターと、そしてなんと、一塁手のクリス・デービスと交換で彼をテキサスにトレードする前だった。

5年間のメジャーリーグでウエハラは、275回を投げて防御率2.49、三振と四球の比率は、ほぼ10:1である。

2008年シーズンが終わった後、2人の日本人投手がフリーエージェントとして獲得可能だった。1人は右腕のケンシン・カワカミ、彼はアトランタと3年22百万ドルで契約した。そしてもう1人がウエハラで、彼はボルチモアと2年10百万ドルの契約を手にした。

後にオリオールズの球団社長になるアンディ・マクフェイルは、後にチームの国際スカウト部長になるジョン・ストックスティルが推薦するウエハラを信用した。

「ジョンは、ウエハラの方をより気に入っていた」マクフェイルは言った。「私たちは、彼は最終的にブルペンだと考えていたんだけど、彼と契約する条件は、先発投手でということだった」

「それは彼からの条件であり、彼の代理人からの条件だった。そして私は、オリオールズで1年目だった。私たちはフリーエージェントの投手を獲得することも、借りることも、盗むこともできていなかった。彼らを獲ることができなかったから、我々は他を探すしかなかったんだ」

日本の読売ジャイアンツの10年間で276登板をしたウエハラは、うち205回は先発投手としてだった。彼がオリオールズと結んだ最初の契約の中には、先発数と投球回数がベースで増えていくパフォーマンス・ボーナスが含まれていた。彼は'09年シーズン絶望となる肘の腱のケガをして、その試みが終わるまでに、12回の先発をした。

翌年彼は、リリーバーに転向した。

2010年8月2日にオリオールズの監督に就任したバック・ショーウォルターは、ウエハラはマリアノ・リベラに匹敵すると言った。ショーウォルターは、1995年のヤンキースでリベラの監督だった。

「彼が打者をやっつける姿は、私にモーを思い出させた」ショーウォルターは語った。

それに、彼の試合の終わらせ方もである。

「切れの良いナイフだ。ゆっくり止めを刺すのではなくてね」ショーウォルターは続けた。「心配なんてまったくない。それは監督だけでなく、チーム全体がね」

***

ウエハラのスプリットフィンガード・ファストボールは、どれくらい凄いのだろう?

木曜日の試合前までの彼のスプリッターの奪空振り率は43.4%で、それはシカゴ・カブスのジェフ・サマージャの48.4%についで、メジャーリーグで2位の高さである。

レッドソックスのスカウトであるエディー・バーンは、ロサンゼルス・エンゼルスのスカウト部長をしていた2006年にウエハラの獲得に動いた。ウエハラのスプリッターは、スカウトが使う20-to-80スケールで最高の値だと彼は言った。

「サッターを覚えているかい。彼は革命的な投球をした」バーンは、スプリッターを広めて殿堂入りしたリリーバーのブルース・サッターに言及した。「それとは違う。だけど最高の球だ」

ほとんどの投手が投げるスプリッターは真ん中低めで、その自然な動きによって、打たれる可能性があるとレッドソックスの控え捕手であるロスは言った。

一方でウエハラは、その球をホームベースの両脇に投げて、そして配球によって打者のバランスを常に崩している。

「彼と左の強打者が対戦したとするだろ」ファレルは言った。「彼は外角高めにファストボールを投げる。(もし言うのなら)"これをよく見ておけって"ってね。その後スプリッターを2球続けて投げる。そして彼らにそれをよく見せたら、88マイルがくるんだ」

そして彼に弱点はないのだろうか?

うーん、聞いてみよう。

「コージの能力には疑問はないけど、耐久性だね」オリオールズの元幹部であるマクフェイルは言った。

今シーズンのウエハラは、2011年にオリオールズとテキサス・レンジャーズで記録したキャリアハイの65イニングを超えると予想される。メジャーリーグで最初の2年だった2009年と'10年の両年で、肘の問題によって故障者リスト入りしたことを考えれば、悪いものではない。

レッドソックスは、2010年シーズン後にフリーエージェントになったウエハラとの契約を検討したが、彼の肘に「懸念」があったとチェリントンは明かした。そのチームは、ウエハラがより実績を積んだ2年後に彼を獲得したことに満足しているが、彼へのケアは忘れていない。

今シーズンのウエハラが、3日連続で登板したのは1回だけである。そしてオールスター休暇以降に彼が連投したのは1度だけだ。そしてファレルは今シーズン、ウォームアップしたウエハラが試合で投げなかったのは、3回だけだと言った。

「彼との会話の中で、以前に肘を傷めたのは、しばらく投げなかった後に投げた時だったと言っていたんだ」ファレルは言った。「彼は(より定期的に投げることが)腕を良い状態に保っていると感じている」

今のところ、順調である。ファレルはここ2週間で、ウエハラに2回も4アウトセーブをさせているが、ウエハラがその1回目で投げたのはわずかに15球、2回目は17球しか投げていない。

彼の効率性を助けているのは対戦している打者で、彼らは今シーズンのウエハラに対して、打率はわずか.134でOPSは.416である。ウエハラよりも10イニング少ないリベラは、被打率.246で、OPSは.643である。

「彼が止まってしまうことについて心配をしていないのかって、みんながいつも聞いてくる」チェリントンは言った。「どんな投手にだってリスクはある。だけど彼は、これまでよりも良い状態だと言っている。彼は毎日、200フィートを超えるくらいの遠投をしている。状態が悪い選手は、そんなことはできない」

チェリントンはベイリーを獲得するために、外野手のジョシュ・レディックと2人のマイナーリーガーをトレードした。そしてハンラハンと内野手のブロック・ホルトを獲得するために、外野手のライアン・スイーニーとメランコン、そして3人のマイナーリーガーをトレードした。

それをしたGMは、彼の最終的なクローザーが、4.25百万ドルで契約した男になるとは知らなかった。そしてそのウエハラは、4.25百万ドルのべスティングオプション行使の条件となる55回の登板を果たし、来年も残ることになった。

その教訓は、「クローザーを探す時に、大金や若手を使わないこと」である。

ときにその男は、4番目のドアの影に隠れているのだ。

参考記事: Uehara's unlikely rise to BoSox closer Ken Rosenthal FOXSports.com Senior MLB Writer

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ア・リーグ東地区で、昨年の最下位から1位へと見事な復活を遂げたボストン・レッドソックスは、そのために必要な動きをいくつもしてきた。しかしもっとも良かった動きは、窮地の中から生まれた動き、コージ・ウエハラをクローザーにしたことだ。

アンドリュー・ベイリーとジョエル・ハンラハンのケガのあと、ウエハラは試合を終わらせることを要求されるようになった。

ロサンゼルス・ドジャースのケンリー・ジャンセンのように、最近好調を続けるクローザーは何人かいるが、ベストはウエハラである。日曜日も彼は、レッドソックスの勝利を締めた。

上のヒートマップで分かるように、今シーズンは誰もウエハラを打つことができていない。彼の圧倒的な投球の結果が、ここにある。

全体像
6月26日にレッドソックスの正式なクローザーになってから、ウエハラの防御率は0.29、被打率0.97、奪空振り率37%、三振:四球比は41:2である。

それらのすべては、その期間のメジャーリーグで、ベストである。

ウエハラは現在、24イニング連続無失点を続けていて、その間の対戦相手は、73打数6安打、1四球である。

成功の鍵:スプリッター
オーレル・ハーシュハイザー(彼の59イニング連続無失点が始まったのは、25年前の先週の金曜日)の様に、安定してアウトを獲る投球の鍵となるものは、ストライクに見えるボールで打者をアウトにすることである。

ウエハラのその球は、スプリットフィンガード・ファストボールだ。

6月26日以降の彼は、その球を200球以上を投げ、その結果は58アウトで、出塁を許したのはわずかに5である。対戦相手は、その球の46%を空振りしている。

彼を攻略する唯一の方法:ホームラン
ウエハラのキャリアで、唯一弱点となるのは、本塁打である。2011年の彼は、65イニングで11本打たれた。そして2012年は36イニングで4本だ。今年の彼は、6月末までに対戦した131人の打者に5本打たれているが、それ以降対戦した91人には1本も打たれていない。

ウエハラは最近、よりボールを低めに集めていて、ストライクゾーンの高い所に行く球の割合は51%から46%に低下した。

知っている?
今シーズンのウエハラの防御率は、61回1/3で1.17である。レッドソックスで、1シーズンで最も低い防御率記録(60イニング以上)は、2006年にジョナサン・パペルボンが記録した0.92である。

参考記事:Uehara excelling as third choice to close By ESPN Stats & Information | ESPN.com

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昨年12月、レッドソックスがウエハラとの1年契約を発表した時、2014年のオプションに関する言及はなにもなかった。

しかしそれは存在し、ウエハラは火曜日のブルージェイズ戦でシーズン55回目の登板をした時に、それを手に入れた。

今シーズンのレッドソックスに対するウエハラの価値を考えれば、その4.25百万ドルのオプションは、ボストンにとって抜け目の無い判断だった。 

「契約の中身については知らないけど、もしそうだとするのなら、彼はそれ以上の価値がある」レッドソックスのジョン・ファレル監督は言った。「彼は開幕初日から、素晴らしい投手だ。彼の闘争心や才能、そして心構えを考えれば、それが変わるとは思わない。彼は代わりとなった役目で、素晴らしい仕事をしている」

ウエハラは、シーズンをセットアップマンで迎え、6月21日からクローザーを任されている。

「彼は効率的だ。それにクローザーになったことで、彼はいつ投げるのかが分かるようになった」ファレルは語った。「7回か8回に投げるのかはっきりしないのではなく、決まった状況で登板することで、精神的な準備ができているのだと思う。彼はその2イニング前から準備して、ギアを上げていくことができるんだ。だけど彼が、もの凄く効率的なことは忘れてはいけない。彼は我々の救世主だ」

ジョエル・ハンラハン、アンドリュー・ベイリー、そしてアンドリュー・ミラーのシーズンが終わった中で、ウエハラはファレルに忠実である。

「チーム的に見て、勝つはずだった試合で勝つことは、それらの試合を落とした時の嫌な雰囲気を消し去ってくれるんだ」 

参考記事: Uehara's '14 option kicks in with 55th outing By Ian Browne / MLB.com

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コージ・ウエハラがレッドソックスでクローザとして最初に試合を終わらせてから、金曜日が1ヶ月目の記念日だった。そして私たちがしなくてはならないことは、ジョン・ファレル監督が9回を任せるために選んだ男が正しかったことを、成績で確認することである。

クローザーとしての最初の15試合でウエハラは、10回のセーブ機会で8回を成功させ、その間の防御率は、0.59だった。その間の相手打線の打率は、.115である。15回1/3で、23三振を奪うあいだに与えた四球は1つである。

ウエハラは、球速よりもコントロールで勝負する、典型的なタイプのクローザーである。

「彼のような形で成功したクローザーは、たぶんたくさんいる」ファレルは言った。「彼らは、今現在は、そんなに有名ではないかもしれないけどね。ブルース・サッターやダグ・ジョーンズ、(トレバー・)ホフマンもそうだ」

2004年にレッドソックスをワールドシリーズ制覇に導いたキース・フォークは、同タイプのかつてのクローザーの一人だ。

「良い球を投げることで成功した選手は、長い間にたくさんいるけど、良い球というのは90マイル半ばの球のことではないんだ」ファレルは言った。

試合展開の関係でウエハラは、土曜日に登板する前の5日間では、1日しか投げていなかった。

しかし今シーズンの彼の耐久性は、ファレルにとても嬉しい驚きを与えている。

「登板間隔が均一に空いたことで、彼はとても良い投球ができる状態に保たれている。シーズンが始まったときの様に、フレッシュに力強く感じていると思う」ファレルは語った。「彼の効率的なところは、本当に凄いことだ。同じだけ登板している他の選手が、何球投げているのが知らないけどね。だけど私の希望的観測を言えば、彼はもっと少なくできるよ」

参考記事: Uehara dominant in first month as Red Sox's closer By Ian Browne / MLB.com

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ミドルリリーバーの役目というのは、あまり報いられることがない仕事だ。

9回、それもセーブがつく状況であれば、すべての栄光が手に入る。

しかしジュンイチ・タザワは、そうは思っていない。彼は8回、あるいは試合の後半の重要な場面で投げるチャンスは、ステップアップだと思っている。

「重要な場面で投げるのは、今シーズンが始めてだから」タザワはボストンがタンパベイに6対2で勝利した火曜日の試合の後に、通訳を通じて語った。

タザワが登板した7回は、レッドソックスが1点リードしている場面だった。それは彼の2013年の、46回目の登板機会だった。46登板というのは、昨シーズンのメジャーリーグでの彼の合計登板数と同じである。

ブルペンのメンバーの3人が、シーズン絶望のケガを負っているレッドソックスが、経験が比較的少ないにも関わらず、厳しい場面でタザワを頻繁に使わなくてはならなくなっていることは事実である。

それが明らかだったのが火曜日で、彼は息が抜けない場面で、好調レイズ打線の上位4人の打者に対して送り込まれた。一つ間違えば、アメリカンリーグ東地区でレッドソックスに0.5ゲーム差に迫っていたレイズを、1位にする可能性があった。

しかしタザワは、7回にランナーが二塁にいる場面で、デズモンド・ジェニングスを最初のストライクでアウトにしてその回を終わらせた。その後8回の初めには、ベン・ゾブリストとエバン・ロンゴリアをアウトにする好投を見せた。その後のタザワは、その試合で二塁打とホームランを打っていた4番打者のウィル・マイヤーズをアウトにして、その回を終わらせた。ボストンの攻撃陣はその裏に3点を奪い、レッドソックスは勝利した。

「まさにあの回、彼が投げた8回が試合で一番重要なイニングだった。だって相手はラインアップの中心、二人はホームランを打っていたし、とても良くバットが振れていたからね」キャッチャーのジャロッド・サルタラマキアは言った。「僕はグローブを低めに構えて、彼はそこにきちんと投げてきた。あのイニングで僕たちに勢いがついて、点が取れたんだ」

オールスター休暇前に少しスランプ気味だったタザワは、6イニングで5失点していたが、その後4試合連続無失点と復活した。しかし火曜日ほどの好投はなかった。

「たぶん3週間か4週間前、ファストボールが真ん中に集まっていたんだけど、彼は右打者を意識しすぎて、ボールを少し余計にカットさせようとしていたんだ」ジョン・ファレル監督は語った。「結果的に、彼は少し悪循環にはまっていたんだと思う。そして2.3試合前から、自分の球に自信を取り戻して、積極的になったことで、急速が戻ってきた」

タザワはその頃、精神的に少し疲れていた。そして仲間のリリーバー、コージ・ウエハラが、タザワの腕の角度が少し下がっていることを指摘して、いくつかのアドバイスをくれたと言った。

そのアドバイスは、オールスター休暇と重なったことで、実を結んだ。

「肉体的な疲れではなかったんだけど、精神的に多少疲れていた。そしてコージや他の人たちが、いくつかアドバイスをくれて、それが僕には凄く良かったんだ」タザワは言った。

そのアドバイスが、火曜日に良い結果を生んだことに、レッドソックスは喜んでいる。そしてタザワはチャンスを貰ったことに感謝している。

「監督が、こういうポジションで使ってくれることに感謝している」彼は言った。

参考記事:Tazawa coming up big in big situations By Ian Browne and Michael Periatt / MLB.com

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一人目のクローザーがケガをして、二人目のクローザーもケガをして、三人目のクローザーは、球界でもベストである。

コージ・ウエハラは、新しい役目にプレッシャーを感じていない。彼は言葉とパフォーマンスで安心を与えている。アンドリュー・ベイリーが、シーズン絶望の手術を予定しており、ジョエル・ハンラハンは、すでにそれを受けたことで、ウエハラに9回の役目が回ってきた。レッドソックスはスプリングトレーニングで、彼をクローザー候補とは考えていなかった。

6月の終盤にその役目を担って以来、38歳のウエハラは、土曜日の試合までの13回1/3で、わずかに被安打5で1失点しかしていない。彼が記録した40個のアウトのうち、19個は三振によるものだ。

「前にもやったことがあるから」ウエハラは言った。彼は2010年に、一時的にオリオールズで、2007年には日本のセントラル・リーグの読売でクローザーを務めた。「落ち着いている」

しかし心配は、ウエハラを連投させることにあった。彼はメジャーリーグキャリアにおいて繊細なところがあり、1シーズン当たり平均で51イニングしか投げていない。しかし彼は2度、連投でセーブを挙げており、6月終盤には3連投もあった。

彼が「イージー」だったと言った金曜日のヤンキース戦では、試合を締めるのに7球しか必要としなかった。

「彼は、良いストライクを投げるから」ファレルは言った。「良いストライクと普通のストライクには違いがあるんだ。それに彼はすごい変化のスプリッターがあるから、8球から11球で終わることも珍しいことじゃない。そのことがあるから私たちは、これまでもやって来たように、2日連続や3日連続でも彼を使えるんだ」

参考記事:Uehara proving he can handle workload By Jason Mastrodonato and Michael Perriatt / MLB.com



日本、そして現在はアメリカで素晴らしい実績を残しているボストンのリリーバー、コージ・ウエハラは、今シーズンの初めに38歳の誕生日を迎えたことですら、大きく注目されることはなかった。

しかし37回1/3で防御率1.93、53奪三振という彼の成績は、無視することが難しいレベルに到達した。

そしてレッドソックスのようなチームで、そのような成功を収めれば、注目を集めることになる。

「自分で決められることではないから」ウエハラは言った。「周りの人たちが、僕を評価するんだから」

そう、そのウエハラは、オールスターゲームの最終ファン投票に選ばれたアメリカン・リーグの5人の選手のうちの一人である。

そして1回目の中間発表によれば、ウエハラはかなりの評価を受けている。

月曜日の発表には、1,600万票以上が反映されている。そしてア・リーグの激しい闘いの中で、トロントのスティーブ・デラバーが他の4人の候補者を抑えて、トップを走っている。ウエハラ、ヤンキースのデビッド・ロバートソン、タイガースのホアキン・ベノアが、それぞれ2位、3位、4位で続いている。5位のレンジャーズ、タナー・シェッパーズとでデラバーの間に60万票の差しかないことは、注目に値する。

ウエハラは、日本とアメリカにいる友人のすべてが、彼に投票してくれることを望んでいる。

「まだ決まったわけじゃないから、お祝いとかはないんだけど、本当にたくさんの友人から連絡をもらいました」ウエハラは語った。「ツイッターって便利なものがあるから、それが助けになるんじゃないかって」

レッドソックスは、ウインターミーティングの最終日に、ウエハラと1年4.25百万ドルの契約を結んだ。その時のその動きは、少なくとも一般的には、注目されるものではなかった。

レッドソックスは、実績をもつウエハラという投手を得て、密かに大喜びした。

「数年間の彼の成績を見れば、今の彼を予想できた」レッドソックスのホアン・ニエベス投手コーチは言った。「彼はそれができるだけ、そしてそれ以上をする能力を持っている。とてもしっかりしているし、驚くようなことは何もない。彼はとても情熱的で、素晴らしい野球選手だ」

シーズンが始まった時のウエハラは、鍵となるセットアップマンだった。しかし当初のクローザーだったジョエル・ハンラハンは、トミー・ジョン手術を受けた。そして二人目のアンドリュー・ベイリーは、最悪のスランプに陥ったことで、彼は最終的に現在の役目を担うことになった。6月21日にクローザーになったウエハラは、ほとんどにおいて、その役目を果たしている。

「自分では、それまでとなにも変えていないんだけど、結果としては少し違っているかもしれない」ウエハラは語った。

もしウエハラのことでジョン・ファレル監督が驚いていることがあるとすれば、それは彼の耐久性だ。

ウエハラの年齢と過去の故障歴を考慮したファレルは、シーズン中に、もっと早い回に使うことも考えた。

しかし一方で彼は、ウエハラがより定期的に登板することで、実際に健康でいられることを理解した。

数週間前、ウエハラは3日連続でセーブを記録した。対戦した9人の打者の全員をアウトに獲り、うち6人からは三振を奪った。 

「3,4日の休みを取るのが、彼は好きではないんだ」ファレルは言った。「6日連続でもいけるって彼は言っていた。そんなことは、もちろんさせたくないんだけど、彼の心意気は伝わった。彼の耐久性、連続で使える能力は、我々の期待を超えている」

ウエハラの腕は本当に長い間酷使され、そして消耗しているにも関わらず、彼がこのような素晴らしい投球ができるのには、理由がある。

「彼は健康だよ。それに登板後の彼のワークアウトを見たら、それはもう本当に厳格に決められているんだ」ファレルは言った。「それが彼の回復を可能にしている。彼は体にもの凄く気を使っているし、その意識がとても高い。最後の球を投げ終えたら、彼は翌日のために、どうやってベストな準備をするのかを考えている。それが試合の直後に始まるんだ」

土曜日に最終投票へのノミネートが発表されるまでウエハラは、オールスターに出ることを考えたことがなかった。実際に彼は、ゴルフに行く予定を立てていたと語った。

しかし、もし彼のオールスターの夢が叶えば、彼は喜んでゴルフを諦めるだろう。

「もし行ければ、サインをたくさんもらうつもり」ウエハラは言った。

日本でオールスターに出場したことがあるウエハラは、このことも付け加えた。

「その時と今回を、似ているとかって比べることなんてできない」ウエハラは言った。 

参考記事: Uehara on radar as Final Vote candidate By Ian Browne / MLB.com

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