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メジャーリーグ関係者によれば、レンジャーズは引き続きリリーバーのコージ・ウエハラのトレードを模索している。

ブルージェイズとのトレードは、ウエハラが拒否権を行使したため消滅したが、オリオールズが興味を示している。現時点でオリオールズとのトレードは、差し迫ってはいない。しかしその関係者によれば、より熱心なチームがいくつかある。

レンジャーズは、ウエハラを動かすことを厭わない。なぜならユウ・ダルビッシュがローテーション入りするために、オールスターに出場した先発投手のアレクシー・オガンドをブルペンに戻す計画があるからだ。現時点でレンジャーズが計画しているローテーションは、コルビー・ルイス、デレク・ホランド、ダルビッシュ、マット・ハリソン、そしてネフタリ・フェリス。

Uehara's huge strikeout 

オガンドは、マイク・アダムス、マーク・ロウと共にレンジャーズの剛速球セットアップ・リリーバーの三人になるだろう。レンジャーズはクローザーとして、フリーエージェントだったジョー・ネイサンと契約した。

レンジャーズにはまた、中継ぎとしてスコット・フェルドマンとヨシノリ・タテヤマがいる。彼らは左打者相手にも使えるが、マイケル・カークマンもその場所の有力候補だ。レンジャーズはまた、左腕のプロスペクト、マーティン・ペレスとロビー・ロスをリリーフで使う可能性を検討している。二人は将来的には先発投手だが、リリーバーとしてメジャーリーグに上がってくる可能性がある。レンジャーズがC.J.ウィルソン、オガンド、フェリスにした事に似ている。

スプリングトレーニングで見ることができる投手の一人ミッチ・ステッター、左腕リリバーの彼はブルワーズでのその役目で、いくつかの成功をおさめた。彼は昨シーズン、股関節の故障で16試合しか投げられなかった。レンジャーズは、彼とスプリングトレーニング招待のマイナーリーグ契約を結んだ。彼は2008年から’09年のブルワーズで101試合に登板、7勝2敗、防御率3.45を記録し、その間の被打率は.左打者に対する.172を含む.199だった。

レンジャーズにはまた、スプリングトレーニングで見られるであろう、未経験か限られたメジャーリーグ経験しかない数名の若いリリーバーがいる。右腕のマーク・ハンブルガー、ジャスティン・ミラー、コディ・エプリー、そして左腕のミゲル・デ・ロス・サントスだ。右腕のネイル・ラミレスもまた、未来の先発候補だが別の可能性がある。

フェルドマンに興味を示しているチームが複数ある。2009年に17勝を挙げた彼は、ここ2年間は膝の故障でぱっとせず、今は中継ぎ投手だ。しかし彼は今年6.5百万ドルを手にするだろう。そしてチームは2013年に9.25百万ドルのオプションを持っている。レンジャーズはあらゆる取引で、フェルドマンの給与の少なくとも一部を得る必要がある。

ウエハラは、トミー・ハンターと一塁手のクリス・デイビスとのトレードで7月30日にオリオールズから加わったあと、レンジャーズで22試合に登板し1勝2敗、防御率4.00だった。彼は15イニングで5本のホームランを打たれた。彼はタンパベイとの地区優勝決定戦とデトロイトとのリーグ優勝決定戦で計3試合に登板し1.1イニングで5失点だった。それには3本のホームランが含まれ、ワールドシリーズの出場登録枠から外された。

スプリングトレーニングが始まるまで1ヶ月弱、多くのチームがブルペンを埋める努力を続けている。レンジャーズは必ずしもウエハラを動かす必要は無いが、複数のチームが彼に興味を示しており、トレードの可能性を考慮する充分な理由があるのは明らかだ。

参考記事:Teams said to have interest in Rangers' Uehara By T.R. Sullivan / MLB.com | 01/25/12 10:07 AM EST
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120125&content_id=26459336&vkey=news_mlb&c_id=mlb&partnerId=rss_mlb  

レンジャーズの共同オーナー、レイ・デイビスはダラスで行われたウインターミーティングの最終日にホテルのロビーを歩いていて、発見されてしまった。

彼は礼儀正しく対応するために足を止め、その時点で進んでいることは何も無いと言った。

「そうそう、その通り」デイビスは微笑んで言った。彼は明らかにしなかった。

デイビスとオーナーグループの他のメンバーは、レンジャーズのジョン・ダニエルズGMと社長のノーラン・ライアンらとのミーティングを終えたばかりだった。レンジャーズのオーナー陣は、なぜテキサスが日本人投手のユウ・ダルビッシュの獲得に乗り出すかの説明を受けていた。彼は金曜日の夜にボールパーク・イン・アーリントンで記者会見を行った。

Ryan on Yu Darvish 

彼らはレンジャーズがそうすることを承認した。

「私たちは綿密なプレゼンテーションで、彼らに訴えた」ダニエルズは言った。「私たちが行った緻密な調査の結果と、なぜ私たちがこれが正しい補強だと思ったのかを話した。彼らはそれに乗ってくれた。彼らはその上で、一層の努力をしてくれた」

オーナー陣が承認したのは、レンジャーズが長い時間と手の込んだプロセスをかけた大きな一つのステップで、それは水曜日の午後に終了した。その時彼らは、ダルビッシュと6年60百万ドルの契約を結んだ。

ダルビッシュとの契約は、極東での大きなプレゼンスを確立するために6年間を費やしたレンジャーズの最大の勝利だ。そのプロセスが始まったのは、2005年のシーズンが終了して数日後にテキサスのGMにダニエルズが就任したあとだった。そして次の春、日本はワールドベースボールクラシックで優勝した。

「何人かのスカウトをワールドベースボールクラシックに派遣して、彼らは日本の試合を見た」ダニエルズは言った。「彼らは帰ってきて、”本当に興味深い選手が何人かいて、彼らは本当に質の良い野球をする”と言っていた」

しかしその時、レンジャーズはラテン・アメリカに彼らの力を集中しており、国際的なスカウトを”薄く広げる”ことを望んでいなかった。

「しかし私たちは、理論上の次のステップがそれであると話していた」ダニエルズは言った。

レンジャーズはその国際的な取組に、2007年12月からトップアシスタントのA.J.プレラーをあたらせ、同時にかつてのメジャーリーグ投手のジム・コルボーンを極東担当者に据えた。彼はマリナーズのアジア担当スカウトをしていたことがあり、イチロー・スズキを引っ張ってきた人物だ。彼らはまた、ジョー・フルカワとハジ・ワタベ、カーティス・ジャンを雇い、業務を強化した。

「私たちの専門スカウトの何人かは、定期的に日本のリーグを視察し始めた」ダニエルズは言った。「そして私たちは2009年のシーズン前に、毎年環太平洋地区で良い選手を一人見つけることを目標とした。もし毎年選手を見つけることができれば、それは私たちがラテン・アメリカでしてきたドラフトや選手育成を補えると思った。うちの人間は、それをやってのけた」

彼らは2010年にコルビー・ルイス、昨年はリリーバーのヨシノリ・タテヤマと契約した。しかし新しいオーナーグループとレンジャーズは、その強い財務体質を背景にこのシーズンオフの目標を更に高く設定した。彼らは日本ハムファイターズのユウ・ダルビッシュに狙いを定めたのだ。

彼らは、ダルビッシュが2011年の終了後にポスティングを希望する可能性があると解っていた。彼らは他の日本人投手がいることも解っていた。しかしダルビッシュが日本球界で最高の投手であるのは明らかで、彼らが望んでいたのは彼だけだった。彼らはたくさんの下調べを既に終えていた。

ダニエルズは、ダルビッシュの投球を見るために昨夏日本へ行った。これはかなりの波紋を呼んだ。しかしレンジャーズの全体的な手続きとしては、比較的たいしたことでは無かった。ダニエルズはここ2年でダルビッシュの投球を見た球団の12人のうちの一人でしか無かった。ライアンを含めた他の人間は、彼をビデオで見ていた。

他にプレラーと日本にいるレンジャーズスカウト、プロのスカウトのジョシュ・ボイド、スコット・リトルフィールド、スコット・アングラー、キース・ボエック、グレッグ・スミス、そしてマイク・アンダーソンの全員がダルビッシュの投球を見に日本へ行った。ダニエルズはスカウトに、ダルビッシュをメジャーリーグの投手と比較して欲しかった。

「彼らは、他の選手も見た」ダニエルズは言った。「全部でいくらぐらい掛かるかなんて、私たちにはわからなかった。しかしそれが巨額になることは解っていた。もし私たちがオーナーグループにこのような提案をするならば、慎重にしなければと思っていた。もし私たちがプレゼンテーションをして、彼らからの質問に答えることが出来なかったら、私たちの面目は丸つぶれだから」

レンジャーズはダルビッシュの投球により注目した。フルカワとワタベを先頭に、彼の野球に対する姿勢と性格などのキャラクターをより知るために、彼らはダルビッシュを知るできるだけ多くのひとたちと話をした。彼らはダルビッシュのいる日本ハムファイターズに配慮して、直接彼とは話さなかった。しかし日本では、レンジャーズが興味を持っていることは、明白だった。ダルビッシュが、2年連続でワールドシリーズに進んだテキサスに興味を持っているのも彼らには明らかだった。

「下調べした全てのことは、彼の獲得に役立ったと思う」ダニエルズは言った。「私たちのイメージとチームの認識はこの2年間で変わった」

ダルビッシュは12月にハム・ファイターズにポスティングについてお伺いをたてた。ポスティングシステムでは、ダルビッシュとの交渉権が欲しいチームは12月14日までに非公開の入札をしなければならなかった。最も高く入札したところが彼の代理人のアーン・テレムとダン・ノムラとの30日間の独占交渉権を得ることができた。入札の最高金額は、2006年レッドソックスがダイスケ・マツザカとの交渉権にかけた55.1百万ドルだった。

レンジャーズは、入札金額を決めるために12月14日に会議を持った。他の全てのチームと同じように、彼らはその見えない手続の中で入札に勝利するために少しのアイデアを用いた。

「それは科学的ではないけど、その全てが科学的でないと私は言いたい」ダニエルズは言った。「ダーツを投げるのに、少しだけ似ている」

レンジャーズはマツザカの入札でレッドソックスが勝利した金額に注目した。彼らが適正であると考えた範囲を決め、共同オーナーのボブ・シンプソンが実際の金額51.7百万ドルを決めた。レンジャーズの正式な入札額は51,703,411ドルで34はライアンの背番号、11はダルビッシュの背番号だった。レンジャーズは、金額の中に少しだけ願をかけたのだ。

「他のチームがしていることが判る何かを私は望んだが、それは無かった」ダニエルズは言った。「私はオーナーたちにもし誰かが60百万ドルを超えた金額で入札していても驚かない。そしてもし私たちの半額でも誰も入札していないことがあっても、私は驚かないと話した。何れにしても、私たちがOKならそれで良いと言った」

噂ではブルージェイズもまた、高額で入札していた。この日ダニエルズは、他のチームがいくらで入札したのかわからないと言った。 彼には憶測しか届かなかった。しかし12月18日、レンジャーズが入札に勝利し彼との契約期限が水曜日の午後4時までであることが判明した。

「最初に私たちは、ユウと彼の家族に挨拶の手紙を送った」ダニエルズは言った。「そして感謝と敬意のプレゼントを北海道のチームに送った。そして私たちは、彼の代理人と次にすることについての話をした。私たちには、そうするためにしなければならないことがたくさんあることが解っていた。しかしパートナーシップは、全て友好的に終わった。みんなが同じ結果を求めていたからだ」

ダニエルズとアシスタントGMのサド・レビンはクリスマスの後、ロスアンゼルスでノムラとテレムに会った。彼らはまた、ダルビッシュをテキサスに招待した。

「私たちは、最終日まで彼を急かしたくなかったし、彼が実際に此処に来たことが無いことに気がついた」ダニエルズは言った。「このエリアと球団と私たちについての雰囲気を感じて欲しかった。彼に歓迎と心地よさを感じて欲しかった」

ダルビッシュは、新年の数日をここで過ごした。彼はレンジャーズ幹部と夕食を共にし、球場とその周りのエリアを視察した。そしていくつかの可能性のある住まいをチェックした。レンジャーズはまた、プロフェッショナル・スカウティング・ディレクターのボイドを日本に送り、ダルビッシュと彼の家族に会い、球団の約束として彼らに安心を与えた。フクワラも、ダルビッシュの入団プロセスには不可欠だった。

その間ずっと、取引の内容に関する一般的な議論があった。しかし実際の交渉は、ノムラとテレムがテキサス入りした月曜日まで本格的には始まらなかった。彼らは火曜日、契約を纏めるためにダニエルズとレビンと一緒に球場で過ごした。

契約期間は重要だった。ダルビッシュの代理人は5年契約を求め、レンジャーズは費やした金額の大きさから6年を望んだ。最終的な契約は6年だが、ダルビッシュがサイ・ヤング賞の投票を高いレベルで得るくらいのパフォーマンスを見せれば、5年で破棄できる。

「私たちはそれらの全てのために、昼から夜中の1時まで働いた」ダニエルズは言った。「その時点で私たちは、合意するための一般的な枠組みを持っていたが、それは終わらなかった。私たちは続けて交渉した。私たちは翌日午前10時から、手続きを進めるために再開した。私は全てについてノーランに伝え、彼はオーナーグループに伝えた」

「最終的に午後2時半、契約書の草案が出来上がった。私はそれをノーランに見せることができた。そして彼はそれを承認した。私たちには、もう少し調整しなければならないことがあった。そして私たちは、正式に発表する5分前までその詰めを行った」

レンジャーズは、最終的に水曜日の締め切り寸前に発表することができた。ダニエルズはその後、日本にいたダルビッシュと電話で話すことができた。

「彼は有頂天だった」ダニエルズは言った。「彼はとても喜んでいた」

そうレンジャーズだからだ。

参考記事:Rangers' Darvish deal long time in the making By T.R. Sullivan / MLB.com | 01/20/12 1:40 PM EST
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120120&content_id=26406738&vkey=news_mlb&c_id=mlb&partnerId=rss_mlb  

ユウ・ダルビッシュの父ファルサッドは、息子の代理人がテキサス・レンジャーズとの契約を纏め、2012年にメジャーリーグキャリアのスタートを切れることになって、息子は喜んでいると言った。

「彼はとても喜んでいた」51才になるファルサッドは木曜日の朝、電話を通していった。「私たちは、契約が近くまで来ていることは判っていた。彼は興奮を表に出すタイプでは無い。良いニュースでも悪いニュースでも、彼は冷静を保つ、マウンド以外ではね。彼はマウンドに上がると興奮するんだ」

ユウ・ダルビッシュは、水曜日午後5時のタイムリミット寸前に6年約60百万ドルの契約を結んだ。彼は契約が公になる前に、代理人と共にレンジャーズのジョン・ダニエルズGMと話をした。それは日本では、木曜日の早朝だった。

彼の父によれば、ダルビッシュは既にメジャーリーグのボールで練習をしていて、メジャーリーグで争うというそのチャレンジを楽しみしている。 

ユウとファルサッドはレンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントンで金曜日に行われる記者会見に参加する予定だ。ダルビッシュの本拠地になる球場に、二人で揃ってくるのは二度目になる。二人は、1月初めに3日間アーリントンに来ていた。 ダルビッシュは健康診断を受け、球場を案内してもらい、数名のレンジャーズ選手に会い、ダニエルズ、ノーラン・ライアンCEO、ロン・ワシントン監督、マイク・マダックス投手コーチを含むコーチ陣とフロントスタッフたちと、夕食を共にした。

「彼らには、本当にもてなしてもらった」ファルサッドは、レンジャーズについて言った。「ユウの練習スケジュールの都合で、1月1日に行ったんだ。彼はとても練習熱心だから。彼らは彼のタイミングに合わせてくれた。私は、それが新年の休日だったからフロントオフィスの人たちは嫌がるんじゃないかと思っていたけど、彼らは協力的だった。それは、打ち解けるにはとても良い方法だった。誰もが気分よく、リラックスできたと私は思っている」

ファルサッドは、マサチューセッツの高校に通い、ダラス・カウボーイズのファンで育った。なぜならそれはいつもテレビでやっていたからだ。

「私はずっとカウボーイズファンだったよ」彼は言った。「 トニー・ドーセットの時代さ。ロジャー・スターバッチも見てて楽しかったね。彼らはその後、何回もチャンピオンになった」

「野球場とフットボールのスタジアムがあって、マーベリックスも遠くなかった」ファルサッドは言った。彼は今、大阪に住んでいる。「トップレベルのチームやチャンピオンが同じエリアで見られるのは、凄かった。私はスポーツの大きな中心地だと思っている」

過去2年のレンジャーズの成功の大きな部分が、球団にあることが解ったと彼は言った。

「彼らがトップチームである理由が、たくさんある」ファルサッドは言った。「フロントオフィスには、若くて才能があって、ミスターライアンは彼らと一緒に仕事をしている。マネジメントは、熟練していて調和が取れている。球場はとても新しい。若い選手と経験のある選手が混ざっている。全てにバランスが取れている」

ファルサッドは、息子がメジャーリーグでも活躍することを確信しているが、ファンには彼がテキサスとメジャーリーグに慣れるまでは辛抱して欲しいと望んでいる。

「適応するための次の6ヶ月が重要だ」ファルサッドはダルビッシュについて言った。「私は責任を感じている。なぜなら、チームはたくさんのお金を使い、ユウが物事を上手く進めるために手伝えることは無いかと訊いてくれたことに、私たちは応えなければならない。それは重要なことだ」

「違う文化についての話をしているんだ。少しだけ時間を与えて、判断を早まらないでくれると嬉しいよ。ユウは、進むべき道を解っている。ファンはチームがワールドシリーズ進むことを楽しみにしていると思っているし、その時ユウがそのメンバーでいることを私は本当に望んでいる」

参考記事:Dad: Yu Darvish 'very happy' deal doneBy Richard DurrettESPNDallas.com
http://espn.go.com/dallas/mlb/story/_/id/7478209/father-says-yu-darvish-very-happy-deal-asks-texas-rangers-fans-patience  

もし誰かがユウ・ダルビッシュの本当の姿を語れるのなら、それはボビー・ケッペルだろう。

かつてのドラフト1巡目指名で、メジャーとマイナー・リーグを10年経験したケッペルは、野球に対し謙虚になることができる。彼は旅の経験から他の29才と同じ結論にたどり着いた。家族思いの彼は、娘たちの自宅学習について語る。なぜなら”最初の教育者”になることは、親の責務であるからだ。
  
さらに重要なのは、ケッペルはこの国の誰よりも、ここ2年間のダルビッシュの投球を見てきた。北海道日本ハムファイターズのローテションで、ダルビッシュはエース、ケッペルは優秀なNo.2だ。

従って、若いユウが期待通りの活躍を出来るのかを知りたければ、ケッペルに聞くのが一番かも知れない。彼の答えにはたくさんの賞賛が含まれていて、テキサス・レンジャーズが彼に100百万ドルを超えるお金を費やす理由が分かり始める。

「彼は、言われているだけの価値がある」ケッペルは言う。「彼は私が今まで見た中で、ベストな投手の一人だ」

ワォ、本当?「自分で見てみなよ」ケッペルは言う。

それは、MLBのトップクラスの先発投手を含めての話だ。ケッペルはメジャーで3シーズン過ごし、ジャスティン・バーランダーやC.C.サバシア、ザック・グレンキーらを見ている。ケッペルは、昨冬のトレーニングをセントルイス・カージナルスのクリス・カーペンターと一緒に故郷で行った。それでも彼は、ダルビッシュの評価に尻込みをしない。

「彼は、試合を支配するだけの能力を持っている」ケッペルは言う。「彼はそれが出来ると、僕は思っている」

ケッペルの言葉の勢いが弱まったのは、ダルビッシュにはメジャーリーグに適応する時間が必要になるだろうと言ったときだけだった。「彼は試合を学んで成長する必要があるだろう」ケッペルは言う。「彼は、健康でいる必要がある。だけどそれは、どんな選手にも言えることだ」

ダルビッシュの肉体的な武器は、全て明白だ。彼は大きくて力強く(6フィート5インチ、225ポンド)、そして手も大きい。彼は95マイル以上のファストボールを投げる。そして彼のスライダーとカッターは、スカウトに強烈な印象を与えた。しかしケッペルにはもっと、信じるに足る理由がある。

ダルビッシュはまだ25才だが、彼が米国にきても純粋な新人とは見られないだろう。彼は既に英語を話せる。日本で一番人気があるスポーツの1番人気がある選手として、ダルビッシュは高校生のときから日本の有名人の一人だった。彼はポップスターと結婚しており、雑誌でヌードを公開したこともある。

「彼はどこでも、楽しい男だよ」ケッペルは言う。

そしてダルビッシュはここ2年間、いつかアメリカに来るだろうと言われていた。。

「それは避けられなかっただろうね」ケッペルは言う。「彼は僕にピッチャーについて聞いてきた。彼の能力が(ロイ・)ハラデーに匹敵するかみたいなね。僕たちがワールドシリーズを見ていた時、彼はテキサスについて聞いてきた。だって彼らが興味を持っているって、彼は知っていたから」

ケッペルはまた、ダルビッシュの中に目に見えない価値をたくさん見つけている。

「彼は、彼自身を理解する能力に優れていて、いろんなことに対応できるんだ」ケッペルは言う。「彼は年は若いのに、打者と彼らがすることを見ている。彼は信じられないほどの闘争心を持っていて、それで打者に立ち向かう」

ダルビッシュは、最適なチームに向かっている。レンジャーズにはかつてのファイターズのチームメイト、ヨシノリ・タテヤマを含めた二人の日本人投手が既にいる。彼らにはまた、日本に2年いてダルビッシュのピッチングを知っているコルビー・ルイスもいる。

期待に答えるのはもちろんだが、”人々がどれくらい期待する”のかにもよるとケッペルは指摘する。ハラデーとの比較は大げさだが、驚くことではない。

スカウトの一人はダルビッシュの写真を見て、彼の”フック”グリップは、故障の確率を高めるのではと言った。ダルビッシュは、日本にいた時よりも、アメリカでは優秀な打者と対戦する。そしてアーリントンの気候は、ダルビッシュがいた札幌ドームよりも、厳しい。


しかしペナントレースの中で、うだるのような暑さの夜にアルバート・プホールズと対戦するのが、懸念の理由では無い。

「彼は、チャレンジしたいんだ」ケッペルは言う。「彼が日本でしていたように試合を支配するには、他の何かが必要だ」

参考記事:American teammate on Darvish: ‘One of the best pitchers I've ever seen’ Stan McNeal SportingNews.com
http://aol.sportingnews.com/mlb/story/2011-12-21/american-teammate-on-darvish-one-of-the-best-pitchers-ive-ever-seen?sct=mlb_bf2_a3

レンジャーズとそのオーナーグループは、日本人投手ユウ・ダルビッシュと30日以内にメジャーリーグ契約を結ぶために全速力で進む姿勢を見せている。

レンジャーズは、約51.7百万ドルをダルビッシュとの交渉権獲得に費やし、北海道日本ハムファイターズに了承された。レンジャーズのデッドラインは、1月18日の午後4時(中部標準時)だ。もし彼らがダルビッシュと契約できない場合、彼はファイターズに戻り、レンジャーズは51.7百万ドルのポスティングフィーを失わない。

レンジャーズは、ダルビッシュとの契約に全力を注ぐ。25才の右腕は日本からメジャーリーグに来た中で一番の投手と考えられている。

Hot Stove on Darvish 

「我々の球団、ファン、そして我々のコミュニティにとってとてもエキサイティングな夜だ」ジョン・ダニエルズGMは、メジャーリーグ・ベースボールが正式にレンジャーズが交渉権を獲得したと発表した1時間後に電話取材に応えた。

「これはプロセスの第一段階で、とても重要な一歩だ」ダニエルズは言った。「この第一歩は、我々が望んでいるユウ・ダルビッシュとの契約に繋がるものだが、交渉がまだ始まったばかりだということを理解している。我々のオーナーグループは、この事について我々を特別にサポートしてくれた」

ダルビッシュは、2006年ダイスケ・マツザカがレッドソックスと結んだ6年52.6百万ドル、そして今月初めにC.J.ウィルソンがエンジェルスと結んだ5年77.5百万ドルをの間を狙っている。

予想されるレンジャーズの合計支出は、100百万ドルを上回る。それはレンジャーズが、彼らのチームで過去2年ピッチャー・オブ・ザ・イヤーを獲得した左腕のウィルソンとの再契約を試みた金額を遥かに上回っている。

「今の時点では、まだ交渉段階だ」ダニエルズは言った。「 ダルビッシュと他の選手達を比べることは、時期尚早だ」

「事実に基づいて言えば、我々は短期的にも長期的にもチームを強くする機会を探している。我々はその機会を見つけて、これは我々にとてもフィットするだろう」

ダルビッシュは、2011年の日本ハムファイターズで28試合に登板、18勝6敗、防御率1.44、276奪三振だった。彼は232イニング投げ、5シーズン連続で防御率が2.00を下回った。彼は3回の奪三振王と2回の最優秀防御率を獲得している。彼はまた、2回パシフィック・リーグのMVPを受賞している。

「彼の能力と実績は、十分証明されている」ダニエルズは言った。

レンジャーズは、3年以上ダルビッシュに注目してきた。ダニエルズも今年の夏、彼の投球を見に日本へ行った。しかし彼は、ダルビッシュの試合での投球の大半を見たスカウトの推薦に頼った。

「我々のチームには、多くの優れたスカウトがいる。私自身より、彼らの評価を信頼している」ダニエルズは言った。「そのうちの一人が、これに対して深く関与している」

「全体的な展望について言えば、君たちがなんと言おうが関係なく、今我々がしようとしていることに、彼がいかにフィットしているのか、これから先に彼がいかにフィットして、この先の我々にいかにインパクトを与えるかだ。我々は現在のオーナーグループでとても幸運だ。私たちが挑んだことを、とても支持してくれた」

レンジャーズは、既にクローザーのジョー・ネイサンと契約をしており、ダルビッシュと契約できるかどうかはっきりするまでは、他の大きな動きは控えるだろう。おそらくそれには、他のチームとのトレードについての話し合いが含まれ、それと既に明らかになっているフリーエージェント一塁手のプリンス・フィルダーには関わらないといった姿勢を明確にするだろう。

「それは間違いなく、他のことにも影響を与える」ダニエルズは言った。「我々は、次の段階に入った」

レンジャーズはまた、外野手のジョシュ・ハミルトン、二塁手のイアン・キンズラー、投手のデレク・ホランドの様な現在所属している選手の何人かとの長期契約の交渉にも入っている。ハミルトンは2012年シーズン後、フリーエージェントになれる。レンジャーズは、ホランドとの5年契約を望んでいることが明らかになっている。何人かの選手との話し合いは続いているが、ダニエルズはこれらの交渉がダルビッシュとの契約にどれくらいの影響があるかは判らないと言った。

「我々はまだ契約していないんだから、いくらかかるかなんて判らないよ」ダニエルズは言った。「我々は、彼らと数回話し合いを持っており、何人かとは他の人たちよりも話が進んでいる。我々は、これらの話し合いを続けていく」

ダルビッシュは、ホランド、コルビー・ルイス、マット・ハリソン、アレックス・オガンド、そしてネフタリ・フェリスとリザーブのスコット・フェルドマンのローテーションに加わることになる。レンジャーズにはまた、左腕のマーティン・ペレスと右腕のネイル・ラミレスらの何人かの投手のトッププロスペクトがいる。

もしレンジャースがダルビッシュとの契約にたどり着けば、冬の間かスプリングトレーニングで先発投手の一人を動かすことが予想される。ルイスは、他の4人の先発メンバーより少なくとも4歳年上で、2012年シーズン後にフリーエージェントになるので、トレードするべき有力な候補になり得る。

「我々はまだ、誰ともサインしていない」ダニエルズは言った。「現在の状況では、我々のローテーションは変わらない。もし我々がダルビッシュと契約できれば、嬉しい悩みを抱えることになる。我々のローテーションは、実績のある投手ばかりだからね。じっくりと腰を落ち着けて、それを考えるよ」

ダルビッシュの交渉は、代理人のダン・ノムラとアーン・テレムによって行われる。

「私たちは、テキサス・レンジャーズがユウ・ダルビッシュを高く評価してくれたことを知りとても喜んでいます」テレムは言った。「レンジャーズは、特別な町に特別なファンを持つ素晴らしい球団です。ユウは、その世代を代表する投手として高く評価されたことを、とても光栄に思っています。私たちは、交渉を進めることを楽しみにしています」

参考記事:Rangers win rights to Darvish with record bid By T.R. Sullivan / MLB.com | 12/20/11 1:30 AM EST
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20111219&content_id=26202356&vkey=news_mlb&c_id=mlb 

彼ら二人は、遠い国からテキサスの奥深くにやってきた。ヨシノリ・タテヤマはシーズン中、一人で外国の環境に対処していた。困ったときに頼りになる仲間は、7月の終わりにやってきた。コージ・ウエハラ、彼がトレードでボルティモアからテキサスにやってきたのだ。

「彼が来るって聞いたとき、とてもびっくりしたよ」タテヤマは言った。「変な感じだよね。僕にはテキサスで通訳さえいなかったんだから」

ウエハラは、それも連れてきた。その若者は、ボルティモアでも相棒だった。しかし彼がタテヤマにもたらした一番大きなものは、仲間付き合いと快適さだった。
無題
Uehara's scoreless relief

「一緒にピッチングについて話せるんだ。ランチにも一緒に行けるしね」タテヤマは言った。

この30代半ばの二人は、日本からメジャーリーグへの素晴らしい贈り物だ。しかし遠い国での二人の再会はその上を行く。彼らが一緒にプレーしていたのは約20年前、大阪の東海大仰星高校での事だ。

それは彼らがこの20年間、共通のゴールを持っていなかったと言う事ではない。同じユニフォームを着ていなくても、ウエハラとタテヤマはシーズンオフのトレーニングを一緒にやっていた。最高のシーズンを迎えるためにお互い助け合っていたのだ。

ウエハラが来たことで、助け合いはシーズン中にも行われる事になった。

「ほんと、信じられないよ。クラスメイトが今、メジャーリーグで同じブルペンに座っているんだもの」タテヤマは言った。

「となりを見ると、高校の時から知っている人がいるんだよ。本当に変な感じだよね」ウエハラは言った。

高校では、彼らのロッカーは近くではなかった。 レンジャーズ・ボールパークのクラブハウスでは、そうなっている。

有りそうもなかった二人の右腕の競演は、アメリカンリーグ・チャンピオンシップシリーズの第3戦で実現した。6回にウエハラは、テキサスの先発コルビー・ルイスをリリーフして登板した。2イニング後の9回、タテヤマが投げた。試合はデトロイト・タイガースに5-3で負けた。

ウエハラとタテヤマは、ポストシーズンの同じ試合でリリーフした初めての日本人投手となり、同じプレーオフシーズンに出場した二組目の投手となった。2007年と2008年にボストンのダイスケ・マツザカが先発し、ヒデキ・オカジマがリリーフしている。そしてレンジャーズの二人組は、水曜日の夜にブッシュ・スタジアムで始まるセントルイス・カージナルスとのワールドシリーズに出場することができる。

「日本人だっていうことは忘れる」タテヤマは、主張した。「ただ高校のチームメイトが、同じチームで同じポストシーズンの試合で投げるってことでしょ?」

言っていることは、よく解る。彼らが共通の国籍を持っているということだけで、心の友であると見られることについて僅かに不満があるということを示している。

「他のチームメイトと変わらないよ。彼らといる時間がまだ短いだけで」ウエハラは言った。「ヨシの家族がテキサスにいるから、お互いそんなに頻繁には一緒にはいない。でも僕たちは、ここでお互いをサポートしているよ」

彼らの立場は、高校時代から逆転している。その時のタテヤマはエースの投手でウエハラは、彼自身によれば補欠の外野手だった。

「彼はスーパーエースで、僕はベンチ要員だったんだ」ウエハラは言った。

その後ウエハラは大学で投手となり、才能が輝き始めた。日本のセントラル・リーグの読売ジャイアンツで、彼は2回沢村賞を獲得している。日本のサイ・ヤング賞だ。タテヤマも成功した。しかしパシフィック・リーグの日本ハムで目立つ存在ではなかった。

そしてウエハラは、オリオールズでリリーバーの位置を確立した。彼には難しくなかったが、成功したとは言えない状態で2010年のオリオールズを終えた。そしてレンジャーズは、フリーエージェントのタテヤマと昨冬契約した。

「彼が来てくれて嬉しい」タテヤマは言った。「変な感じだけど。僕たちは高校の時からライバルだった。彼は良い選手だよ」

彼ら二人は、今でもお互い良い競争相手だ。そして対戦相手にとっても同じだ。しかし良いアウトを取った後の一番大きな声援や、苦戦した後の一番安心する言葉は、いつも隣のロッカーから聞こえてくる。

参考記事:Uehara, Tateyama reunited in Texas By Tom Singer / MLB.com | 10/18/11 10:00 AM ET
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20111016&content_id=25686662&vkey=news_mlb&c_id=mlb&partnerId=rss_mlb 


Holland interviews Yoshi & Koji
  • 08/18/11
  • 04:29
Derek Holland fills in for Emily Jones as host of "Emily's Outtakes," and interviews Koji Uehara and Yoshinori Tateyama

リリーバーのコウジ・ウエハラには、レンジャーズに来てからの彼の一ヶ月間を表す言葉がある。

「ぜんぜんダメ」ウエハラは言った。「何もできていない」

それは、正確には正しくない。しかしウエハラは、土曜日のエンジェルス戦で2失点し、7月30日にオリオールズから合流して以来11試合で投げて、0勝2敗、防御率5.59だ。彼は土曜日の夜にハワード・ケンドリックに打たれたホームランを含めて3本塁打を打たれている。

ロン・ワシントン監督は、ウエハラとマイク・アダムスを引続きセットアッパーとして使っていくと言った。ウエハラが苦しんでいるにも関わらず、彼への信頼は変わっていない。

「彼にボールを渡す時がきたら、迷わず彼にボールを渡す」ワシントンは言った。「みんな解ってくれているけど、私は物事が上手く運ばなくても、私はそれを諦めたりしない。私は、それが沈むまで乗り続ける。まぜならそれは、潜水艦が再浮上するようなものだからだ」

ウエハラは、新しい環境と新しいルーティンにアジャストするために、新しいチームで”リズム”を探している最中だといった。 彼はボルティモアの自宅替わりに、ホテル住まいを続けている。ウエハラは、暑さになれることも重要だ。

「天気だけじゃない。他にもたくさん課題がある」ウエハラは言った。「何が何でも挑戦を続けて、適応したい。時間が全てを解決してくれるよ」

参考記事:Uehara displeased with performance in Texas By T.R. Sullivan / MLB.com | 08/28/11 6:47 PM ET
http://texas.rangers.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20110828&content_id=23879550&notebook_id=23879552&vkey=notebook_tex&c_id=tex 

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