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ユウ・ダルビッシュは、恐らくレギュラーシーズン最後の先発だった。彼の次の先発は、プレーオフの開幕戦だろうか?

日曜日のその26才の新人は、シーズン後半の好調を維持し、試合に勝つには充分な投球を見せたが、レンジャーズが9回に逆転を許したことで、ダルビッシュの勝利投手は無くなった。しかし8回連続でクオリティ・スタートを記録したダルビッシュのパフォーマンスは、彼が素晴らしい投手であることを再認識させ、ポストシーズンへの準備ができていることが見て取れる。

ダルビッシュは6回2/3を投げて、被安打9、3失点、7奪三振、与四球1だった。そして彼はリードをしたまま、マウンドを降りた。これで彼は4試合連続で7回以上を投げて、打たれたヒットが4本以下である。

「調子は良くなかったけど、チームの勝利のためにベストを尽くした」ダルビッシュは通訳のジョー・フルカワを通して言った。

ダルビッシュは、エンゼルスが何か違ったことをしてきたとは感じなかったが、打ちとった当たりがヒットになる不運があった。しかし、強い打球は打たれなかった。そして前回の登板を回避することになった首の張りは、問題なかった。

「首は大丈夫」ダルビッシュは言った。「嫌な感じは、本当に何もない。3日前までキャッチボールとかできなかったから、準備の仕方がいつものルーチンとは少し違ったけど。そういった状況の中での投球にしては、悪くなかったと思う」

ダルビッシュは3回と6回、そして7回に失点した。彼はマイク・トラウトに本塁打を打たれて、トリィ・ハンターに二塁打を許した後に、ツーアウトで降板した。そしてアレクシー・オガンドが、その回を終わらせた。

ダルビッシュが望むのは、次の週末に行われるアメリカンリーグ地区シリーズに向けて準備をすることだろう。しかしレンジャーズはそこにたどり着くまでに、まだすることが残っている。そしてダルビッシュは、そのために出来ることは何でもすると言っている。

参考記事:Yu Darvish continues strong stretch By Richard Durrett | ESPNDallas.com
http://espn.go.com/blog/dallas/texas-rangers/post/_/id/4892447/yu-darvish-continues-strong-stretch 

 

ユウ・ダルビッシュの好調が続くのは、稀である。そしてそのレンジャーズの右腕は木曜日の夜に、かつてのサイヤング賞投手のザック・グレンキーと投げ合った。彼はユウと同じくらい良い投球をした。

ブルペン勝負になった時、エイドリアン・ベルトレがアーネスト・フリエリを打ち崩した。そしてもしかすると、エンゼルスのポストシーズンへの野望もふっ飛ばしたのかもしれない。

胃の不快感により前の試合を欠場して、今日ロン・ワシントン監督が最初に組んだラインアップに入っていなかったベルトレが、9回にフリエリからツーランホームランを打ち、エンゼルスタジアムに集まった38,205人の前でダルビッシュとレンジャーズに3-1での勝利をもたらした。

「クローザーから打ったあのツーランホームランは、彼のような特別な選手でないと打てない」ダルビッシュは、ゴールドグラブの三塁手で、今日は指名打者で出場していたベルトレについて、通訳を通して言った。

「二日前に、彼はとても調子が悪そうだった。チームメイトは、みんなそれを見ていたから。ラインアップに彼の名前があったのを見た時、僕たちに戦うための勇気と力強さを与えたくれた」

テキサスは、ここ10回のシリーズのうち9回を勝ち越している。その結果、アメリカンリーグ西地区でアスレチックスに4ゲームのリードをつけている。

ジョー・ネイサンは、ダルビッシュの後を引き継いでセーブを挙げた。ダルビッシュは4連勝で16勝9敗になった。ネイサンのセーブは34になった。

レンジャースは13試合を残して、アスレチックスに4ゲーム差をつけている。3年連続のアメリカンリーグ西地区チャンピオンまでのマジックナンバーは10だ。

エンジェルスは今日の負けで、レンジャーズに8.5ゲーム差、ワイルドカード2位まで4.5差になった。9回に投げたフリエリは、前回カンサスシティ戦で登板して、2本のホームランで4-2で負けていたグレンキーを助けられなかった。

フリエリのスライダーをレフト側観客席まで運んだベルトレの34号本塁打の前に、マイケル・ヤングの先頭打者ヒットがあった。アメリカンリーグMVP候補のベルトレは、95打点を記録している。

「チームのためになりたかった」それまで、グレンキーからヒットを打てていなかったベルトレは言った。「最初の3打席では何もできなかったから、その埋め合わせをするチャンスだったんだ」

「ファストボールを、ずっと待っていたんだけど、彼は嫌らしい球を投げてきていた。彼は変化球を投げてきて、僕はそれを上手く打てた。今晩のユウは素晴らしい投球をしていたから、彼に勝ちがついて嬉しいよ」

ベルトレは試合前の懸念を、彼の方法で吹き飛ばした。

「彼をラインアップから外しておくことはできない」ワシントンは言った。「彼はラインアップに入れてくれて感謝しているって言っていた。私は彼をラインアップに入れることについて、何も言えなかった。彼の意向は無視できない」

「彼は特別な選手で、特別な人間で、特別なチームメイトなんだ。勇気のある選手だ。彼は試合に情熱を持って挑んでいるて、チームメイトをがっかりさせたくないんだ。チームメイトは、それが判っている。彼はプロの中のプロだよ」

ベルトレはファストボールを待っていたが、変化球に反応した。フリエリは、球種の選択には後悔していないが、投げたコースには悔やんでいる。

「あの球を、投げたんだ」フリエリは言った。「あの球は、僕が投げたかったんだ。彼はそれを打った。僕が投げる球の全ては、僕が投げたいから投げるんだ。彼はそれを打った。彼は良い打者だから、それができたんだ。たぶん僕が投げたいところに行っていなかったんだけど、あの球は僕が投げたかったから投げた」

「スライダーだった。低めの外側を狙った。少しだけ高くて内側に行ったと思った。そして彼は、それを素晴らしいスイングで打ち返して、それがグラウンドの外まで飛んだ」

ダルビッシュは8回を投げて9奪三振、被安打4で1失点、無四球だった。

ロイヤルズにいた2009年にアメリカンリーグ・サイ・ヤング賞投手になったグレンキーは、同等の投球をしていた。彼はレンジャーズ打線を相手に8回を投げて、被安打5で1失点、8奪三振で無四球だった。

5回の先頭打者だったネルソン・クルーズがヒットで出塁し、デビッド・マーフィーの打席でのヒットエンドランで三塁に進んだ。ジョバニー・ソトのライトフライはタッチアップには充分で、トリィ・ハンターの強くて正確な送球をかいくぐって、スライディングしたクルーズはホームインした。

6回に、マーク・トロンボにセンター前ヒットを打たれるまで、ダルビッシュは1安打しか与えていなかった。ピンチランナーのピーター・ボージャスは、クリス・アイアネッタのシングルヒットでサードまで進んだ。

驚異の新人マイク・トラウトを、内角高めのファストボールで三振に取った後、エルビス・アンドロスに飛んだハンターのゆるい内野ゴロの間にボージャスは得点した。ダルビッシュはアルバート・プホールズを内野フライにとって、その回を終わらせた。 

「今日の彼は、私が今まで見てきた中で、間違いなくベストだった」ハンターはダルビッシュについて言った。ダルビッシュはエンゼルスを相手に5回先発して、3勝1敗、防御率4.33だ。「グレンキーも、素晴らしい投球をした。ダルビッシュは本当に良かった。彼はカーブボールを投げたし、鋭いカッターと緩いカッターを投げた。スライダーは効果的だった。それに彼は、ストライクを投げてきた。僕は、ストライクを投げてくる彼には、慣れていないんだ」

8月6日のボストン戦で好投してから、ダルビッシュは7回連続で最低でも6回2/3以上投げていて、彼の防御率は4.57から3.90になった。

三回の先頭打者だったエリック・アイバーが四球で塁に出て、アイアネッタのヒットでワンアウト1,3塁になった。しかしトラウトを三振に取り、ソトがセカンドへ投げてアイアネッタをアウトにして、ダブルプレーになった。

「最初のは」ダルビッシュはトラウトから取った大きな三振を思い出しながら言った。「いろんな球種を使ったんで、それで取れたんだと思う。2つ目の三振は、フォーシーム・ファストボールを内角の高めを狙って投げた。ツーストライクから、右打者に対してそんな球を投げようとは考えたことがなかった。もしミスして内側に入りすぎちゃったりすると、当ててしまうから」

「ソトが(マウンドに来て)”内側のフォーシーム・ファストボールで行こう”って。で僕はOK、だけど高めだよって。フォーシームは彼の選択で、高めっていうのは僕の考え」

ダルビッシュは8回の最後を三振で終わらせた。

「結果はとても良かったけど」ダルビッシュは言った。「でもコントロールとかの内容は、決して良いものではなかった」

日本から来たその男は、完全主義者に違いない。

参考記事:Beltre's big blow finishes what Darvish starts By Lyle Spencer / MLB.com | 9/21/2012 2:16 AM ET
http://texas.rangers.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2012_09_20_texmlb_anamlb_1&mode=recap&c_id=tex  

無題
 Darvish on his concentration 

9月も中盤を迎えたこの夜も、レンジャーズの先発ユウ・ダルビッシュのものだった。

レンジャーズの打者たちは8回、球場全体に打ちまくり、マリナーズのミスにつけ込むことで7点を奪う猛攻を見せた。

9月に入り涼しくなったこの夜も、ダルビッシュは6試合連続となる好投を見せた。今回の彼は、マリナーズの先発ヒサシ・イワクマと投手戦を繰り広げた。それはメジャーリーグにおいて、8回目になる日本人先発投手の対戦だった。

ダルビッシュは、そのうちの2回で投げていて、両方ともに勝利を飾っている。今回の彼は、マリナーズを2安打、2四球、失点1に抑えて、レンジャーズは金曜日夜のボールパーク・イン・アーリントンでマリナーズに9-3で勝利した。

「厳しかったよね」ロン・ワシントン監督は言った。「ユウと対戦した相手投手は、厳しかったよ。タフな試合だったし、こういう試合を勝てたのは、素晴らしいことだ」

試合は、シーズンで2番目に低い気温19度、霧雨が降る中で始まった。しかしそれでも45,075人のファンが集まり、レンジャーズは、地区優勝までのマジックナンバーを16に減らした。

「そんなに酷い天気ではなかったよ」外野手のジョシュ・ハミルトンは言った。彼はシーズン42号ホームランを打った。「楽しかったし、球場に来てくれたファンには感謝している。金曜日の夜だしね。素晴らしい試合だった。ユウと相手の先発は、二人共素晴らしかったけど、僕たちの打撃が上廻ったんだ」

イアン・キンズラーの先頭打者ホームランと3回のハミルトンのホームラン、マウンドにいたダルビッシュにはその2点で充分なように見えた。ダルビッシュは、これまでと同じかそれ以上の投球で、ペナントレースを走っている。9月に入り、レンジャーズで最も支配的な投手となった彼は、プレーオフを争うチームに不可欠になった。

「全体的に見て、打者に集中することができて、攻めの投球ができた」ダルビッシュは言った。「必要な時に三振を取ることができた。ストライクを投げなくてはならないのではなくて、ストライクを投げることができる。その事で、僕はリラックスできた」

4月には、もう一人の日本人投手のヒロキ・クロダと対戦して勝利していたダルビッシュは、ここ6回の先発で4勝1敗、防御率2.32を記録している。その間の被打率は.150、9イニングあたりの奪三振率は10.8、与四球率は2.74だ。今シーズンのマリナーズとの戦績は、3回の先発で1勝2敗、防御率9.00だったが、オールスター休暇後は今日が初対戦だった。

「同じダルビッシュではないから」ワシントンは言った。「違う投手だ。違う心構えを持ったね。彼が持っている全ての球種を使おうとしなかったところが違うんだ。彼はすることが解っているし、それをしていた。彼は、彼らが4月と5月に対戦したのと同じ投手ではないし、今晩はそれを見せてくれた」

効果的なスローカーブでマリナーズを翻弄したダルビッシュは、9奪三振を奪いシーズンで205奪三振になった。シーズンで200奪三振以上した新人投手は、1900年以来16人目だ。新人投手の記録は、1984年にメッツにいたドワイト・グッデンの276だ。

ダルビッシュは左打者に対して、効果的なカットファストボールを投げていたが、今日の1番の球はスローガーブだった。

「私が見ていたところ、彼は遅い変化球がベストだと感じていたんじゃないかな」マリナーズのエリック・ウエッジ監督は言った。「今晩の彼は、それでバランスを取っていた。彼は経験豊富な選手だから、必要な時が来たら素早くそれを使い始めて、効果的な投球を続けた。そして私たちは、それに対処できなかった。あれを狙って打つなんて事はできない。ファウルで凌ぐか、彼のミスを願うしかないんだ」

ダルビッシュは、その球を効果的に使うことについて、キャッチャーのジョバニー・ソトを信頼していた。

「試合の中盤に、それを投げ始めたのは」ダルビッシュは言った。「相手のタイミングが合ってきていたから、ソトと話をして、スローカーブを多く使うようにした。ソトは正しい時に、カーブを投げろと言ってくれた」

ダルビッシュが唯一窮地に陥ったのは4回だった。レンジャーズが2-0とリードしている場面で、彼はその回の先頭打者マイケル・ソーンダーズに四球を与えた。その後、カイル・シーガーがセンターオーバーのフライを打ち、ウォーニングトラックまで走ったハミルトンのグローブを弾いたその打球は二塁打となり、ソーンダースは三塁に進んだ。

ダルビッシュはジョン・ジェイソを三振に取ったが、続いたヘスス・モンテーロの犠牲フライで得点を許した。それで2-1となったが、ダルビッシュはマイク・カープを2塁ゴロでアウトにして、それ以上の追加点を許さなかった。ジェイソの三振を皮切りに、ダルビッシュは対戦した13人打者のうち12人をアウトに取った。彼は6回の先頭打者ダスティン・アクリーに四球を与えたが、それ以外はマリナーズに何もさせなかった。

コージ・ウエハラがマウンドを引き継ぎ、8回を完璧に抑えた。そしてその回の裏に、レンジャーズは7点を加えた。ハミルトンがタイムリー二塁打を打ち、その後エラーで得点した。そしてソトが2点タイムリー二塁打を打った後、エルビス・アンドロスの3点タイムリー三塁打で、レンジャーズは更に追加点を挙げて、勝利をものにした。

参考記事:Yu hurls gem to continue his strong stretch By T.R. Sullivan / MLB.com | 9/15/2012 1:09 AM ET
http://texas.rangers.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2012_09_14_seamlb_texmlb_1&mode=recap&c_id=tex#gid=2012_09_14_seamlb_texmlb_1&mode=recap&c_id=tex 

無題
 Darvish's excellent start 

キャリア2度目の先発出場を飾ったプロスペクトのジュリクソン・プロファーは、既にレンジャーズの役に立てたと感じている。

最初の3打席をフライアウト、内野ゴロのダブルプレー、三振でアウトになったその19才は、トロピカーナ・フィールドで行われた週末のレイズとのシリーズの第2戦の10回表にタイムリー二塁打を放ち、レンジャーズが4-2で勝利する原動力になった。

「僕は真ん中の球を待っていて、彼は内角のカッターを投げてきた」両親の前でプレーをしたプロファーは言った。「上手く打てたよ」

そのツーアウトから放った二塁打は、一塁手のカルロス・ペーニャのグローブを弾き、二塁打を打ったジョバニー・ソトに代わってピンチランナーに入っていたレオニス・マーチンをホームへ招き入れた。その後リリーバーのカイル・ファーンズワースは、最終的に満塁とした後、ジョシュ・ハミルトンにデッドボールを与え、テキサスに保険となる追加点を与えた。

「ジオが二塁打を打った時に”もらった、ありがとう”って思った」プロファーは言った。「良い最初の2試合だった」

レンジャーズは、早くから勝利パターンに入っていたが、8回裏、二塁手のイアン・キンズラーのエラーによってペーニャが得点して試合は同点になり、タンパベイはテキサスからもう1勝をもぎ取れる状況になった。

「昨日、彼らは私たちに勝っていたし、試合のほとんどをリードしていた今日もやられる寸前だった。だけどうちの選手は諦めずに戦い続けた」レンジャーズのロン・ワシントン監督は言った。

今日の勝利でテキサスは、シアトルに勝利したオークランドとのアメリカンリーグ西地区でのリードを4.5ゲーム差に保った。土曜日のような僅差で争う試合は、チームの得意とするところではないとワシントンは言った。

「毎晩どんな試合になるかなんて、判らないよ」ワシントンは言った。「こんな事やあんな事に、みんなが準備しているとは思わない。その日の試合に勝つために、何をするのかに集中している」

レンジャーズはユウ・ダルビッシュの好投を台無しにした。彼は8イニングを投げて被安打2、自責点1、自責点の付かない失点1、8奪三振だった。

「今日はフォーシームファストボールが良かった」ダルビッシュは通訳を通して言った。「序盤はそのコントロールが良かったんだけど、試合の中盤には、少しだけコントロールが悪くなってきた。だけどカッターのコントロールは、ずっと良かった」

その晩のほとんどで、レイズの投手陣に対する打撃は引き続き苦しんでいた。金曜日の11回に1点を奪ったレンジャーズは、最初の9イニングで僅か4安打で2得点だった。しかしそのラインアップは10回に目覚め、四球と死球、3つのヒットで2点を取った。

レイズの先発はデビット・プライスに代わったクリス・アーチャーだった。彼は7回を投げて被安打4、与四球2、与死球1で2失点、11奪三振だった。

「投げる時はいつでも、一番の投球をしたいと思っている」アーチャーは言った。「僕はすべての球を100%で投げている」

両方の投手が、最初の3イニングをきっちりと抑えた。二人はそれぞれ被安打1で、合計で9つの三振を奪った。

4回、カウント0-1から、ハミルトンがツーラーンホームランをセンターへ叩きこみ、テキサスはついに得点した。彼はここ10試合で、5本目のホームランだった。

「思ったとおりに投げられなかった」アーチャーは言った。「僕は低めのスライダーを投げようとしたけど、良いスライダーではなかった。高めに行ってしまった」

メジャーリーグで最多本塁打のハミルトンは、ホアン・ゴンザレス、ラファエル・パルメイロ、アレックス・ロドリゲス、マーク・ティシエラに続いて、1シーズンで40本塁打を打ったチーム史上5人目の選手になった。 

「良い打者である証拠だ」ワシントンは言った。「ハミルトンはアメリカンリーグ、そして球界で一番の打者だ。相手は彼にスライダーを投げたけど、彼は引きつけてセンターへ持っていって、私たちにリードを与えてくれた」

次にハミルトンと対戦した時のアーチャーは、ハミルトンのヘルメットの耳あて付近に球を当ててしまった。そして両チームに警告が与えられたが、ワシントンはそれに対する説明を求めた。

「(主審のマイク・エスタブロックは)試合を荒らせたくなかった。試合をコントロールできなくなるのを避けたんだ」ワシントンは言った。

一方のダルビッシュは、6回の先頭打者ジェフ・ケッピンジャーにシングルヒットを打たれるまで、堅実な投球を続けていた。それは1回の後で、レイズの最初のランナーだった。続くライアン・ロバーツが四球を選んだ後に、二人のランナーはワイルドピッチで進塁した。そしてサム・フェルドの内野ゴロの間に、ケッピンジャーがホームインして、試合は2-1になった。

しかしレイズは、8回裏ツーアウト、ランナー2塁でピンチヒッターのペーニャが放った鋭いゴロを、キンズラーが取ることができずにリッチ・トンプソンが得点したが、それだけで終わった。 

参考記事:Profar delivers 10-inning victory for Rangers By Greg Zeck / MLB.com | 9/9/2012 12:28 AM ET
http://texas.rangers.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2012_09_08_texmlb_tbamlb_1&mode=recap&c_id=tex  


Darvish on strong start 

ベンチコーチのチノ・カダフィアの隣に座っていたロイヤルズのネッド・ヨースト監督は、3回ぐらいから、彼のチームがレンジャースの先発ユウ・ダルビッシュを打てないであろうことが判っていた。

「3回にチノの方を向いて、”なぁ、今日の彼は、ノーヒッターをするかもしれないな”って言ったんだ」ヨーストは言った。

レンジャーズのロン・ワシントン監督は、そんな予想はしていなかったが、カウフマン・スタジアムで投げているレイバーデイの午後のダルビッシュが、確かにベストの状態であることは判っていた。

「これまでで一番ぐらい良かった」ワシントンは言った。「彼らは、彼のカーブに手も足も出なかった。それに彼(のファストボール)は、キレが良かった。彼は私たちが望んだとおりにしてくれた」

ダルビッシュはノーヒッターになれなかった。彼は6回が始まるまで完璧に抑え、レンジャースは8-4で勝利した。レンジャーズは5本の本塁打を打ち、ここ16試合で12勝目を挙げた。

ダルビッシュはロイヤルズを7イニングで3点に抑え、最近4先発で3勝1敗、防御率は2.93になった。今日の彼は被安打3で与四球が1だったが、それらは全て6回に与えたものだった。そしてこの試合で、6つの三振を奪った。

「いろんなことに上手く対応できて、今日は本当に良かったと思います」ダルビッシュは言った。「今日のコントロールは、本当に良かった。すべてが上手く行った」

最近4回の先発で判ったことは、ダルビッシュが他のことに気を取られず、終わりのない適応について恐れないという目標を達成したということだ。彼の目標は日本でやっていた時と同じスタイルで投球することで、それができているようだ。

「彼はリラックスしているように見えるね」ワシントンは言った。「彼はボールを操っている様に見える。彼は何かを考えすぎることなく、戦いに集中している。彼は何をすべきかを判っていて、それに自信を持っている」

「彼は驚異的だ。それに彼のファストボールのコントロールは、常識を超えている」キャッチャーのジョバニー・ソトは言った。「彼はそれで簡単にアウトを取ったし、カウントが悪くなっても、変化球で彼らを翻弄した。だけど一番良かったのは、ファストボールだ」 

月曜日のすべてのお膳立ては、6回までにできていた。ソトのスリーランホームラン、そしてジョシュ・ハミルトンとエイドリアン・ベルトレー、ネルソン・クルーズのソロホームランでダルビッシュは6-0のリードを貰った。その時点でダルビッシュは、相手打者を15人連続でアウトにしており、6回もエリック・ホズマーをファーストゴロ、ブライアン・ペーニャをライトフライでアウトにしていた。

「彼はストライクで勝負していた」ロイヤルズの指名打者ビリー・バトラーは言った。「彼のコントロールは良かった。今シーズンの四球が多い投手ではなかった。彼はストライクゾーンに投げてきて、確かに全ての球が、彼の狙ったところに来ていた」

ダルビッシュはロイヤルズの9番打者、ジョニー・ジアボテーラもカウント1-2に追い込んだが、仕留めることができなかった。代わりにダルビッシュは、フルカウントからのスライダーで彼を歩かせた。それは外角ギリギリの球だった。マウンド上のダルビッシュは、ストライクを取ってもらえなかったことに対して明らかに不満そうだった。

「真ん中に投げたつもりだったけど、少し外側に行った」ダルビッシュは言った。「その時はストライクだって思ったけど、後でビデオで確認したら、少しだけボールだった。審判は素晴らしかったし、打者もよく見たなって思う」

1-0で勝利した先週火曜日のレイズ戦での最後の7人の打者から続いたダルビッシュの連続アウトは、24で終わった。月曜日に17人の打者を連続でアウトにしたのは、2002年8月9日にインディアンズを相手に最初の21人の打者をアウトにして完封したケニー・ロジャース以来、レンジャーズ投手陣で最も長いものだった。

「パーフェクトなんて考えなかった」ダルビッシュは言った。「チームが勝てれば良かったので、今日はそうなって良かった」

ノーヒッターは次で終わった。ショート-センター間に飛んだポップフライを、ショートのエルビス・アンドロスが太陽で見失い、デビッド・ラウが出塁した。そしてトニー・アブレイユがライト-センター間に三塁打を放ち、二人のランナーが生還したことで完封も消えた。それはまた、ダルビッシュの3試合にまたがる15イニング連続無失点も終わらせた。

その後アレックス・ゴードンが打った緩めのライナーを、レフトのデビッド・マーフィーがダイブしたが捕れずにもう1点加わった。しかしマーフィーは、バトラーがレフト-センター間に打った大きなあたりをランニングキャッチして、その回の最後のアウトを取った。

「ヒットを打たれて、四球を出したあとでも、悪い投球ではないと思っていた」ダルビッシュは言った。「僕は自分の投球をして、それを彼らが打った」

ダルビッシュは7回でマウンドを譲り、8回にはマイク・アダムスが登板した。ロイヤルズは8回にアダムズから1点を奪ったが、マイケル・ヤングが9回にツーランホームランを打ち、その日のレンジャーズの猛攻を締めくくった。

そのホームランは、クルーズがリリーバーのルイス・コールマンからデッドボールを受けて、それについて抗議をした直後だった。彼はコールマンとロイヤルズのキャッチャー、ペーニャに罵声を浴びせた。ヤングは、レンジャーズのその日5本目のホームランで、その事に応えてみせた。

「終わったことだ」マーフィーは言った。「彼らは彼らのやり方をして、僕たちは僕たちの望むような返答をした。次の選手がホームランを打つことでね」

それは、余興にすぎない。月曜日の午後の主役はダルビッシュで、それはレンジャーズと同じくらいロイヤルズにとっても明らかだった。

参考記事:Yu tops Royals after showing perfect form early By T.R. Sullivan / MLB.com | 9/3/2012 7:03 PM ET
http://mlb.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2012_09_03_texmlb_kcamlb_1&mode=recap_away&c_id=tex  


Darvish's 12th win 

テキサス・レンジャースの先発投手、ユウ・ダルビッシュは日曜日の試合で、これまでとは違う心構えでマウンドに上った。それはデトロイト・タイガースに8-3で勝利した試合で第1球目を投げる前から、既に始まっていた。ダルビッシュは今シーズン初めてバッテリーを組むキャッチャーのジョバニー・ソトと簡単に言葉を交わした。それは試合が始まる僅かに前だった。

「彼に”楽しませてくれ”って言った」ダルビッシュは通訳のジョー・フルカワを通して言った。「それだけだったけど、彼はそうさせてくれた」

ダルビッシュは確かに、6試合続いた不安定な登板から改善を見せた。彼はこれまでの6回の先発で1勝4敗、防御率7.04、与四球が24で48奪三振だった。しかし日曜日のダルビッシュは、強力なタイガース打線を相手にビッグイニングを与えなかった。打者に対してカウントを悪くした時でさえ、彼は戦い抜く方法を見つけていた。 

それは試合の序盤からはっきりしていた。1回ワンアウト、ランナーがセカンドで、彼はミゲル・カブレラと対戦した。ダルビッシュはカウント3-0としたが、それから3-2まで戻した。そしてストライクゾーンの外に逃げるカッターでカブレラを三振に取った。ダルビッシュはプリンス・フィルダーに対しても、3球連続でボール球を投げたが、最終的にはスライダーで三振に取った。それで失点のピンチを切り抜けたダルビッシュは、1回裏のジョシュ・ハミルトンのホームランで2-0のリードを貰った。

ダルビッシュは3失点した。それらは全て5回に奪われた。先頭打者のアレックス・アビラにストレートの四球を与えてから、常に危険なカブレラの2点タイムリー二塁打を含む3連打を浴びた。しかしその25才の日本人投手は、その後持ちこたえて、結果6 2/3イニングを投げてクオリティースタートを記録した。それは最近6試合の登板で2回目だった。

「彼は王者だった」ロン・ワシントン監督は言った。「試合の中盤は、特に良かった。グラウンドの一番高い場所で、彼は王者のように振舞っていた。彼は緊張から開放さてれた。彼は自信満々だった。彼は戦っていた。彼は自分の投球をした。私が今日見たのは、そういうことだ」

ワシントンは、ダルビッシュが前回先発したボストン戦でも改善が見えていたと言った。その試合で彼は、11安打を打たれて6失点だったが、ストライクゾーンを攻めて6つの三振も奪っていた。日曜日のタイガースは、これらの球を捉えることができなかった。ダルビッシュは多くの打者に対してカウントを悪くしていて、5つの四球を与えた。しかし四球を与えた後の彼の姿勢は違っていて、良くなっていた。

「前回との一番大きな違いは、四球を与えたあとでも、それについて考えなかったことだと思う」ダルビッシュは言った。「次の打者にそれを引きずらなかった。次の打者をアウトに取ることだけに集中した。”四球を与えても、それはそれ”って考えるようにしたから、次の打者からアウトを取ることに集中できたのはそれが理由だと思う」

ダルビッシュは、マイク・マダックス投手コーチ、そしてスペシャルアシスタントのグレッグ・マダックスと練習する機会があった。そして彼は、トレーナーの一人からもアドバイスを受けたと言った。ダルビッシュは、調整方法を日本でやっていた時のルーチンに戻したこと言った。

「今回の先発の数日前から、日本でやっていた調整方法に戻した。そうするのと同時に、その中で良いアドバイスを貰った」ダルビッシュは言った。「投手として、自分のためになるアドバイスは受け入れようと思った。それがいくつかあって、それを混ぜ合わせることで、僕が思っていたのよりも良い投球ができたんじゃないかって思っている」

そして彼は重要なものを得て、小さな一歩を前に踏み出した。今の彼の目標は、それを完成させることだ。

参考記事:Relaxed, confident Yu Darvish improves By Richard Durrett | ESPNDallas.com
http://espn.go.com/blog/dallas/texas-rangers/post/_/id/4889676/relaxed-confident-yu-darvish-improves

  

水曜日、レンジャーズのロン・ワシントン監督は、苦しんでいる新人右腕のユウ・ダルビッシュと1対1で会い、投手の心構えについて話しあった。それは基本的に、ワシントンがダルビッシュの状態を確認するためのものだった。二人は6月の初めにサンフランシスコでレンジャーズがプレーをした時に、話し合いを持っている。二人が実際に話し合いを持ったのは、その時以来だった。

「私は彼と会って、状態をチェックしたかった」ワシントンは言った。「私は彼に、私たちがついていると解って欲しかった。私のオフィスに来て話しをすることを、彼に怖がってほしくないんだ。私は彼を信じている。私たちは彼を信じている。私は彼に、みんなをハッピーにしたいと思っているのは解っているけど、それができる唯一の方法は、先にユウ・ダルビッシュがハッピーになることなんだって、話をした」

「彼の心構えは素晴らしい」ワシントンは付け加えた。「彼はこれまでよりも、リラックスできているって言った。そしてより集中できているともね。彼は、ストライクを投げなくてはならないように感じている。今はどこに投げるかって言うよりも、いかに良い仕事をするのかっていう方が大事なんだ」

オールスター休暇以来、ダルビッシュは苦しんでいる。5回先発して、1勝3敗、防御率は7.76。その間クオリティースタートは、僅か1回しか記録していない。ダルビッシュは、これらの先発した試合で、四球に一番苦労していたが、月曜日に先発したボストン戦では、劇的な変化をしていた。彼はマウンドで、しばしば闘志を見せたが、ボストンは彼から7本の二塁打を打った。(レンジャーズの投手が1試合で与えた最多だった。)

与えた6つの四球のうち、5つを得点につなげてしまった2試合前の登板後のダルビッシュは”新しいページを開く”と話していた。

参考記事:Ron Washington, Yu Darvish meet: Pitcher's 'state of mind is great' EVAN GRANT DALLASNEWS.COM
http://www.dallasnews.com/sports/texas-rangers/headlines/20120809-ron-washington-yu-darvish-meet-pitcher-s-state-of-mind-is-great.ece  

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