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ブロンクスで行われる試合の前、イチロー・スズキは彼の名前がアナウンスされた時に大歓声に包まれる。そして打席に入ったり、ライトの守備をしている時、彼は何回も自分の名前の応援を耳にする。

オリオールズに5-4で負けた夜の7回にホームランを打つまで、先週マリナーズからトレードされて以来のイチローは、ほんとうの意味でヤンキースに貢献していなかった。

そのホームランは、イチローのメジャーリーグ100号で、ヤンキース選手としては初めてだった。

「(メジャーリーグで)11年半もプレーしてきての100本目だから、嬉しくないことはないけど、たいした事じゃないよ」イチローは通訳を通して言った。それは新しいチームでの1本目が、何を意味するのかを理解していると話す前だった。

「全く別物だった」イチローは言った。「それを打った時のファンの反応は、本当に違うものだった」

しかしもし、それまでにファンの熱狂が冷めていても、彼らは許されただろう。

ピンストライプを着てから月曜日までの最初の6試合で、23打数6安打、1本の二塁打で打点は無かった。シアトルにいた時には、球速に衰えている様に見えたその未来の殿堂入り選手は、これまでの所、ペナントレースに加わった時にヤンキースが見たいと思っていた様な、若返ったベテランではなかった。

彼はホームランのあとの9回裏の打席で、同点のランナーがセカンドに居る場面でフィルダースチョイスの内野ゴロに終わった。

攻撃陣の重要な一人でないことが、マリナーズにいた時から言われていたという事実にも関わらず、彼はヤンキースに加わってから、それは問題ではないと強調している。

「全く関係ない」4打数1安打だったイチローは言った。「僕がすることに、何の影響もしない」

それでも、充分ではなかった。

そして彼は、打席でやりやすさを感じているかと聞かれ、はっきりとした返事をしなかった。

「もし僕が良いとか、良くないとか感じていても、それを話すことはない」イチローは試合前の習慣になっている、入念なストレッチをしながら言った。「それは、他の人が知る必要は無いと思う」

それは結果が物語っている。そしてヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、その動きについて何の後悔もしていない。

「彼を取れてよかったと思っている」キャッシュマンは言った。「(ニック・)スイッシャーがいなくって、(イチローが)ライトになってから、たくさんのことが起こっている。彼は前からそこにいたかのように、簡単に順応している。彼はそこにいることを喜んでいる」

ジョー・ジラルディ監督は月曜日に、股関節の怪我を再発させないように、スイッシャーをあと数日間DHで起用すると示唆した。それはイチローがレフトへ移るのが、少し先になることを意味する。

彼はスイッシャーが戻ってきた時、レフトに動くことにあまり心配はしていない。彼は毎日、レフトでフライを取る練習をしている。

「それは、僕が今しなくてはならないこと」イチローは言った。「練習と試合では違ってくることは判っていけど、彼らは僕に、ショートをやってくれって言っているわけではないから。僕は大丈夫だと思う」

ヤンキースは、より多くを望んでいる。例えヤンキースが彼に支払うのが2.5百万ドルだとしても、彼らはより多くを望んでいる。

彼はスコアリングポジションにランナーがいる場面での打率は、たったの.163だ。

「ランナーを返さなくてはならない状況では、少しだけ感覚がずれている」イチローは言った。「集中しているのは、同じ仕事をするということ。それを続けなくてはならない。自分が何をできるかは判っている」

彼は、ライト側のフェンスが近くても、ホームランバッターになるつもりはない。

「それは、僕にはリスクになるよね」イチローは、その魅力的な観客席に打ち込むことについて語った。「普段することと違うことは出来ないんだ。確かにそれを狙う時はあるだろうけど、僕は試合を続けるために一番良い位置に、自分を置いていく。このチームには、ホームランを打つことができる人がたくさんいるから」

参考記事:Ichiro turns on the power By DAN MARTIN NEW YORK POST
http://www.nypost.com/p/sports/yankees/ichiro_turns_on_the_power_pDpuONY9tQGkutndCUTGcJ?utm_medium=rss&utm_content=Yankees



前回イチロー・スズキがクラブハウスで取材を受けたのは、まだマリナーズにいた時だった。その晩休養を取らされて不機嫌だった彼は、次の試合で5打数4安打を放ち、メジャーリーグ12年目のシーズンで2,500安打をマークした。

シアトルでのキャリアが少しづつ終焉に向かう中で耐えなければならなかった苦難について、その時の彼は話をした。

彼らは彼を3番打者に据えが、それは上手くいなかなった。瀕死の状態のマリナーズでは何の役にも立たず、熱気も生まれなかった。

金曜日夜の試合を前に、彼は初めてヤンキー・スタジアムでホームのピンストライプを身につけた。新しいロッカーの周りで慌ただしくしていた彼は、感じはどうかと尋ねられた。

「凄く良い」彼は微笑みながら言った。

その日、レッドソックスに10-3で勝利したヤンキースの得点のうち2点を取り、4回すべての打席で強い打球を放ち、シングルヒットを記録した後のイチローは、より快活だった。

「僕は長い間、こんなに楽しく野球をしていなかった」彼は言った。

疑いようがなく、それは彼がアメリカや日本でプレーしてきた中で一番大きな再出発の機会で、新しいステージだ。ニューヨーク、ニューヨーク。その町は誰もが2回名前を呼ぶほどに、とても素晴らしい。

シアトルは西海岸、そしてアメリカンリーグ西地区の端に隠れる美しく、小さな街だ。そして日本にいた時から、彼は有名人で、かつてパシフィック・リーグのメンバーだったオリックス・ブルーウェーブでプレーしていた。そのチームは、東京から西へ新幹線で2時間の工業都市の神戸にあった。その球団は、もはや存在しない。オリックスのオーナーは、2004年に大阪近鉄バファローズとオリックスを合併させた。そしてチームは今、大阪で半分だけ残っていて、その名前はオリックス・バファローズだ。

ヒデキ・マツイとは対照的で、彼はヤンキースに飛び込んでくるまで読売ジャイアンツの主力選手だった。彼は2009年のワールドシリーズで打率.615、3本塁打、8打点で優勝に貢献した。マツイはその6試合のシリーズでMVPに選ばれた。

マツイは日本のマイケル・ジョーダンだ。二つの大陸の二つのプロフェッショナルリーグで、それぞれで一番のチームでチャンピオンシップを獲得した。そこでプレーしていた時、彼の顔はビルや飛行機の横に描かれた。

「イチローは、大きなチームでプレーしていなかった。だから彼はその当時も、大スターというわけではなかった」レッドソックスのボビー・バレンタイン監督は言った。彼は2回千葉ロッテで監督をして、日本シリーズで1回優勝している。「マツイとイチローは、当時から素晴らしい選手だった」

そして今度は、イチローの順番だ。ヤンキースは60勝39敗でプレーオフに突き進んでいる。そしてイチローはそこであと2ヶ月、彼らの手伝いをする。彼は2001年以来、ポストシーズンを経験していない。それはマリナーズに加わった1年目のことで、その年の彼はアメリカンリーグの新人賞とMVPを獲得した。その年のマリナーズは、アメリカンリーグ記録となる116勝を挙げたが、アメリカンリーグ・チャンピオンシップでヤンキースに敗退した。

その時までにアレックス・ロドリゲスは、既にフリーエージェントで去っていた。イチローは仲間を失っていき、マリナーズは、進む道を見失っていった。最終的に、イチローがあと8週間の契約が残る最終年にトレードを模索したのは、何よりもそれが理由だ。

「僕はこういった環境の中でプレーしたかった」彼は言った。

ヤンキースはトレードの際、彼に条件をつけた。彼はリードオフではなく、慣れているライトからレフトに移すというものだ。ライトにはニック・スイッシャーがいるからだ。イチローはヤンキースにこう返事をした。 

「問題ない」彼は試合後に、これらの新しいルールについて聞かれた時に言った。

今の所それは、そうするだけの価値があった。初めてヤンキース対レッドソックスの試合でプレーすることは、エネルギーになったと彼は言った。観客席からの彼の名前を呼ぶ声は、最初の回のライト守備の間中収まらず、それは彼にとって特別なものだった。

「今ま、僕がここに来たときに、僕の後ろにいるファンは厳しかったからね」彼は言った。「今夜の彼らは素晴らしかった。信じられないくらい。彼らは僕の味方だからね。まだ1試合だけど、それが続けば良いと思っている」

イチローは、故郷の名古屋に彼の人生とキャリアを綴った博物館を持っている。そして彼は、古いヤンキー・スタジアムのモニュメントパークを訪れており、N.Yのクーパースタウンにある野球の殿堂博物館にも4回訪れている。最も最近は、2009年だ。

それは彼が、どの様な人間なのかを物語っている。彼は金曜日の夜にメジャーリーグで2,537本目になるヒットを打っていて、それは月曜日にヤンキースにトレードされて以来、4本目だ。

彼はまた、ブルーウェーブでプレーした9シーズンで1,278本のヒットを打っていた。

彼がヤンキースでどんな成果を残すことができるのかは、まだ判らない。

「今夜の彼は、素晴らしくフィットしていた」ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は言った。「ここで彼は楽しんでいると私は思う。彼は凄く楽しんでいるように見える。彼にはユーモアのセンスもあるんだ。彼が来るまで、私はその事を知らなかったよ」

彼は英語を上手く話す。そして質問が通訳される前に、彼は素早く日本語で答える。そして正確に言えば、ハッピーなイチローはいつも接しやすく、話しやすい。今の彼は、一人のご機嫌な男だ。

イチローは、問題ないと言っておく。

参考記事:Ichiro one happy camper with Yankees By Barry M. Bloom
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120728&content_id=35694152&vkey=news_nyy&c_id=nyy  


Prime 9: Ichiro moments 

最後のアウトは、イチロー・スズキがシアトルの人間としてプレーをする、おそらく最後の時だった。今シーズンは確かに最後になるであろう地元のヒーローは、ライト側の観客席に長い間あった彼の応援席を見るために少しだけ振り返り、手を振った。

その後イチローはセンターに駆け寄り、カーティス・グランダーソン、そしてアンドリュー・ジョーンズと手を合わせた。それは他のニューヨークのチームメイトと抱き合う前だった。セーフコ・フィールドでのさよならツアーは終わった。そして新しい始まりが、金曜日午後のヤンキー・スタジアムで待っている。それはプレーオフへの興奮に加わることで、イチローが強く欲していたものだ。

「僕はビジター側の選手になったんだけど、ビジターの選手としての僕に、少しだけ野次を飛ばすファンがたくさんいた」イチローは通訳を通して言った。「僕はそれを楽しんだ。ファンと一緒に。今度はホーム側だけど、どんな感じなのかほんとうに判らない。どんな反応があるんだろう」

投資家たちは、喝采をあげている。マイナーリーグの投手D.J.ミッチェルそしてダニー・ファーカーと交換された月曜日のイチローのトレードは、ヤンキースにとっては素晴らしい出来事だ。その38才の登場は、レッドソックスとのシリーズを盛り上げるのに役立つだろう。

例えば、タイムズ・スクエアのあるスポーツ用品店は、それをビジネスチャンスと捉え、彼の新しい31番が入った商品を販売した。Tシャツの売上は素晴らしい。しかし大陸を横断したイチローのモチベーションは、ワールドシリーズに勝つチャンスだ。

オールスター休暇の間に、彼は再建中で若手が多いマリナーズには居ることができないことがはっきり解った。そしてシアトルの幹部は、イチローの進む道を妨げることはできないと判断した。最初のハードル、そして彼を試す最初の良い機会となるのは、伝統の一戦だ。

「TVでしか見たことがないから」イチローは言った。「その試合には、歴史的にいろいろなものがあるのは知っている。ほんの数日前まで、僕自身でさえ、このユニフォームを着てレッドソックスと対戦するなんて、そんな状況になるなんて考えなかった」

金曜日の夜のブロンクスにライトが点灯するのと同時に、イチローはアドレナリンが噴出するのを感じるかもしれない。それは彼がシアトルでの3日間のお別れツアーで経験した憂鬱を吹き飛ばすものだ。ニューヨークとボストンの対戦は、それを強制する。

「それを見た時、僕は時々、戦いなんだなって思った。彼らが実際に殴りあうとかではなくて。だけど本当に、肉体的に、戦っている雰囲気だよね」イチローは言った。

これらの戦いは、気分転換になるかもしれない。スカウトの間でよく言われている意見の一つは、イチローは環境の変化によって復活するだろう。シアトルでの.288という低い出塁率は、彼を取り巻くチームの影響だというものだ。

ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は、環境の変化が彼のパフォーマンスを向上させるという考えを説明してくれた。

「それは多くの選手の多くの場合に、助けになると私は思う」ジラルディは言った。「二年前に私たちは、ランス・バークマンを獲得した。そして彼はシーズンの終わりまで私たちの大きな力になった。彼は絶好調になった。イチローにも同じことが起こると私は思う」

アレックス・ロドリゲスが完璧に言い表したように、11年半もの間シアトルの”スーパースター”として扱われた彼にヤンキースがしなくてはならないことは、イチローがニューヨークに溶けこむのを難しくしてはいけないということだ。

「彼はニューヨークを気に入ると思うし、ニューヨーカーは彼を気に入ると思う」A-Rodは言った。「彼にとって大きな刺激になるし、私たちにとっても大きな刺激になる。全体的に見て、これはうちのフロントオフィスがとった素晴らしい動きだ。これがこの球団でプレーすることの、大きなメリットの一つなんだ」

三塁コーチのロブ・トムソンが水曜日の朝にセーフコ・フィールドの掲示板を軽く叩いたラインアップ表を見ることは、これまでは不可能だった。イチローがリードオフで、デレク・ジーターが2番、それが数年前のアメリカンリーグならば、物凄い話題になったことは疑いようがない。

その並びは、オールスターゲームのほうがより似合うように見えるが、ヤンキースはオーダーの中で、200安打を打ったかつてのイチローの姿を期待しているのではない。今シーズンの98試合で打率.261、2011年も同じようなものだったイチローに、ヤンキースは必ずしも彼らの攻撃を引っ張って欲しいとは思っていない。

「私は誰もが毎年、彼に200安打と100得点を期待していると思う。彼はそれに慣れていると思う」ジラルディは言った。「うちのラインアップに入れば、たぶん彼はそういった期待を必要以上には感じないんじゃないかな」

実際に彼らの望みは、単にスピードのあるブレッド・ガードナーが4月に今季絶望になる怪我を負った時に失ったものに近いことが、彼にできるだろうというものだ。彼らがラインアップに入った彼に見ているのは、スピードのある走塁と、堅実な守備で貢献することだ。

「どこから来たのかっていうことではなく、彼が来た環境と文化っていうのは、勝利と1位が期待されているから、彼のここでの責任っていうのは、劇的に変わるよね」A-Rodは言った。「僕たちは彼に、イチローでいて欲しいんだ。楽しんで、すべきことをしてほしい。なにか特別なことをやろうとする必要はないんだ」

それはそうかもしれないが、もしこれからのイチローが素晴らしい瞬間を見せても、驚いてはいけない。金曜日に彼が最初に名前を呼ばれて、声援がする方向を向いた時、イチローは新しい本拠地の観客から、暖かい歓迎を受けると予想できる。

「僕はヤンキースにトレードされたばかり。今年ずっとここにいたわけではないから」イチローは言った。「だからヤンキー・スタジアムに立った時、もしファンが僕に対してそうしてくれたら嬉しいね。だけど僕は自分自身を証明する必要がある。ファンが本当に楽しんで、本当に凄いって言って貰えるようなレベルのプレーをする必要がある。僕はそこに行った時、本当にそう感じる。僕は何ができるのかを、ファンに見せたいと思う」

参考記事:Baptism by fire: Ichiro thrust into Yanks-Sox rivalry By Bryan Hoch / MLB.com | 07/26/12 12:22 PM ET
http://newyork.yankees.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120726&content_id=35599270&vkey=news_nyy&c_id=nyy


Ichiro rewards fan with souvenir 

ヒデキ・マツイがタンパベイ・レイズとの契約を解除されたというニュースが伝わり、ヤンキースのメンバーはかつてのワールドシリーズMVP選手のキャリアとその貢献についての想いを表明した。

「彼は長い間、ヤンキースでプレーしていたから」イチロー・スズキは通訳を通して言った。「長い間、継続的に良いプレーをしなくてはならなかった。それは選手としてだけではなくてね」

「そんなに長くヤンキースにいたっていうのは、人として、人格的な部分で、良い人間でなければならないって、僕は知っているから。僕が彼を凄いなって思うのは、その一貫した姿勢、で彼がそんなにも長くここにいることができたっていう事実。彼が素晴らしい選手で、素晴らしい人間であるということを、それが物語っている」

38才のマツイは、タンパベイで34試合に出場したが、打率.147、2本塁打、7打点だった。2003年に日本からメジャーリーに来て以来、マツイは10シーズンで175本塁打を打っている。彼はエンジェルス、アスレチックスそしてレイズに移籍する前に、7年間ヤンキースでプレーしていた。2009年にはニューヨークの一員としてワールドシリーズを制覇している。

「素晴らしい選手、素晴らしいプロフェッショナル、素晴らしいチームメイト」ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は言った。「ワールドシリーズのMVP。チャンスに強い打者。傑出した選手だ」

2001年にマリナーズに移籍してきたイチローは、エキサイティングなスピードと、優れた打撃技術を見せつけていた。そしてピンストライプを着た松井のデビューは、日本球界がメジャーリーグと同等のパワーヒッターを生み出すことができると証明したとジラルディは言った。

「彼らは完璧な選手だ。そして彼らは違うことができる」ジラルディは言った。「あっちでは、必ずしもスピードの勝負だけではない。彼らには、彼らのパワーヒッターがいる。マツイはその中でも特別だったんだと思う。ある意味で、彼は扉を開いたんだ。どこでもできる。どこであろうがプレーができるっていうね」

ヤンキースでリードオフに入ったイチロー

ヤンキースのユニフォームを着たイチロー・スズキは、3試合目でより馴染みのある打順に入った。彼らが最近獲得したその外野手は、マリナーズとのシリーズ最終戦が行われた水曜日にリードオフを任された。

月曜日のトレードから、ニューヨークでの最初の二試合で、イチローの打順は8番だった。そしてヤンキースのジョー・ジラルディ監督は、チームの西海岸への遠征の最後に、何か違うことがしてみたかったと言った。

「彼はそこが長いから」ジラルディは言った。「カーティス(・グランダーソン)は5番、打点を取る場所に動かす。それを一回やってみて、どうなるのかを見てみようと思う」

ジラルディは、ラインアップのトップのイチローに長期的なことは何も委ねていないが、彼は今、ラインアップにをいじることに対してオープンだ。それは三塁手のアレックス・ロドリゲスの不在が長くなることをヤンキースが知っているからだ。

「どこであろうと、僕は自分の準備をするだけ」イチローは通訳を通して言った。「だけど用意はできている。それは僕が試合でやりたいことだから、僕はその準備ができている」

ロドリゲスは、左手の亀裂骨折で水曜日に15日の故障者リストに入った。そしてヤンキースは3Aスクラントン/ウィルクスバリから、内野手のラミロ・ペーニャを呼んだ。

ヤンキースのレギュラーリードオフのデレク・ジーターは2番になったが、1回の表にヒサシ・イワクマからホームランを打ち、問題ないところを見せた。ジラルディは、火曜日の遅くにイチローとジーターの両方に彼の考えを話したと言った。その監督は、イチローを2番に入れたくないと言った。マーク・タシアラが3番でロビンソン・カノが4番だからだ。

「あまり多くの左打者を並べたくないんだ。だから私はそうした」ジラルディは言った。

水曜日の試合前までのイチローの出塁率は僅か.290で、その外野手はシアトルとニューヨークの合わせて97試合で打率.262、4本塁打、28打点で、ヤンキースでの最初の2試合では、7打数2安打、一本の二塁打で一盗塁だった。

「彼はそこのやり方を知っていて、そこで成功している」ジラルディは言った。「彼はこっちに来てから、スイングが良くなっている。それが続くことを期待している」

参考記事:Nothing but fond memories of Matsui from Yanks By Bryan Hoch / MLB.com | 07/25/12 9:30 PM ET
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120725&content_id=35553954&notebook_id=35553960&vkey=notebook_nyy&c_id=nyy

ヤンキースがイチロー・スズキを望むのよりも、彼がニューヨーク・ヤンキースを望んでいたのは明らかだ。

その日本人スターのトレードがまとまる前、ヤンキースは、アメリカンリーグMVPと2回首位打者になったイチローへの条件をリストに書き出していた。

イチローは、ポジション変更と下位の打順に入ること、そして左腕が相手の時にはベンチに座る可能性があることを告げられた。

「彼は、私たちが要求した全てを受け入れた」ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMはESPNNewYork.comに語った。「一つ一つ、全てについてチェックした」

イチローは2001年、27才の時に日本からアメリカに来て、唯一プレーをしていた最下位のマリナーズからトレードを要求した。しかしヤンキースは、その10回のオールスター選手が、彼らが要求したことの全てを受け入れるとは思っていなかった。

イチローが条件を了承してトレード拒否権を破棄した後、キャッシュマンとマリナーズのジャック・ズレンシックGMは、取引を完了させた。それはマリナーズのチャック・アームストロング球団社長と、彼のカウンターパートであるヤンキースのランディ・レビンの間の電話が始まりだった。

「(イチローは)、多くの犠牲を払うことを要求された」キャッシュマンは言った。「そして彼は、そのすべてを受け入れた」

チームの関係者が認めたところによれば、もしその選手の名前がイチローでなければ、ヤンキースはおそらく、打率がキャリア最低の.261のその外野手にいかなる興味も示さなかっただろう。

しかしヤンキーススカウトの中では、イチローは最下位のマリナーズでプレーするのに” うんざり”していて、それが”彼の低迷を招いている”で一致していた。「38才のイチローが、ワールドシリーズを狙える1位のチームに突然移ったというこの状況自体が、事態を反転させるとヤンキースは期待している」

イチローの肉体と守備力は衰えていない、とヤンキースのスカウトは報告している。そしてもうひとつの要因は、イチローがかつての影響力を取り戻すことができると盲目的に信じる空気がニューヨークに広がったことだ。

そして右腕のD.J.ミッチェルとダニー・ファーカーを使うだけで、既に強力なラインアップを持つヤンキースは、スーパースターになる可能性がある選手を加えた。

「私たちは(イチローは)、ブレッド・ガードナーが戻ってきたようなものだと思っている」キャッシュマンは言った。「彼は失ったものの補充だ」

今の所、ベストな時のイチローは、ガードナーより良い選手だというのが実際のところだ。彼はキャリアで.322を打っていて、10年連続で200安打以上、11年のメジャーリーグ・シーズンで平均40盗塁以上をしている。

今年のイチローの成績は下がっている。彼の.228という出塁率は、250打席以上のアメリカンリーグの選手の中で、一番低いあたりになる。

「彼は、私たちの状況の下でフィットする」キャッシュマンは言った。「一番悪いシナリオは、外野の状況を改善するだけだ。一番良いシナリオは、とてつもなく上の方向だ。私たちは、スーパースターを獲得したのかもしれない」

参考記事:Ichiro Suzuki agreed to Yanks' list By Wallace Matthews | ESPNNewYork.com
http://espn.go.com/new-york/mlb/story/_/id/8195019/new-york-yankees-ichiro-suzuki-made-concessions-agreeing-trade 

無題マリナーズ以外のユニフォームを着て、初めてメジャーリーグの打席に立つために、イチロー・スズキはホームプレートの前に用心深く進んだ。何が起こるのか、彼には予測がつかなかった。

セーフコ・フィールドに集まったファンは、新しいチームでの彼の成功を願って声援を送った。そしてそれは、何かを発散させているかのようだった。最高を追い求めて自由になったイチローは、ヤンキースが4-1でマリナーズに勝利した試合で、センター前にシングルヒットを打った。

「最初の打席に向かうときは、心配だった」イチローは言った。「だけどスタンディングオベーションをもらって、本当に安心した。今日は特別な日だった」

月曜日のイチローは、新しいチームで4回打席に立ち、1つのシングルヒットと盗塁で脇役になった。その試合のスターはヒロキ・クロダで、彼は力強い投球で7イニングを1失点で抑え、ニューヨークの連敗を4で止めた。

「連敗中だったから、勝つことが必要だった」クロダは言った。「イチローが加わったこともあって、今日の勝利は大きかった。僕とチームにとって本当に良かった」

確かにそれは、10回オールスターに選ばれた選手が、ヤンキースの遠征用のグレーのユニフォームに袖を通すことで、イチローのシアトルでの輝かしい日々が終わりを告げた日だった。その38才がクラブハウスを移ったことは、明らかにその日の一番の話題だった。

「イチローはスーパースターだ」アレックス・ロドリゲスは言った。彼は今日の勝利の中で、ソロホームランを打った。「彼は賑やかなところが好きだ。ニューヨークには、そういうところがたくさんある。僕は彼がニューヨークを気に入ると思うし、ニューヨーカーも彼を気に居ると思う」

シアトルでもそうだった。イチローを讃えに集まった29,911人のセーフコ・フィールドのファンは、疑う余地なく、そのほとんどが、その日の早くに、そのスターとニューヨークの投手D.J.ミッチェルとダニー・ファーカーがトレードされたのを知って驚いた。イチローはバッターボックスに入る前にヘルメットを脱ぎ、頭を下げて声援に応えた。

「確かに大変だった。僕には大変な日だった」イチローは言った。「今僕は、野球に集中できる。”おい、明日はサッカーだ”って言われるのも厳しいけど。だけど野球だし、僕はこれから試合のことだけに集中する」

イチローはマリナーズの先発ケビン・ミルウッドから、1球目のストライクの後にシングルヒットを打った。ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は、取り敢えず作ったグリーンライトのサインを使い、二塁への盗塁を許した。二つの内野ゴロでその回は終わったが、ジラルディはどうすればイチローがインパクトを残せるのかが既に解ったと言った。

「うちに来た選手が、すべきことができると判れば、ラインアップを変える」ジラルディは言った。

ジラルディは、イチローの名前をラインアップカードに書き入れる前に、なぜ彼が8番なのかを説明したと言った。

「彼は素晴らしい。瞬き一つしなかった」ジラルディは言った。「彼は”準備はできている”って言った。そして本当に興奮しているようだった。私たちは、彼が来たことを本当に喜んでいる。彼はいろいろなことができる選手だと思っている」

ヤンキースはミルウッドから7回で3点を奪った。ダメージを与えたのは4回で、マーク・タシアラ、ラウル・イバニェスそしてアンドリュー・ジョーンズがその回にそれぞれタイムリーヒットを打った。

ミルウッド(3勝8敗)は、散発の9安打を浴び、与えた四球は2つで5つの三振を奪ったが、彼はクロダに投げ負けた。クロダは2連勝で、6月25日以来の6先発で無敗だ。

「彼は本当に、本当に良いね」ジラルディは言った。「4月の彼は、ここでがんばろうと思って、自分にプレッシャーをかけ過ぎていたんだと思う。彼は落ち着いてきていて、凄く良くなった」

クロダに3安打に抑えられたマリナーズの唯一の得点は、3回だった。ダスティン・アクリーは四球で出塁した後、盗塁でセカンドへ進み、ジョン・ジェイソのシングルヒットで得点した。イチローの送球は、一塁線から逸れた。

ライトに立っていたイチローは、胸に”NEW YORK"と書いてあるユニフォームを来ていることに違和感を感じざるを得なかった。少なくともバーニー・ウィリアムスへの敬意から51番を避けて選んだ31番を着た姿は、彼には見えなかった。 

「それに慣れるつもりだけど、暫くかかるでしょうね」イチローは言った。

クロダは107球を投げて9奪三振、与四球1だった。彼はイチローとは、古くからの知り合いだと言ったが、彼らは同じチームでプレーしたことはなかった。そしてスプリングトレーニングで唯一顔を合わせたのは、クロダがドジャースにいた時だった。

「気持ち的に、彼は僕にとって本当に大きなサポートになるでしょう」クロダは言った。「他の日本人選手が来ることは、僕にとっては大きなプラスになる。だからこれは素晴らしいことになると思う」

ヤンキースは違う理由から、同じ様になることを望んでいる。そのネームバリューはチケット販売の追い風になるが、本当の目的は、怪我でブレッド・ガードナーのシーズンが終わって以来、彼らに欠けているスピードと守備力をイチローがもたらしてくれることだ。

イチローにとってニューヨークは、成熟したチームでの新しいスタートとワールドシリーズでの勝利を意味する。

「僕は彼に、3年くらい笑顔を見ていないって言ったんだ」ロドリゲスは言った。「彼はこれから、素晴らしい時を過ごすよ。ニューヨーカーが、彼のプレースタイルに恋をするって僕は思っている」

メジャーと日本で、合わせて3,812本の安打記録を持つイチローには、確かにこれからも、輝く時が来るだろう。そしてヤンキースは、彼がチームに溶けこむ以上のことをすれば、より満足するだろう。

「僕は勝ちたくてここに来た。このチームが勝つための力になりたい」イチローは言った。「打順がどこであっても、ポジションがどこであっても、僕はチームが勝つためにここに来たんだ」

参考記事:Kuroda's gem helps Yankees win Ichiro's debut By Bryan Hoch / MLB.com | 7/24/2012 2:45 AM ET
http://mlb.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2012_07_23_nyamlb_seamlb_1&mode=recap&c_id=nyy&partnerId=rss_nyy  

 Hiroki Kuroda wipes sweat off his face during 
もしかしたら、ヒロキ・クロダは、水曜日午後に防水シートに覆われたヤンキースタジアムのグラウンドを横切った稲妻に少しだけ似ているのではないかと、疑問を持たなくてはならない。彼はこれまで、時に意外で、時にはパワフルだった。そしてエンジェルスとレッドソックスと対戦した前2回の先発では、束の間の苛立たしさを覚えさせた。

それでブルージェイズに対しては、どちらだったのだろう?アンディ・ペティットとC.C.サバシアがいなかったローテーションを助けていた時のような、素晴らしい姿を見せたのだろうか?それとも違う男だった?違う方の彼は、前回ブルージェイズと対戦して打ちのめされた。そして前2回の先発では、合わせて被安打18の11失点で、両方とも勝敗がつかなかった。

そう、現在の黒田の先発は、予想がつかないのだ。その37才の右腕は、雷雨のために試合の開始までに51分待たされた。そして、5月に7点を取られたチームをやっつけた。彼は降雨でコールドゲームになったその試合で、6 1/2イニングを投げて、5奪三振で無失点だった。記録的には、彼の5年間のキャリアで3回目の完封勝利だった。

「僕はできるだけ、前の2試合のことは考えないようにしていた」クロダは通訳を通して言った。「その事は考えたくなかったし、気を取り直して今日の試合に集中した」

それはとても簡単だった。ヤンキースが、ジェイズの左腕先発のリッキー・ロメロから最初の回に4点を奪ったことで、特にそうなった。クロダは次々にスプリッターを投げ込み、最初の2イニングで4人を三振に取った。それらは全て空振りの三振だった。そして彼は、5回の先頭打者J.P.アレンシビアに二塁打を打たれるまで、長打を許さなかった。

「今日の彼のスプリッターは、本当に良かった。今までと比べても、良いスプリッターだった」ジョー・ジラルディ監督は言った。「彼が右打者の内側と外側の投げ分けたファストボールのコントロールは抜群だった。それに今日の彼は、最初の打者を塁に出さなかった。前回2回の先発で、彼はそれに苦しんだから・・・。彼は試合のほとんどで、彼らを押さえ込んだ」 

クロダ(9勝7敗、防御率3.46)は、勝敗がつかなった試合を挟んで三連勝で、今シーズンの4回先発したディゲームでは、全て勝っている。その30イニングで無失点だ。そして最近のつまずきがあったにも関わらず、一番重要なことは、クロダが精神的に立ち直っているのかだったとジラルディは言った。なぜなら彼は、クロダが前回登板したエンジェルス戦の投球は、とても良かったと思っていたからだ。その時のクロダは、7 1/3イニングを投げて、被安打8で5失点だった。

「前回先発した時の彼の投球は、素晴らしかったと思っていた」ジラルディは言った。「最終的に、彼は5点を与えて、それを見ていた時は驚いたけど・・・。彼らが、納得出来ない投球を2試合も続けるなんてしたくないっていうのは、とても重要なことだと思う。彼らは、翌日にだってそれをひっくり返したいんだ」

クロダは、得点のサポートがあったことでトロントラインアップに対してよりアグレッシブになれたと言った。それは二連敗中で、しかも三塁手のブレット・ロゥリーが三回にカメラマン席に突っ込んで試合を退いたトロントには、特に決定的であるように見えた。ロゥリーの右ふくらはぎのレントゲン検査は異常がなく、様子見の状態だ。

「試合の序盤にこういった得点のサポートを貰えた時は、アグレッシブになれるし、右打者でも左打者でもインサイドに投げ込むことが出来る」クロダは言った。「スプリッターでたくさん三振を取ることができた。あのラインアップに対して、それはとても効果的だったと思う」

参考記事:Hiroki Kuroda bounces back against Blue Jays By LAURA ALBANESE Newsday
http://www.newsday.com/sports/baseball/yankees/hiroki-kuroda-bounces-back-against-blue-jays-1.3846811  

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