黒田博樹は、肘や肩、そして膝のケガで崩壊したヤンキースローテションの最後の1人である。開幕日にチームで一番高齢の先発投手だった彼は、今は唯一、故障者リスト入りしていない。黒田がマウンドに上った今夜のヤンキースは、この負けを彼らローテーションが負っている苦悩のせいにはできなかった 。
 
「うちは、良い投球をしている」キャッチャーのブライアン・マッキャンは言った。「マウンドに上がっている投手は毎晩、僕たちが勝つチャンスを与えている」

黒田は、7回を投げて2失点だった。4回の彼は、2人にデッドボールを与え、2球のワイルドピッチを記録し、2点を失い、デレク・ジーターによるお粗末なプレーもあって荒れたが、黒田の最終成績は、無四球で被安打はわずかに3本だった。今晩のヤンキースにとって先発投手は、問題ではなかった。

問題は、序盤に2本の本塁打を打った後に得点できなかったラインアップ、そして 最近、延長の試合が多いことで、おそらく疲れきっているブルペンが、最終的にサヨナラ負けをしたことである。

「今晩のヒロは、素晴らしかった」ブライアン・ロバーツは語った。「僕が見た彼の投球で、ここしばらくの中で最高に良かった。先発投手が7回を投げて2失点だったときは、いつだって勝ちたいよ」

最近16試合のヤンキースは、3点以上を得点した時には1度しか負けていないが、3点以下の試合ではすべてに負けている。そして彼らは、その16試合のうちの半分でそれをしている。打撃が好調な時のヤンキースは勝利するが、その打撃陣に安定性がないのだ。継ぎ接ぎだらけのローテーションと使いすぎのブルペンの組み合わせのヤンキースは、オールスター休暇前の最後の週末でつまずいている。

「僕たちは、あとの2試合で良いプレーをする必要がある」デレク・ジーターは言った。「だけど君たちが言うように、良いプレーをしていても負けることはある。だけどこのような良いチームでプレーをしている時は、ベストを尽くさなければならない。あとの2日で良いプレーをして、オールスター休暇に入れることを望んでいる。だけど君たちが言っていることは正しい。(遠征の)最初はとても良かったから、良い終り方をしたいね」

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・好投したにも関わらず黒田は、2つの死球と3つのワイルドピッチを記録した。1球は、高いファストボールだったが、他の2つはスプリッターで、マッキャンが抑えられなかった。「これらの球は、僕がブロックしなくてはいけなかった」マッキャンは言った。「彼の投球は、素晴らしかった。彼は、試合をコントロールしていた。今晩の彼はずっと、ボールをやりたいように操っていた」

・4回に黒田は、2つのワイルドピッチと2人に死球を与えるなど、特に荒れた。オリオールズが試合後に発表した資料によると、同じイニングで2球以上のワイルドピッチを投げて、2人以上の打者に当てた投手は、チームが現在の30球団になってから、わずかに5回しかない。黒田は、ヤンキースでそれをした、最初の投手になった。

・1イニングで2つ以上の死球とワイルドピッチを記録した最後の投手は、昨年のC.J.ウィルソンで、彼は2つの死球と3つのワイルドピッチを記録した。

・今シーズンの黒田は、今晩の試合でワイルドピッチを3球投げるまで、わずかに4球しかそれをしていなかった。それは、彼のキャリアハイと同数である。今シーズンの彼は、6試合で四球を出していない。彼は、対戦した最後の打者8人をアウトにした。「前半戦の彼は、がんばってくれた」ジラルディは言った。「彼の投球は良かった。彼は好調だ。彼のしてきたことに満足している。今晩の彼に勝利をつけられなかったのは、不運だった」

・先発ローテーションにいるべき投手の80%が、現在故障者リスト入りしていることにプレッシャーを感じているのかと聞かれた黒田は「プレッシャーについては、分かりません。だけど今年の残りも、ケガをすることなく、ローテーションを守って行きたいと思っています」と語った。

参考:The LoHud Yankees Blog