それは、ヤンキースにとって最悪のニュースではなかったが、彼らが聞きたいと望んでいたものではなかったことも確かである。

田中将大は木曜日、シアトルで3人の医師の診断を受けた。ヤンキースのチームドクター、クリス・アーメッド、ドジャースのチームドクター、ニール・エルアタラッチェ、そしてメッツのチームドクター、デビッド・アルトチェクである。彼らそれぞれの診断は、そのヤンキースのエースは、右肘の内側側副靭帯を部分断裂しているだった。
 
 
ブライアン・キャッシュマンGMによれば、木曜日夜に行われた電話会議において医師たちは、血小板注射(PRP)を含めた治療と休養、その後に投球練習を始めることを薦めた。もしすべてが順調であれば、田中は6週間でメジャーリーグのマウンドに帰ってくる可能性がある。

「それがうちの望みだ」キャッシュマンは言った。「タイムスケジュールは、変わるだろうけど」

その治療と休息が問題を解決しなければ、その後にトミー・ジョン手術が選択肢となる。そうなれば田中は、今年の残りと2015年のほとんどが、その代償になるだろう。

キャッシュマンによればヤンキースは、他の投手でその治療を行って成功したことがある。彼は、その投手が誰なのかは、明らかにしなかった。

その断裂は、新しいケガだとキャッシュマンは言った。1月に田中と7年155百万ドルの契約を結ぶ前の彼の腕のMRIには、何も異常がなかった。

「3人の医師が同意しているのは、靭帯の小さな断裂だということだ」キャッシュマンは言った。

アーメッド医師と他の整形外科医は、アメリカスポーツ整形医学会でシアトルにいたために、ヤンキースは、彼らのエースを飛行機で国を横断させることで、アーメッド医師と他の医師の診断を受けさせた。

この日の早く、ジョー・ジラルディは水曜日のMRI検査で「基本的なことは分かったと思う」と言ったが、その監督はそれ以上のことには固く口を閉ざし、アーメッド医師の診断を待つことを選んだ。

火曜日の田中は、6.2回の投球で被安打10、5失点だったが、彼のファストボールは、最後の2イニングでも92〜94マイルを記録し、試合では1つの四球しか与えないなど、肘に問題がある兆候は、何もなかった。

「問題があったなんて、試合後でもまったく考えていなかった。だって彼が強い球を投げていたのを見ていたし、彼のスプリットが良かったのも見ていたから」ジラルディは言った。「彼はスライダーを投げて、それがスライドしなくてスウィッシュにホームランを打たれたけど、彼が厳しい状態だと示すものはなにもなかった」

田中の状況は、トレード締め切りまで3週間のヤンキースを不安定な位置に置くことになる。木曜日の彼らは、ア・リーグ東地区首位のボルチモアのわずか3ゲーム後ろだ。前半戦の最後をオリオールズとの3連戦で終えるヤンキースは、月曜日のオールスター休暇に入るにあたって、1位にとても近い位置にいる可能性がある。

キャッシュマンは、締切日が近づく中でヤンキースを強化する方法を模索し続けると語った。

「私たちは、これまでも積極的だった」キャッシュマンは言った。「私たちは、私が他のことを言うまでは、積極的でいつづける」

木曜日には、もう1つのケガのニュースがあった。カルロス・ベルトランが、7日間の脳しんとう故障者リスト入りしたのだ。

ベルトランは、後半戦の開幕となるヤンキースタジアムのレッズ戦が行われる金曜日に、ラインアップに戻ることができる。彼は水曜日の試合前に2か所の顔面骨折を負った。それは室内のバッティングケージで、ネットをとめているスクリーンの金属製の棒から跳ね返ったボールが、彼の顔面に直撃して起こった。

「昨晩の彼は、明らかにいらついていた」ジラルディは言った。「ちょっと変わった事故だし、彼はバットが振れてきていたと思っていたから。それが彼と私たちのいらつきの理由だ」

37歳の外野手兼指名打者の彼は水曜夜、状態は悪くなく、木曜日のラインアップには戻りたいと言っていたが、ベルトランのCTを見た神経医が、彼を故障者リスト入りさせて、さらなる検査のためにニューヨークへ送り返すことを決めた。

「昨晩、医師に見せたんだけど、彼は脳しんとうだって言っていた」ジラルディは説明した。「私たちが望んだものではないけど、受け入れなければならないことだ」

「彼は鼻を骨折していて、この先どうなるのか分からないけど、確認しないと。そのためにニューヨークへ送り返して、彼の鼻が大丈夫なのかを確認する。彼は数日間はプレーができないけど、それがおそらくベストだったと思っている」

参考:NEW YORK DAILY NEWS