イチロー・スズキは、球界の現役スーパーキャッチ王である。

ファンとテレビカメラは、試合前の彼の動きに熱視線を送る。未来の殿堂入り選手である彼は、目を閉じながら背中側でフライボールをキャッチする。しかもそれを、とても簡単かのようにやってのける。

しかしそのイチローでさえ、ヤンキースのバックアップ遊撃手ブレンダン・ライアンが、毎試合前に見せることには驚かされると言った。
 
「彼は、他の人がとても真似できないようなことをするんだ」イチローは水曜日、通訳のアレン・ターナーを通して語った。「彼がそれをしているのを僕は外野から見ているけど、あんなことは、どんな日本人選手でもできないと思う」

31歳のライアンが、リーグで最も守備が上手なショート選手だと多くの人が考えている。そして成績が、それを証明している。選手がどれだけの失点を防いだのか、あるいは与えたのかの指標であるUZRで、ライアンは49.9であり、それはキャリアで1,000イニング以上をショートでプレーをしている現役選手の中で5位にランクされる。

そしてチームメイトは、ヤンキースの練習中にミック・ケラハーやトニー・ペーニャらのコーチが、彼にゴロを打った時に見せるライアンの素晴らしいグラブ捌きと送球には、もう驚かなくなったと言った。

しかし一つひとつの動きには、本当に驚かされると彼らは言う。

デリン・ベタンセスは、打撃練習の間に外野でフライボールを積極的に獲りに行くヤンキースのリリーバーである。彼が昨シーズン中にそれをしていた時、ライアンが本当に凄いプレーをしたのを目撃したと言った。左側に大きく動いたライアンは、足の間でボールをバックハンドでキャッチし、そして背中側だったダイヤモンドの反対側へ矢のような送球を放ったのだ。

それ以来ベタンセスは、次にライアンがどんなことをするのかに注目するようになった。

「まるでAND1ベースボールだ」ベタンセスは、ストリート・バスケットボールの普及に一役買ったスポーツ・アパレル会社を引き合いに出した。

それらのプレーは、見せるためにしているのではないが、それも一部分にはあるとライアンは言った。そして彼は、それらを簡単にしているわけではないが、そういう一面も、またある。

「能力的に、優れているわけではないよ」彼は言った。「大切なのは笑顔、そしてそれを楽しむことさ」

そんなことはない。背後へのトス、足の間でのキャッチ、ノールックでの凄い送球は、プレイステーション4からヒントを得たのだろうか?

ライアンによれば、それらには、彼が難しいプレーをする時の準備になるという利点もある。

「流れるようなプレーがしたいって思っているし、それに熱心さを見せる方法はいろいろあるけど、その熱心さっていうのは、プレーが簡単になることにつながるべきだよ」

彼の華麗な動きが、試合中の彼にどれくらい助けになるのかの完全な例が、火曜日のブルージェイズのプレーだったとライアンは言った。

ロジャース・センターの人工芝で強く跳ねた速いゴロを獲るためにライアンは、素早くセカンドの後ろに動いた。高めのボールをつかんだライアンは、わずか1歩を踏んだだけで一塁へ送球した。その送球は、マーク・テイシェイラ足がわずかにベースから離れたためにランナーはセーフになったが、それは難しく、そして価値のあるものだった。

「自信を持ってできるんだ。何千回もやっているからね」

そして彼は、その数字に近いそれを実際にやってきた。ライアンは、デビューして間もないカージナルスにいた2007年から、スーパープレーに常に挑戦してきたと言った。

ライアンはまたシアトルへ、イチローと同じように試合前の注目をもたらした。そこでイチローは、チームメイトである彼が、難しいプレーを普通にするのを初めて目撃した。そしてイチローが、ライアンと彼のどちらが優秀なのかを決めることは難しいと話していたと聞かされたライアンは笑った。

「それは、傑作だ」そのショート選手は言った。「彼は本当に、遠慮深いんだね」

参考:nj.com