ヤンキースが3対2で勝利した月曜日の試合の2回、頭を超えるライナーを追いかたイチローは、全速力で後退した。ウォーニングトラック寸前でジャンプした彼は、空中でボールをつかみ、回転しながら壁の下部に当たり、マリナーズのカイル・シーガーの長打を防いだ。 
 
「いつもと一緒ですよ、普通のプレー」木曜日にイチローは、通訳を通して、笑いながら言った。

セーフコ・フィールドの観客には、馴染みの光景だった。彼らが、そのプレーに大歓声を送ったのは、12シーズンにわたって彼らのスターだったイチローの壁際のこういうプレーは、日常茶飯事だったからだ。彼らにとってそれは、40歳になってもプレーを続ける、その10回のゴールドグラブに輝いた日本人選手がどれほどの才能を持っているのかを思い出させるイチローの素晴らしさの一例だった。

イチローが、2人のマイナーリーグ投手とのトレードでヤンキースに来てから2年近くが経ったが、マリナーズにおける彼の足跡は、セーフコ・フィールドに間違いなく残っている。壁には、彼の写真が飾られている。ファンは、51番のユニフォームを着ている。イチローの名前にちなんで付けられたピリ辛のツナロール「イチロール」は、いまでも寿司販売店で売られている。

イチローは、その歓迎に返礼した。「ファンが、すごく歓迎してくれている」彼は言った。

シアトルを米国の故郷だという彼は、まだその場所に住居を保有している。

「僕にとってここは、確かに特別な場所だと思っています」

イチローは、セーフコ・フィールドのビジター側に慣れてきて、マリナーズのコーチ陣とロスターに大幅な入れ替えがあったことで、昨シーズンよりも変な感じがなくなったと説明した。

しかしマリナーズには、古いチームメイトが数名残っている。1人は、ウィリー・ブルームクイストだ。そのワシントン州生まれのベテラン・ユーティリティ内野手は、イチローが日本から来た2001年にメジャーリーグに加わった。

その1年目のイチローは、マリナーズが球団記録の116勝を記録する原動力となり、アメリカンリーグMVPとルーキー・オブ・ザ・イヤーの両方を受賞した。ブルームクイストが、マリナーズでデビューしたのは、その翌年で、イチローの衝撃をブルームクイストは、即座に思い出した。

「彼の活躍ったら、それはもう凄かった」ブルームクイストは語った。彼はイチローと7シーズンを一緒にプレーした。「みんなが、彼に夢中だった。日本人コミュニティだけじゃなくて、ここにいる全員がね。それは"おい! こいつのプレーは最高だぜ!"って感じで。この地域、ノースウェストは、彼を本当に愛していた」

月曜日のスーパーキャッチはあったが、イチローは、かつてのようなダイナミックな選手ではない。彼はシーズン最多安打記録を持ち、オールスターに10回選ばれている。その年齢にも関わらず彼は、ベンチから出てきて十分な働きをしており、肘を痛めて守備機会が限られているカルロス・ベルトランの穴を埋めている。

元は、チームの5人目の外野手だったイチローは今、相手が右腕の時に、ライト守備でアルフォンソ・ソリアーノと併用されている。今シーズンの彼は、52試合で打率.306である。

彼の契約は、今シーズンが終わると切れるが、彼はプレーを続けることを望んでいる。しかしニューヨークに戻るとは考えにくく、それは、日本を離れてマリナーズが契約に成功した時以来のフリーエージェントになることを意味する。シアトルに戻る可能性を聞かれた彼は笑い「いま、その話はしません」と返事をした。

しかし相思相愛は明白で、復帰の可能性は常にある。

「ここは、僕のホームですから」彼は言った。

参考:NJ.com