かつては、フェルナンドマニアだったが、今は田中マニアである。

もし、最後にサイ・ヤング賞とルーキー・オブ・ザ・イヤーを同時に受賞した投手を探すのなら、それは1981年のフェルナンド・バレンズエラだ。 
 
このままなら田中将大は、バレンズエラの記録に並ぶかもしれない。

水曜夜のセーフコ・フィールドでマリナーズに4対2で勝利した田中は、10勝1敗となり、シーズンオフのヤンキースが田中に175百万ドルを支払った契約がベストの1つであることを、再び見せつけた。

その価値がある田中は、28,434人のファンの前で、被安打6、11奪三振、与四球1で2度目の完投勝利を飾り、それを見せた。今シーズンの田中が、103個の三振を奪う中で与えた四球は14で、防御率は2.02である。

マリナーズの打者は、9回ワンアウトでロビンソン・カノが、ライナーで2ランホームランを打つまで、田中の投球を捉えるよりも、雪男を見つけるチャンスのほうが高かった。

それは田中が、最後の2人の打者から94マイル以上のファストボールで三振を奪おうとした、本当に気合が入った場面だった。

「田中は凄いよね。彼は確かに、それらの賞の候補に入るべきだよ」5回に3ランホームランを放ったマーク・テイシェイラは言った。「うちのエースとして、彼が必要だ」

田中と握手をした時、彼の右手の握力の強さに気がつくだろう。「凄く強いんだ」テイシェイラは言った。

かつてキャッチャーだった田中は、その視点で野球を見ることができる。

「うちにとって、彼は大きいね」ジョー・ジラルディ監督だ。「うちの勝ちの3分の1が彼なんだ。マウンド上の彼は、たくさんのアドレナリンが出ているし、いつでもそれを増やせる。彼は、投球と試合の終わらせ方を知っている」

田中は、この試合を終わらせることを意識していた。

「ホームランを打たれたのは、良くありませんでした」田中は、通訳を通して語った。「だけど9回を投げられたことには、満足しています」

田中の素晴らしいところは、たくさんの方法を持っていることである。

最初の2回を簡単に終わらせた田中は、マリナーズの若手に対して厳しく攻めた。

次の12人の打者のうち9人が三振だった。

彼は、4回ワンアウトでブルックリン出身のジェームス・ジョーンズがライト-センター間に放ったシングルまでヒットを許さなかった。

そして田中は、すぐに仕事に戻った。慌てることなく、次のアウトを奪った。

田中は、すべてのイニングで、グラウンドに最初に出てくるヤンキース選手だった。ヤンキースのエースに、無駄にする時間はない。3回のヤンキースでブライアン・マッキャンが最後にアウトになった後、田中はすばやくマウンドに向かった。しかし彼のウォームアップの相手はいなかった。すぐにトニー・ペーニャ・ベンチコーチが飛び出し、田中のウォームアップの相手をした。

そのことから分かるように、田中は生真面目である。

ボールを手にした彼は、アウトを獲るために準備をし、彼の仕事を始めた。

確かにヤンキースは、問題を抱えている。彼らは、完璧なチームからは程遠いが、たくさんのことに適応している最中の田中将大は、ほぼ完璧な投手である。

ヤンキースの田中は、エースの中のエースだ。彼は、このボロボロのチームを引っ張る必要がある。

1981年のバレンズエラは、ドジャースがヤンキースを破り、ワールドシリーズを制覇するのを助けた。

8回の田中は、ワンアウトからマイク・ズニーノに二塁打、そしてブラッド・ミラーにシングルヒットを打たれ、ランナー1,3塁のピンチに陥った。その後の彼は、コール・ジレスピーに緩いライナーを打たせた。ブライアン・ロバーツが、そのボールをつかみファーストへ送ったことで、ダブルプレーとなった。

 マウンド上の田中は、グローブに右手を叩きつけて喜んだ。

それは、純粋な野球の喜びだった。

「マウンド上の彼は、完璧を求めているんだ」デレク・ジーターは言った。

それが、このような成功をする唯一の方法である。

参考:NYPOST