ダルビッシュ有が、エースであることに疑問を持つ人は、まだいるだろうか?

水曜日に6対0で勝利したその27歳の右腕は、その称号を得た。それは、メジャーリーグ74度目の先発で初めての完封勝利だった。それに117球しか必要としなかった彼は、わずか2時間37分の試合でマイアミ・マーリンズを6安打10三振、3四球に抑えた。

「いつかできると思っていましたけど、できて良かったと思っています」ダルビッシュは、通訳を通して語った。

ダルビッシュは、大したことではないように言った。しかし今日のダルビッシュが良かったのは、みんなが知っている。ダルビッシュは、日本で167先発して18完封を記録している。完投は55回だ。そこでは、先発投手は9イニングを投げ切ることを期待され、登板は週に1度で、投球数はあまり問題とならない。しかしメジャーでは違う。ダルビッシュは、試合で終盤まで投げるために、より効率的になることを求められた。そして水曜日の彼がしたすべてのことは、エースに求められるものだった。その理由を見てみよう。

・連敗を止めた。4連敗中だったレンジャーズは、トレード・デッドラインにおいて売り手になるのかの決断を迫られる遠征の9連戦に向かうところだった。まだ6月だが、それは大げさではなない。よろよろだったそのチームは、ア・リーグ西地区で彼らの上位にいる3チームと当たる前にダルビッシュの登板で勝利することで、勢いをつけることを本当に必要としていた。ダルビッシュは、この勝利で彼らにそれをもたらした。

「この試合のマウンドにユウが上がるのが、重要なことっだっていうのは、みんなが少しは知っていることだから」キャッチャーのクリス・ジメネスは語った。「彼は、この本拠地での連戦を良い雰囲気で終えて、そして地区のライバルとの9連戦への良い雰囲気を作るチャンスを与えてくれた。これに乗っていければと思う」

・疲れきったブルペンを休ませるために、長いイニングを投げる。ダルビッシュは、9回までブルペンを動かさずにおくことができた。それは、本当の休日を与えることになった。

「できるだけ長く投げることに集中しました」ダルビッシュは言った。

・良い打者たちを抑えた。ダルビッシュは、ここ数シーズンでナショナル・リーグのトップ打者の1人であるジャンカルロ・スタントンと対戦するのを待ちきれなかった。彼は打率3割、17本塁打、53打点でこの試合を迎えた。しかしダルビッシュは、初回にはカウント2-2から内野フライに、そして4回には、キャッチャーフライに彼を打ちとった。6回のダルビッシュは、得意のスライダーを駆使して、スタントンから三振を奪った。

ダルビッシュによれば、9回も続投したかった大きな理由は、スタントンともう1度対戦することだった。先頭打者だったスタントンは、シングルヒットを放ったが、直後にダブルプレーでアウトになった。

「彼のような素晴らしい打者と対戦する機会はあまりありませんから。もう1度、彼と対戦したいと思いました」ダルビッシュは言った。

・より効率的になった。水曜日のダルビッシュの鍵となったのは、ツーシーム・ファストボールだった。その球は、彼にとっては珍しい3つのダブルプレーを奪うことを可能にした。いつもの彼は、フライアウトがより多いが、彼はマーリンズ打線のタイミングを混乱させ、投球で彼らを翻弄した。その内野ゴロ、特にダブルプレーは、彼が投球数を減らしたことを意味し、試合の終盤まで投げることを可能にした。

最初の2イニングで37球を投げたダルビッシュだったが、その後の7イニングは平均11.4球で、それは今シーズンの彼の平均よりもほぼ4球少なかった。最後の2イニングの彼は、わずかに20球しか必要とせず、クローザーのホアキン・ソリアが、念の為にウォームアップをする中で完投した。

「鍵になる状況で、その球を投げるのはとても重要なことですし、今日は、ツーシームが良く沈んでいたと思います」

それには、エースの要素がすべて詰まっており、ジメネスにはとても印象的だった。彼は、メジャーリーグキャリアでダルビッシュが、まだ完封したことがなかったことをしって、本当に驚いた。

「今日で15回目だと思ってた」ジメネスは言った。「彼らが、9回も彼に投げさせたのは、本当に嬉しい」

そのことについては、ほとんど心配は必要なかった。ロン・ワシントン監督によれば、彼とダルビッシュが話したのは、8回が終わった時だけだった。三者連続三振を奪うのに10球しか要らなかったダルビッシュのその日の投球数は107球に達していた。その監督はダルビッシュに、調子はどうかと聞き、彼は大丈夫だと答えた。

「試合が終わるまで、彼とは話さなかった」ワシントンは言った。

ダルビッシュが、先頭打者だったスタントンにシングルヒットを打たれると、その監督は、ティム・ボージャー・ベンチコーチの方へ振り返り、座ってダルビッシュが内野ゴロを打たせるのを見ようと話した。彼はそうして、直後に試合が終わった。

「メジャーリーグで完封することは、簡単なことではないんだ」ワシントンは語った。「簡単ではないし、それはどんなに良い投手なのかは関係ない。そんなに簡単ではない。今日の試合で起こったことは、そう頻繁には起こらない。でも彼の将来には、それがもっとたくさんある。彼は投げることができる。彼は、たくさんの球種を持っているし、いつも彼は、その日の仕事をまっとうするために、レパートリーの中から良い球を見つけるんだ。今日の彼は、それができていた」

ツーシーム・ファストボールが鍵となったのは、その沈む動きが、ダルビッシュが、ゴロを打たせる投手に変化し、ダブルプレーを含めて、すばやくアウトを積み重ねる助けになったからだ。

「彼は、9種類の球を投げるし、それが、1球1球を投げ抜いていく大きな力になっている」ジメネスは言った。「彼が(ツーシームを)投げるだろうなっていう感じは、分かっているんだ。だけど彼には"投げたい時に、いつでも投げろ"って伝えてあった。僕は常にそれに準備しておけば、もしカッターやストレートが来ても受けることは簡単なんだ。彼は、ボールを低めに集め続けて、必要な時にダブルプレーを獲って、良い仕事をした」

エースに必要な、もう1つのことは? 彼は、1球目を投げる前から、チームメイトに勝てると信じさせている。

「エースがマウンドに上ったら、いつでも勝利を期待する」ジメネスは言った。「彼みたいな投手がマウンドにいると、確かに勝利の助けになる。彼に早めに援護点を与えられたのも、大きかった」

確かにそうだった。3回に4対0、5回には6対0のリードをもらい落ち着いていたダルビッシュは、マーリンズに接戦に持ち込むチャンスさえ与えなかった。

結局のところ、それがエースなのだ。

参考:ESPN