この記事は、もっとタイムリーになるはずだった。岩隈久志は、冷静で効果的な最高の投球で再び私たちを驚かせて、アストロズを切り刻むはずだった。その代わりに相手の好投とジョージ・スプリンガーにやられてしまった。しかし悪い時であっても岩隈は、他のほとんどよりは良いのだ。彼は、もし彼らがいて欲しいと望めば、少なくとも2015年まではマリナーズにいる。そしてそれ以降のことについて、考え始める時である。

昨年からのマリナーズのテレビ中継を見ると、ある面白いことに気がつく。放送で彼らは、フェリックスと岩隈を比較する、あらゆる映像を避けているのだ。セイバー・メトリクスは、テレビ放送の得意分野ではないが、ここ1年の岩隈の成績は、フェリックスのそれを明らかに凌いでいる。もし最初の評価方法として防御率を使うのなら、岩隈とフェリックスの差は、歴然である。昨年からの岩隈の防御率は2.71なのに対して、フェリックスは3.26である。フェリックスは、他の様々な指標では岩隈を圧倒しているが、昨年からの岩隈が、シンプルに素晴らしいという合理的な理由が、ここにある。

しかしこれは、テレビ中継を含めて、誰もがすんなりと受け入れられることではない。昨日の試合の中継は、フェリックスと岩隈のコンビによる優位性のグラフとともに始まり、防御率は、過去2年間の岩隈のおかげて下がっている。それらは、個別ではなく、2つの頭を持つ怪獣として見られている。フェリックスは、球団の顔であり、巨大契約を結んでおり、たくさんの賞を受けている。彼は、みんなが望んでいた時に、ここにいた。彼は、私たちそのものであり、彼を失うことはできない。彼はキングであり、その称号が、どんな議論も終わらせる。しかしもしマリナーズが、2人を一緒に置いておきたいのであれば、未来について考え始める時である。

2012年シーズン後にジャック・ズレンシックが岩隈と交わした契約延長は、他の人間が予想していたのよりも、かなりのバーゲンだった。岩隈は、今年が6.5百万ドルで2015年はオプションの7百万ドルの契約を結び、このオプションは、チームはほぼ間違いなく行使するだろう。その契約が終わる時の彼は34歳で、そしてもしマリナーズが契約しなければ、彼は他の誰かから良い給与を得るに違いない。岩隈は、日本時代から2年連続でケガなく過ごしたことがなく、今年のケガは、その評判を再び思い出させるものだった。新しい注目の日本人投手である田中将大にすべての注目が注がれる中で、防御率のリーダーボードに岩隈が登場するのに十分なイニング数を投げるには、まだもう少しかかる。マリナーズは、来年も彼を安い給与でキープすることができるが、それによって彼の将来的なコストは、結果として上昇するかもしれない。

ここに、いくつかの選択肢がある。1つは、マリナーズはそのままにして、2015年の後に岩隈との再契約を望むことである。2012年の後の岩隈の契約延長は、とても素早く行われた。つまり岩隈が、シアトルにいることを喜んでいないと信じる理由はない。しかしもしマリナーズが、他のチームが争奪戦に加わる前に契約を終えることを望むのなら、彼らは彼に、多めの金額を支払わなければならなくなるだろう。昨年と同じような年が、あと数年続けば、岩隈は34歳という年齢でありながら、1年20百万ドル以上を要求できる可能性がある。

そして考慮に値する他の選択肢があり、それは今、契約延長に取り掛かるというものである。もし岩隈がそれを受け入れれば、彼の獲得合戦が起こった時よりも低い金額で、マリナーズは彼をキープすることができる。そうするのであれば、マリナーズは来年のオプションを破棄して、すぐに新しい契約を適用し、岩隈が受け取るはずだったのよりも1年早く大きな給与を与えることになるだろう。そうすればマリナーズは、他のチームが2015年以降の彼に与えるかもしれない2019年までの契約に対して、論理的には岩隈と2018年程度までの契約を結ぶことが可能になる。4年の契約延長は、岩隈を37歳のシーズンまで置くことになり、それ自体に岩隈の投手としてのスキルが衰えるという大きなリスクがある。それは、ピンポイントのコントロール、ゴロを打たせる能力、効率さである。黒田博樹は、多少能力は劣るが、とても良く似ている。そして彼は39歳にして、まだ5月ではあるが、衰えを見せ始めている。

以前にも指摘したように、岩隈との長期契約は、多少のリスク無しにはあり得ない。肩のケガは、マリナーズが岩隈を最初に格安ですくい上げることを可能にした。そしてこれも以前に指摘しているが、彼は、脇腹や肘を含めて、キャリアを通して多数の故障歴がある。彼は丈夫ではなく、そして今年は、指の事故がその記録に加わった。現時点で岩隈と契約するどんなチームでも、ほぼ毎年、ある程度の欠場があると考慮せざるえず、そのリスクは、コストに反映されるだろう。しかしもし彼が、来年をケガなく過ごせば、どうなるだろうか? ニーズがあるチームは、忘れるのも早いものである。

岩隈の年齢とこの先のマーケットを考えれば、彼のオプションを放棄し、2018年までの4年契約を結ぶことは、契約延長へのベストコースかもしれない。高評価でケガがちの投手にリスクがあることは認めるが、それを待つことと、圧倒的な2年間の後に必要となる金額も、とてもリスキーである。マリナーズが、彼をトレードすることは考えにくいが、もし彼らが契約延長をできなければ、彼を手放さなくてはならなくなるかもしれない。過去2か月のマリナーズ・ローテーションに起こったことを考えれば、岩隈久志がいない未来は、悲惨である。

参考:LOOKOUT LANDING