日本プロ野球から来た選手たちは、ヤンキースのラインアップを美しく飾り続けている。そして現在のボンバーズには、今まで以上に彼らが必要だ。
 
黒田博樹は、日曜日のパイレーツとのダブルヘッダー初戦で4対3で勝ち、約1か月ぶりの勝利を挙げた。そして田中将大は、火曜日にリグレー・フィールドで行われるカブス戦で、彼の驚愕の連勝記録を続けることに挑戦する。

ベテランのイチロー・スズキも、日曜日のパイレーツとの第2試合で先発ラインアップに復帰し、シングルヒットを放った。メジャーリーグでの3,000本安打を追いかけている彼は、現在2,763安打である。腰を痛めていたイチローは、先週を欠場していた。

殿堂入りがほとんど確実な選手と、史上最も高額な日本人投手、そしてドジャースとヤンキースでの7シーズンのメジャーリーグで71勝を上げているベテラン右腕のトリオは、25歳の田中をサポートする素晴らしいシステムを造り上げた。

「日本野球の歴史の中で最高の2人の選手がいることは、大きな助けになっています」田中は、日曜日のヤンキースのダブルヘッダーが終わった後に語った。第2試合のヤンキースは、5対3で負けた。「彼らの存在っていうのは、僕には本当に大きなことです」

ヤンキースは、今年の1月に田中と契約するために、175百万ドルを費やした。その金額には、7年契約と、田中が所属していた日本プロ野球チームである楽天ゴールデンイーグルスへのポスティング・フィー20百万ドルが含まれていた。ヤンキースで6勝0敗の彼は、2012年の8月19日に最後に負けて以来、2つの国のレギュラーシーズンの試合で34勝0敗である。

その記録は、いつかの時点で終わるが、ヤンキースは、それがリグレーで起こらないことを望んでいる。

「そんなこと、ないんじゃないですかね」田中は言った。「その記録は、日本でのものですから。こっちでするのとは、違うものだと思います。僕は、そう思っています」

田中の契約と比較すると、2001年にマリナーズは、イチローを獲得するためにオリックス・ブルーウェーブに13.25百万ドルのポスティング・フィーを支払い、その後3年14百万ドルの契約を結んだ。現在の彼は、2012年にヤンキースと契約した2年13百万ドルの2年目で、6.5百万ドルを受け取っている。

完全なフリーエージェントだった黒田は、2007年にドジャースと3年35.3百万ドルの契約を結び、そしてヤンキースとは、昨年の12月7日に16百万ドルで再契約した。

今シーズンの田中は、20百万ドルを受け取るので、2014年の彼ら3人のスター選手には、合計で42.5百万ドルがかかることになる。

球場に来る時や遠征の時の彼ら3人は、それぞれ別の通訳を伴っている。そして彼らが、クラブハウスで一緒にいるところを見るのは、稀である。しかし黒田によれば、彼と田中は、投球について良く話をしている。

「2人とも先発投手なので、ダグアウトなんかで、話すことはよくあります」黒田は言った。

イチローは?

「彼がベンチにいる時は、異なることについて話をします。彼に、特定の状況における打者の心理状態なんかを教えてもらいます。それは僕にとって、良い勉強になります」

しかしイチローの中では、彼らが相互に与える影響は、多くない。

「彼らは投手だから」彼は言った。「もし彼らが外野手なら、多分違うでしょうね」

イチローは、自身の状況と格闘している。ケガをする前でも、ヤンキース・ロスターの中でも有名で高額な選手でありながら、今シーズンのイチローのプレー時間は、限られていた。彼の今年の打率は.356だが、わずか59打席で21安打である。このペースで行けば、彼は40代半ばになるまで、3,000本安打にとどかない。現在の彼は、40歳である。

腰が良くなれば、その左打者は、少なくとも右投手が相手の時には、出場機会が増えるだろう。カルロス・ベルトランが、右肘の骨棘によって、故障者リスト入りしているからである。スイッチヒッターのベルトランは、火曜日にジェームス・アンドリュース医師のセカンドオピニオンを受ける予定になっている。もし決断が、手術を受けることになれば、ベルトランは、2か月は欠場する可能性が高い。彼は、ケガをする前までで33試合で128打席に立っていた。

そうなれば、イチローのプレー時間は、大きく増えることになる。

「彼のことは、その日ごとに見ることになるだろう」ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は語った。「目覚めた時の彼が、良い感じなら良いんだけど。私は、彼の腰の問題がぶり返すとは思っていないけど、選手がそういうケガをした時には、翌日に選手がどう感じているのかを、見なくてはならないんだ。私たちは、火曜日にそれを確認してから考えるよ」

ケガについて聞かれたイチローは、自分の後頭部を軽く叩き、そしてそのことを忘れようとしていると言った。

「今日プレーして、とてもよい感じでした。つまり(火曜日も)プレーできるってことです」

現在考えなくてはならないのは、先発ローテーションののケガであり、田中と黒田は、ヤンキースローテーションにおける大切なベテランである。右肩を痛めて故障者リスト入りしているマイケル・ピネダは、日曜日にブルペン・セッションを行った。CC・サバシアのニュースには、とりわけ前向きなものはない。彼は、痛めた右膝にコルチゾン/幹細胞注射を受けて日曜日に球場に戻ってきたが、ジラルディは、楽観視していなかった。

「彼が、ここからどう進むのかって? 15日の故障者リスト以上としか言えない」ジラルディは、サバシアについて語った。サバシアは、5月26日に復帰が可能となる。「彼をいつ戻すのかって? 誰も分からないと思うよ。だってこれは、そう頻繁に起こることではないから」

それは、好調の田中と39歳の黒田、そして他の投手たちにかかることになる。日曜日の黒田は、6回を投げるのに苦労して、リリーバー軍団に試合を明け渡すまでに、4対1のリードをほとんど失いそうになった。踏ん張ったリリーバー陣が、彼に4月12日以来のシーズン3勝目を彼にプレゼントした。月曜日のメッツ戦に先発した前回の黒田は、4対1のリードをふっ飛ばして、ヤンキースは9対7で負けていた。

黒田によれば、彼の不安定さは、「投球フォームとコントロールが、昨年ほど良くない」ことに帰結する。

しかし彼は健康であり、そして現在の黒田と田中は、ヤンキースそのものである。

「彼らは、ディフェンスの最後の砦だし、現在の彼らは、ある意味でベテランのグループだから」ジラルディは言った。「田中は新人かもしれないけど、彼はキャリアでずっと先発投手をしてきたから、何をすることが必要なのかを知っている。それに私は、黒田のパフォーマンスに満足している。私たちが、序盤に4点を獲って、それを守ったんだから」

参考:MLB.com