序盤につまずくことがあっても、田中将大は、負けない。

ヤンキースの大注目の新人である田中は、土曜日のタンパベイ戦での登板で、序盤の苦戦を切り抜けた後に踏ん張りを見せて、2年近く続いている連勝記録を伸ばすことに成功した。

田中は、対戦した2人目の打者に本塁打を与え、そして土曜日の試合の最初の3点を許した。しかしヤンキースは、試合をコントロールすることで、ゆっくりと彼らのペースに戻していった。ニューヨークが大量9得点を挙げる中で、田中はそれ以上の反撃を許さず、ヤンキースタジアムで行われたレイズ戦でヤンキースは9対3で勝利した。

「彼は、ローテーションのトップの先発投手だね。彼のような選手は、それを期待されて当然だ」キャッチャーのブライアン・マッキャンは語った。「まだ25歳だなんて信じられないよ。いつもそれを言っているように思うけど、彼は本当に落ち着いているから。マウンド上の彼は、いつも全力で戦っているしね」

現在の田中は、メジャーリーグの6先発で土付かずで、そして2012年の8月19日以来、負けていない。その右腕は、日本での最後の28登板で勝利を飾り、その後、昨冬にヤンキースと契約した。そして彼は、メジャーリーグのチームを相手に、まだ4失点以上を許していない。

しかし土曜日序盤に彼の連勝記録が危ないように見えたのは、その試合の初回に田中がデズモンド・ジェニングスにライナーの本塁打を許した時だった。2回に追加点を挙げたタンパベイは、4回にはウィル・マイヤーズも本塁打を放ったが、それがその試合のレイズの最後の得点だった。

メジャーリーグに来てから1か月で田中は、すでにヤンキース投手陣の切り札と考えられるようになった。

「彼が何をしてくれるのかと言うと」ジョー・ジラルディ監督は語った。「競ってくれて、長く投げてくれて、試合を壊さないんだ。彼は毎回、試合に勝つチャンスを与えてくれる。そう言って間違いないと思うよ」

土曜日の田中は、おそらくベストな状態ではなかったが、それでも彼は、最初の6回のメジャーリーグでの登板で、1900年以降で5番目に多い奪三振(51)を記録した。そしてこの日の田中は、誰も歩かせることなく5つの三振を奪ったが、彼によれは、登板中のほとんどは、試合を壊さないようにすることとの戦いだった。

「今日は、全部の球が良くありませんでした」試合後に田中は、通訳のシンゴ・ホリエを通して語った。「スプリットは、チャンジアップみたいでした。今日は全部が、キレがなかったと思います」

田中が苦しんでいた間、レイズの先発ジェイク・オドリッッジは、快調に飛ばしていた。最初の3イニングを完璧に抑えたオドリッッジは、4回裏までに3点のリードをもらった。しかし次の10人の打者が、その若手投手のすべてを崩壊させた。

ヤンキースは、4回に4人、5回には3人の、合計7人が出塁した。そして4回のマーク・テイシェイラの2ランホームランで1点差に迫ったヤンキースは、5回のジャコビー・エルズベリーの二塁打で試合を同点にした。オドリッッジは、そこで降板したが、ヤンキースはケリー・ジョンソンのソロ本塁打が飛び出す6回裏まで試合をリードすることができなかった。

ニューヨークは、金曜日の夜に14回まで戦ってシリーズの初戦を落としていたが、土曜日の打撃陣は、その疲れを感じさせなかった。ヤンキースは、7回に2点、8回には3点を追加することで試合を支配し、ブルペンは6点差を守り切った。

「かなり元気なグループだと思うよ。ベテランのグループだけど、昨日の夜のような試合があると、それが分かる」ジラルディは言った。「それは、起こることだから。本当に残念なことになる場合もあるけど、毎日が新しい日だ。それにこれは、うちの素晴らしいところだと思うよ。1週間も待つ必要がないんだ。2日待つ必要もない。翌日には元に戻って、そんなことを忘れることができるのが、普通なんだから」

田中には土曜日、ひやりとした瞬間が2度あった。左足にボールが当たった時と、顔の右側に来た打球が彼のグローブを弾いた時だ。ジラルディは、あのような打球があると、投手になりたいと思う若者がいなくなると冗談を言った。しかし田中は、その両方の出来事にも動じなかった。

金曜夜のヤンキースは、7人のリリーバーを使っていた。そして試合前の田中は、ブルペンを休ませるためにできるだけ長く投げる必要があることを理解していた。それができたことは、田中のおそらく最も大きな成果であり、そして彼は、そのことが残りの他の選手にも波及効果があることを知っていた。

「7回まで投げることができました。序盤は球数が多くなってしまいましたけど、リズムを取り戻すことができたことで、なんとか試合をもたせることができたと思います」

シーズン前の田中は、本当に未知数というわけではなかった。2009年と2013年のワールド・ベースボール・クラッシックで脚光を浴びた彼は、日本球界のベスト投手に毎年送られる沢村賞に2度輝いていた。

しかし現在、6度の先発で4勝0敗、防御率2.53の田中の視界には、おそらく新しいトロフィーが見えているのかもしれない。6度の登板でわずかに35安打しか許していない田中が、一度メジャーリーグの打者を良く知れば、より投げやすくなると信じるだけの理由がある。

「彼は、いろいろな方法で、打者にアタックできるんだ」これまでの田中が、なぜこんなにも成功しているのかについてマッキャンは説明した。「彼は、1つの球しかない投手じゃない。右打者でも左打者でも、彼はホームベースの両サイドに投げ込むことができる。本調子じゃない時でも、彼は相手打線を操ることができるんだ」

参考:MLB.com