メッツのブルペンに置かれるまで松坂大輔は、自分がリリーバーになるとは考えたこともなかった。それは、先発の準備にかかる時間、右肩を試合に挑めるように準備する時間が、掛かり過ぎるからだった。

つまりリリーバーとして、少ない準備時間で試合に入るのは、時間的に難しいと考えていたのだ。 
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しかし彼の不安は、少しずつ小さくなっている。おそらくそれは、新しい役目における彼のパフォーマンスに反映されている。そしてそれに慣れてきたことが、彼の気持ちを楽にさせている。

今シーズンの6度の登板で松坂は、7回2/3を投げて防御率1.17を記録している。テリー・コリンズ監督は、試合中盤のホールドの状況、1つのアウト、そしてクローザーとしてまで彼を使って成功を収めており、今年後半の松坂の仕事が、それになることも視野に入れている。その投手のそのポジションへの適性は、現在のところは疑いの余地がないようだ。

「これに慣れはじめたところです」先週、キャリア初セーブを記録した松坂は語った。「だけど自分で、準備ができているのかの確信が持てないので、まだ他の投手よりも投げなくてはなりません。自分が気持ちよく投げるためだけに、必要以上に投げているのかも知れませんね」

日本と米国での15年間を先発投手として過ごしてきた松坂は、少なくとも90分はかかる試合前のルーチンを作り上げており、それぞれの先発のために彼は、1日を使って精神的な準備をしてきた。

彼は、体を温めるためにサイクリングマシンに乗り、腕の準備をするために、ホットパックを肩に巻きつけていた。先発の30分前になると彼は、キャッチボールから投げる準備を始めた。

今、その手順は短くなった。そしてマウンドに上がる時間がはっきりと分からず、ブルペンの電話が鳴ってからでは時間が足りないことが分かっている松坂は、いつでも行ける準備をしている。

それは、4回か5回に始まる。その回の裏が始まる時に彼は、キャッチボールを開始する。そしてその後は、いつでも登板できる状態を保っている。それが、彼の気持ちを楽にする唯一の方法なのである。

「僕が本当に望んでいたのなら、もしかしたら(スコット・)ライスや(カルロス・)トレスがしているみたいに、電話が鳴ってから投げ始めることも試したかもしれませんし、たぶんその時間で準備ができたと思います」彼は通訳を通して語った。

「だけど僕がそうするのは、自分自身で怖さがあるからだと思います。これまで長い時間を使ってきたので、それでは準備ができないんです。だから僕は、試合で投げるには、しっかりと時間をかけて準備をしたほうがやりやすいですね」

ライスとトレス、そして他のメッツのリリーバーが、電話にすぐ反応して、その後すぐに試合に入ることに、彼は感心した。しかし33歳の松坂は、もしスプリング・トレーニングからブルペンにいれば、彼もまたそれができると信じている。それはまた、気候が暖かくなることも助けになるかもしれない。

これらの新しいコンディションの下にいる松坂は、新しい責任を負っている。5日毎の投球の代わりに現在の松坂は、時に連投を要求されることもあるだろう。肉体的な問題さえなければ、松坂はそれもいとわないと言う。

「今が楽しいというのは、正しくないと思います。プレッシャーって言って良いのか分かりませんけど、今は難しいなって感じています。これは難しいです。今は、何かを楽しむよりも難しいという感じです。まだ慣れようとしている最中ですし、その中でリズムを作れれば良いと思っています」

参考:nj.com