オークランド・アスレチックスのグリーンのユニフォームは、テキサス・レンジャーズのエース、ダルビッシュ有の力を奪うのだろう。

ダルビッシュは、アスレチックスに苦手意識があるのだろうか? それは自然と出てくる疑問である。 
 
ア・リーグ西地区の首位を争う2チームの3連戦の初戦に登板した、2013年サイ・ヤング賞2位の彼のファストボールのコントロールは、いつも通りではなかった。アスレチックスの様な統制の取れたチームを相手に、ファストボールでストライクを投げることができなければ、彼らの思う壺になる。そしてストライクを投げようとすれば、彼らに打たれることになる。

オークランドに対してダルビッシュがそれを感じたのは、初めてではなかった。メジャーリーグ3年目を迎えた彼は、アスレチックスとはキャリアで9回対戦していて、1勝7敗、防御率4.73である。

これは痛い。

そこでダルビッシュはなぜ、彼らに対して苦戦していると考えているのだろうか。 

「彼らは僕に対して、本当によいゲームプランを立てていると思います」ダルビッシュは、通訳を通して語った。「去年は、傾向がまったく分からなかったんですけど、今日の登板で、何かが分かったような気がします。次に彼らと対戦する時に、それを活かせると思います」

精密でなかったダルビッシュは、必要な時にファストボールのコントロールができなかった。その不安定なコントロールとアスレチックスのタイムリーな打撃が、ダルビッシュのメジャーリーグ最短での降板につながった。わずか3回1/3の投球となった彼は、被安打6、4失点だった。ダルビッシュは、1人に死球を与え、9番打者のエリック・ソガードには2度も四球を与えた。

打率.204、本塁打無し、3打点だったソガードに、ダルビッシュが2度目の四球を与えた時、レンジャーズのロン・ワシントン監督は、彼のエースをダグアウトに引き上げた。

「良くなりそうになかったから」ワシントンは語った。「投球数を抑えることにした」

2012年のアスレチックスとの初対戦を除けば、ダルビッシュは、最後の8先発で0勝7敗、防御率5.32である。彼の7敗中でレンジャーズは、2得点以下が6回だった。

監督は、なぜダルビッシュがアスレチックスに苦戦していると思っているのだろうか?

「彼らの打者は、規律が取れているから。彼らは打つ球と待つ球が分かっている」

ダルビッシュは再び、打線の援護を得られらなかった。しかし彼は、2対0だった3回、そして4対0だった4回に、相手の追加点を抑えることができなかった。 

そしてダルビッシュは、いかなる言い訳もしなかった。

ダグアウトから多くのイニングを見ることになったダルビッシュは、奇妙な感覚を感じざるを得なかっただろう。彼はほぼ8年間、それをしたことがなかった。

前回ダルビッシュが、月曜日よりも早く降板したのは、2006年の6月29日、日本での2年目で1回1/3で交替した時だった。その試合のダルビッシュが降板したのは、連続で四球を与えて満塁にした後のことだった。

月曜日のダルビッシュは、試合開始直後から変幻自在のアスレチックス打線に翻弄された、彼は最初の2イニングを終わらせるのに、ランナーは1人しか出さなかったにも関わらず、39球も要した。彼は一度も投げやすそうにはならず、ペースを整えることもできなかった。

オークランドは、ファウルでダルビッシュの投球数を稼いだ、ダルビッシュの3回1/3で17球がファウルになり、そのうちの8球は、フルカウントからのものだった。今シーズンの彼は、フルカウントからファウルを打たれたのは1〜2球だった。彼にとって8は、異常値である。

彼は変化球を混ぜようとしたが、ファストボールの脅威がない中でそれは、集中力と忍耐力があるオークランド打線には、効果がなかった。アスレチックスは、ダルビッシュをほぼ完璧に攻め、彼らは他のどのメジャーリーグチームよりも、彼の攻め方が分かっていた。

レンジャーズは、ダルビッシュをこのシリーズに登板させるために、日曜日のシアトル戦でマット・ハリソンをローテーション復帰させて、ダルビッシュの登板をずらした。しかしダルビッシュの結果は、これまでのアスレチックスとの対戦と大きな違いはなかった。

「今晩は、本当にダルビッシュ有っぽくなかったね」と語ったのは、リリーバーのニック・マルチネスである。彼はダルビッシュをリリーフして、5イニングを投げた。「彼があんなことになるなんて、予想できないよ」

確かにそうである。ア・リーグのチームに対して、あれほど圧倒的なダルビッシュが、ア・リーグ西地区の最も強力なライバルには、そうではないのである。

シーズンが進む中で、彼にはそれを克服するチャンスがあるだろう。

参考記事:ESPN