田中将大のメジャーリーグキャリアは、まだわずかに4試合かもしれない。しかしそのヤンキースの右腕は、彼の実力がどれほど素晴らしいのかを見せつけている。

その良い例が、火曜日夜のフェンウェイパークで行われたヤンキースとレッドソックスのライバル対決だった。マウンドに上った田中は、7回1/3を投げて被安打7、2失点で勝利を挙げた。
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「これらは、大きな試合だからね」センターのジャコビー・エルズベリーは語った。「彼はもの凄い期待を背負っているのに、動じないよね。彼の投球は、素晴らしかった」

シーズン初旬の田中の効率の良さは、神秘的でさえある。火曜日の彼は、7つの三振を奪う間に四球を与えず、シーズン合計では35奪三振で与四球は2つになった。

その奪三振数は、過去100年間のメジャーに置いて、最初の4先発としては3位タイとなる多さである。

「決めてかかるのは間違いかもしれないけど、彼は日本でしたきたことにとても近いことをしていて、私はそれは当然だと思う」デレク・ジーターは語った。「マウンド上の彼には、素晴らしい存在感があるし、彼が必要以上に慌てている様子は見えない。彼はたくさんの能力を持っているけど、その中でもトップの能力にとても自信を持っている。彼の後ろで守るのは楽しいし、彼の投球を見るのも楽しいよ」

フェンウェイのマウンドで田中は、深い伝統と歴史を感じることができた。

「今日は、少し力が入った部分があったと思います」田中は通訳を通して語った。「強力なラインアップだって知っていましたし、球場の狭さも知っていましたから」

この勝利によってシーズン3勝0敗、防御率2.15となった田中は、日本プロ野球の楽天イーグルスにいた2012年8月19日のレギュラーシーズンの試合以来、負けていない。現在の彼は、驚愕の31勝0敗である。

ヤンキース打線から、わずか3イニングで4点の援護をもらった田中は、その間のボストン打線をなぎ倒し、打たれたヒットはわずかに1本だった。

しかし4回にちょっとしたトラブルにはまった田中は、デビッド・オルティスとマイク・ナポリに連続本塁打を与え、そしてA.J.ピアジンスキーには二塁打を打たれた。田中が複数の本塁打を与えたのは、今シーズン初めてのことだった。

「2本のホームランと二塁打を与えた後に修正して、冷静になって、相手をアウトにするのに必要なことを理解していたのが、一番印象的だったね」ジョー・ジラルディ監督は語った。

田中と初対戦だったレッドソックス打線は序盤から、そして何度も、もてあそばれた。

「彼は決して、降参しなかった。彼のスプリットは、ストライクゾーンに来るし、対戦相手は、対応せざる得なくなる。変化が遅いから、空振りもすることになるし、打ち損じもすることになる」レッドソックスのジョン・ファレル監督は言った。「そして三振数が、彼のストライクゾーンに投げる能力を表している。彼はカウントの早くに、私たちに何かをしなくてはと思わせて、バットを振らせていた。分かる? 今晩の彼は、とても良い投球だったってことだ」

田中はまだ、シーズン4回目の先発だったが、ヤンキースは、彼の投げる球とマウンド上での落ち着きにぞくぞくさせられている。

「1年をかけて、彼について学んでいくことになると思う。それが最初だと思う」ジラルディは語った。「私たちには、彼がこの先に経験して、そして乗り越えるであろう、まだ見ていないものがあるから。私たちは毎晩、彼について学んでいるところだ」

参考:MLB.com