水曜日のダルビッシュ有は、彼の高い実力を発揮できなかった。しかしそれでも、2014年で一番良い先発だったと言える。

確かに、8回を被安打1の無失点に抑えた先週のヒューストン・アストロズ戦の方が良かったと思うかもしれない。しかしダルビッシュは、調子が悪い時でもやることはやらなくてはならないというエースの務めを果たした。彼は苦労しながらも、試合を壊さなかったのだ。
 
ダルビッシュのファストボールのコントロールは、良くなかった。彼のスライダーは、いつもほど効果的でなかった。序盤から波に乗れなかった彼に対して、マリナーズは良いゲームプランで挑んできた。ダルビッシュが、初球のファストボールでカウントを有利にすることをマリナーズは理解しており、それに的を絞ることを決めていた。その結果が、2回ワンアウトからのニック・フランクリンの三塁打であり、それはシアトルの打撃陣に火をつけるのに十分だった。2アウトからダスティン・アクリーを歩かせたダルビッシュは、これがおそらくこの試合で最悪の打席だが、その後に連打を浴びて2対0にされた。

この時点でダルビッシュは、もし試合の後半まで投げようとするのなら、彼のアプローチを変える必要があることを分かっていた。

「(キャッチャーのロビンソン・)チリノスとは、試合中によく話し合わなくてはなりませんでした」ダルビッシュは、通訳を通して語った。「彼らが初球から狙ってきているのは2人とも分かっていましたけど、彼がファストボールとスライダーを多く要求していたので、彼に、僕には他の球もあるよって話しました」

「その後は、意思疎通ができて、初球から変化球を効果的にたくさん投げることができました」

試合のそれ以降のダルビッシュは、カーブ、チャンジアップ、そしてスライダーを上手に使った。そして長打をいくつか打たれ、四球も2つ与えたにも関わらず、彼は7回を107球で投げ抜いた。

レンジャーズの打撃陣がフェリックス・ヘルナンデスに押さえ込まれる中で、ダルビッシュはダメージを最小限に抑え、試合を壊さない方法を見つけなければならなかった。そして彼は、それをやり遂げたのだ。

投げる球のほとんどが効果的な時は、リズムを保って良い結果を出すことは難しくなく、ダルビッシュは、ほとんどの場合がそうである。しかしそうではなかった水曜日でも彼は7回を投げてクオリティスタートを記録した。

そして彼がもらえなかったものが、援護点だった。今シーズンのダルビッシュは、22イニングを投げているが、援護点は0である。

「僕がバッターボックスに入っても打てるわけではないですし、チームメイトのことはリスペクトしています。それは仕方ないですし、こんな日もあります」

それはフェリックス・ヘルナンデスがマウンドにいる時は、とりわけ真実である。そして水曜日の彼は、絶好調だった。ダルビッシュのファストボールのコントロールが安定しない中で、ヘルナンデスは、すべての球を投げたいところに投げ、彼の破壊的なチェンジアップは、空振りの山を築き上げた。9奪三振で与四球1だったヘルナンデスは、8回の先頭打者に三塁打を打たれた後に、驚きの早さで降板した。それは今日のレンジャーズが、彼から打った一番強烈な打球だった。そしてロイド・マクレンドン監督は、左腕のチャーリー・ファーブッシュを投入する決断をした。しかし代打のマイケル・チョイスの犠牲フライで、レンジャーズは1点差に迫った。

ダルビッシュは、レンジャーズが反撃するまで、負けが運命づけられているようだった。しかし2アウトからケビン・クーズマノフがシングルヒットで出塁し、そしてミッチ・モアランド(彼は1度もバットを振らなかった)が四球を選び、そしてマリナーズのショート、ブラッド・ミラーのエラーによって満塁となった。その後、ワイルドピッチとマーチンのシングルヒットで、レンジャーズは予想外のサヨナラ勝ちを収めた。

彼らは、調子が悪いにも関わらず諦めなったダルビッシュがいなければ、この試合のヒーロになることはできなかった。水曜日の彼の先発が、今シーズンベストだったと言える理由はこれである。 

参考:ESPN