金曜午後のロジャース・センターで、ビジター側クラブハウスにある自分のロッカー前の椅子に座り、ユニフォームを合わせていた田中将大の表情は、落ち着いていた。
 
もしその25歳の右腕が、世界中に中継されるメジャーリーグ・デビューを数時間後に控えて落ち着かない気持ちでいたとしても、それは微塵も感じさせなかった。ヤンキースは、田中のその落ち着き具合が、このチャレンジに対する彼の準備ができているサインだと受け取り、勇気づけられていた。

田中の何が最も印象的かと聞かれたヤンキースのジョー・ジラルディ監督は、「私たちが望んだことに、しっかりと合わせてきたこと。スケジュールとかいろいろなことについて、アメリカ野球の文化に慣れようとしている」と語った。

1月にヤンキースと7年155百万ドルの契約を結んだ田中は、日本では、高校生の頃からスター選手だった。つまり興奮している様子が全くない田中にとって、それは特別なことではないのだ。

「気をつけるけど、何も問題ないと思う」田中のデビュー戦で球を受けるブライアン・マッキャンは言った。「彼は日本でも、大舞台で投げてきたから。16歳や17歳の頃からね。(今回も)それと何も違わないんじゃないかな」

その田中が適応しなければならない最も大きなことは、7日ごとに投げていた日本とは違い、5日ごとに投げることの影響を上手にコントロールすることだろうと、ジラルディは語った。シーズン中のヤンキースは、田中の疲労のサインを見極めなくてはならない。そしてジラルディによれば、初めのうちの彼の先発は、100球前後になるだろう。

その後の田中は、110球〜115球を投げることあるだろうが、昨年の彼が東北楽天ゴールデンイーグルスの日本シリーズで投げた160球よりは、かなり少なくことは間違いない。

そしてジラルディは、チーム内に日本人ベテラン右腕の黒田博樹がいることが、ヤンキース・クラブハウスで田中が安心していられる理由だと信じている。

「黒田が助けになっていると思うのは、彼がその移行を経験してきた人間だから。それが彼には、役に立っていると思う。若い時なんかに、目標としていたり、見習おうとする人を見て、"彼がこれで上手く行ったんだから、自分でも上手く行く"って考えたことは、誰でもあるんじゃないかな」

参考:MLB.com