ほっとした。今日の午後、スタインブレナー球場でヤンキースデビューをしたあとの田中将大が、気持ちを表した言葉である。彼がもっとも嬉しかったことは、四球を出さなかったこと。そして彼によれば6回の先頭打者から三振を奪ったのは、決め球であるスプリットフィンガーだった。彼が一番喜んでいるのは、前に進めたこと、そして次に進む準備ができたことである。


「良い緊張感の中で、しっかりとした投球ができたと思います」彼は言った。

彼は、そうは見えなかった。最初に対戦した打者をカウント0-2に追い込んだ田中に、観客は明らかに三球三振を期待していたが、代わりにダリン・ラフは、センター前に打ち返した。田中は続く3人を連続でアウトにし、その回を三振で締めた。2イニング目を三振で始めた彼は、その回をフライアウトで締めた。田中は、2回を被安打2、与四球0、3奪三振だった。

「一番良かったのは、彼が落ち着いていたこと。コントロールも良かった」黒田博樹は言った。「とても良かったと思います」

ジョー・ジラルディによれば、田中の次の登板は先発になるが、いつになるかは言わなかった。おそらく来週末だろう。

田中は、持ち球の7つをすべて投げた。そして高めに2球外れたカーブボール以外は、とても効果的だった。彼の94マイルのフォーシームはコントロールされ、ベン・リビアからは、素晴らしいスプリットフィンガーで空振りを奪った。そして彼は、チャンジアップを1球投げたが、それはスプリットフィンガーの様に見えた。私にはドモニク・ブラウンに投げたその2球目がそう見えたが、セルベリによれば、それはチャンジアップだった。その球は、良く落ちていた。スライダーのいくつかもそうだった。

「初日だったし、みんな気に入ったと思うし、僕も気に入った」セルベリは言った。「それが一番大切だと思う。彼はコントロールが良かったし、一緒に投げる場所を試せたし、お互いを知ることができた。彼は本当に良かった」

セルベリは、田中はスプリットを3球しか投げなかったと言った。その球は、おそらく田中のもっとも有名な球種だが、この日のセルベリが田中に、すべての球種を投げさせようとしていたのは明らかだった。そして彼はそうした。フォーシーム、ツーシーム、スライダー、カーブボール、カッター、チャンジアップ、スプリット、彼はそれを指折り数えた。。

「セルベリの指示通りに投げただけです」田中は言った。「今日、全部の球種を投げることができるように、彼がバランスを取っていたんだと思います。キャッチャーが構えたところに、投げることを心がけました」

ヤンキースのクラブハウスにいた若手投手の何人かが強烈な印象を受け、そしてサバシアは、田中のスプリットを「凄い」と言った。サバシアは、黒田と田中の投球を見た今日、このヤンキースの投手陣の素晴らしさに勇気づけられたと言った。

まだ、初めての登板が終わっただけである。そして田中は、次回の登板でよりコントロールを良くするために「投球フォーム」を修正していきたいと言った。 しかし2イニングを投げた田中は、3月1日にしては、基本的に前評判通りの素晴らしさだった。まだ先は長いが、今のところは順調である。

「みんなが彼の投球に注目していたと思う」ジラルディは言った。「うちの選手たちも、彼の投球に注目していた。たくさんの人が集まった。私が良かっと思うのは、彼が状況を、上手くコントロールしていたこと。カウント0-2から打たれたりしたけど、引きずらなかった。彼は仕事に戻った。それが良かったと思う」 

参考記事:Tanaka hides his nerves in strong Yankees debut Posted by: Chad Jennings The LoHud Yankees Blog