先日のESPNは、日本から来るこれまでで最高の投手の1人である田中将大の争奪戦で最後まで残るのは、ドジャースとニューヨーク・ヤンキースになると、複数のライバル球団の幹部が予想していると報じた。日本からの報道でも、同じことが言われている。

「ヤンキースは、本当に彼を必要としているし、2014年のA-Rodの年俸が浮いたことで、田中の契約によりプレッシャーを感じているかもしれない」「ドジャースはとんでもない金額を提示する。他のチームが提示した金額など気にせずに、彼らが望むように行動すると、複数のライバル球団の関係者から見られている」

ドジャースファンにとっては、ある意味、それは大した驚きではない。1年半前、チームの新しいオーナーたちは、250百万ドル以上の年俸を背負うことになるトレードをして、そして他に200百万ドル以上で2人のフリーエージェント投手と契約したことを、彼らは見ているからだ。

そして違う見方をしてみると、それは魅力的な話でもある。ヤンキースは田中を必要としている。とてもである。そしてドジャースは、彼が欲しいだけだ。もしドジャースが最終的に、昨年24勝0敗、防御率1.27のその右腕を獲得すれば、それはヤンキースが、もはやヤンキースではないことを、私たちに見せてしまうことになるのだ。その時は、ドジャースがヤンキースなのだ。彼らの球場は、周りに地下鉄の線路の代わりに、パームツリーを植えることになるだろう。

それが意味することは、誰でも分かると思う。ヤンキースは気まぐれで、高額を出すチームだった。2000年の彼らは、タンパベイ・レイズからウェーバーになっていたホセ・カンセコ(給与が1百万ドル残っていた)を獲得した。しかしジョー・トーリは彼を望んではおらず、それは単に、他のチームから彼を遠ざけて置きたかったからだった。

ヤンキースは明らかに、田中を獲得することを前提に、シーズンオフのチーム作りをしてきた。彼は一番手の投手としてシーズンを迎えることはないだろうが、彼らの望みは、彼にエースになってもらうことだ。彼は、昨シーズンのアメリカン・リーグで防御率が悪い方の上位だったCC.サバシアの後ろで投げ始めるだろう。そしてヤンキースのローテーションで2番手の選手は、開幕戦では39歳になっている黒田博樹だ。

あるナショナル・リーグのGMはESPNに対して、現在のヤンキースは90勝できるチームではなく、80勝のチームだと言った。。その大きな理由は、投手陣にある。そのGMはまた、ヤンキースの必死さが、田中の契約に結びつくと思うと言った。

そしてドジャースは? 結局のところ、特に先発投手に関しては、彼らも望んでいる。しかしもし田中が前評判通りであっても、彼はドジャースのエースではない。彼らにはすでに、3年連続で防御率がメジャーでトップのクレイトン・カーショーがいる。それを超えるのは、簡単なことではない。

彼はドジャースの2番手投手であるザック・グレインキーと争う実力があるかもしれない。グレインキーは、サイ・ヤング賞投手となった2009年以来のキャリアベストである防御率2.63だった。そしてもし田中が、メジャーリーグに適応する時間が必要なら、3番手も難しいかもしれない。昨年の防御率が3.00だったヒュンジン・リュウは、韓国から伝わったところでは、体を鍛えて2年目の壁を乗り越えるために、スプリング・トレーニングに早めに到着する。

もしドジャースが田中を獲得したら、ジョシュ・ベケットとチャド・ブリングスリーと言った選手が、面白くないと思うかも知れない。ケガからの復活を目指すローテションが確約されていない彼らに、影響するかもしれないからだ。それは球団内で頭角を現し始めているザック・リー、ロス・ストリプリング、そしてクリス・リードら投手のプロスペクトが、トレード候補になるという可能性ももたらすだろう。もちろんそれらは選手個人の問題であって、ドジャースの問題ではない。もし今のドジャースが、ナショナル・リーグでも一番のローテーションでないのなら、田中がそれを実現してくれるだろう。

ヤンキースが必死になっている状況で、「欲しい」が「必要」に勝てると考えるのは難しい。しかしもしドジャースが争奪戦に勝利すれば、球界でブロンクス・ボンバーズがかわいそうだと感じるチームを見つけるのは難しいだろう。 

参考記事:Would Dodgers steal Tanaka from the desperate Yankees? By Mark Saxon | ESPNLosAngeles.com