koji400_805un97t_0tg0bi2v野球の世界では、3球でツーストライクを取ることができるコントロールを持つ投手は、最高に優秀だとされる。そしてもし投手が、そのレベルの正確さと安定性に加えて、並外れたもう1つの球を持っていれば、彼は最高の投手である。

レッドソックスのクローザー、上原浩治は、それである。

2013年のレギュラーシーズンにおいて、スピードガンで90マイル以上を記録するには、センターからの追い風が必要な38歳の上原は、74.1%のストライク率を記録した。ポストシーズンの彼は更に良くなり、79.1%がストライクだった。

「彼がマウンドに上がった時は、目の前でテレビゲームを見ているみたいだ」仲間のレッドソックスのリリーバー、ブランドン・ワークマンは言った。「彼はどんな球だって、望んだ所に投げ込むことができるんだ」

もし上原の球がすべて良いのなら、論理的には、打者は狙い球を絞ることができる。しかし現実的には、それは簡単ではない。

「もし彼が、ストライクゾーンを攻めるなら、落ち着いて対応すれば、多分打つことができるんだ」カージナルスのマイク・マシーニ監督は語った。「だけど良い選手たちが、無様に空振りしているのを見ていると、特にテレビやビデオで見えているのよりも、もっと意外な動きをするんだろうね」

実際に上原は、打者にかっこ悪いハーフスイングをさせてから、空振りを奪う。彼は10球のうち1,2球しかボール球を投げないので、打者はとにかくストライクを予想するか、あるいは上原が投げたストライクに見えるボールに食らいつくのだ。

「彼の球は僕から見ても、たとえそれがストライクでなくても、そう見えるんだ」レッドソックスのキャッチャー、デビッド・ロスは言った。「コージの投球フォームはとても分かりにくいから、ボールが見えるのが遅いんだ。彼が投げた瞬間にストライクじゃないって僕が分かるのは、唯一高めの球の時だけだけど、打者からそうは見えないから、彼らは空振りするんだ。彼はみっともないハーフスイングを、たくさん奪っている。打者は時々、ワンバウンドする球だって振るからね」

その球は上原のスプリッターであり、それはとても効果的だ。彼のスプリッターは、まるでファストボールの様に、右打者に食い込み、左打者からは逃げる。しかしファストボールと違うのは、それが落ちることである。打者にとっての問題は、その球が80マイル後半のファストボールなのか、それとも80マイル前半の鋭く落ちるスプリッターなのかが、反応し始める数分の1秒前であるマウンドとホームベースの半分にくるまで見分けがつかないことである。

「OK、彼を打つのは簡単だよって言いたいだろうけど、彼のボールは本当に分からない」ボストンの外野手ダニエル・ナバは言った。彼はスプリングトレーニングで上原のファストボールを打ったことがある。「みんなは、なんで彼が89マイルの球で勝負できるんだろうって不思議に思うかもしれないけど、彼の投球フォームは、とても分かりにくいんだ。彼の手から離れたボールを見極めるのは難しいから、時間がないんだ。僕が彼と対戦した時は、ファストボールが2球真ん中に来たけど、途中まで分からなかったからね。タイミングを取るために最初の球を見る必要があって、それで自動的にカウントが0-1になるけど、そうなったら彼のペースなんだ」

それは打者にとって、気持ちのよいものではない。上原は74回1/3を投げる間に101個の三振を奪い、与えた四球はわずかに9つで、三振四球比は11.22になる。歴代最高のクローザーと言われているマリアノ・リベラは、今シーズンの三振四球比は6.00で、ストライク率は69.6%だった。それは確かに素晴らしい数字だが、上原よりは5%も低いのだ。

カージナルスのクローザー、トレバー・ロゼンタールもまた、2013年のレギュラーシーズンのストライク率が67.9%と素晴らしかった。しかし彼のポストシーズンでのそれは、59.5%に下がっている。23歳の新人右腕は、新人の壁にぶち当たっている。

「ポストシーズンは、難しいんだ」ロゼンタールは言った。「勝利を締めるんだって言う時は、たまに気合が入りすぎるんだ。歩かせないようにしている。これは、ストライク率にも関係するけどね。とにかくストライクを1つ取って、それから打者と勝負する様にしている。マウンド上での2つ目のステップは、自分の能力を信じること」

それはロゼンタールにとっては、難しいことではない。彼のファストボールは、しばしば3桁の球速を記録するからだ。ナショナル・リーグ優勝決定シリーズの第6試合、カージナルスが9対0でチャンピオンになった試合で、ロゼンタールは12球でドジャースのマイケル・ヤングとカール・クロフォード、そしてマーク・エリスをアウトにした。うち7球がストライクだった。すべてがフォーシム・ファストボールで、すべてが94マイル以上、その夜の最後の2球は100マイルを記録した。

投手として、ロゼンタールと上原ほど違う2人はいないかもしれない。しかし世界中が驚愕するような、誰にも打てない投球をするという2人の考えは同じである。

参考記事:Uehara continues to baffle hitters, draws praise By Lindsay Berra  MLB.com