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複数の球団関係者によれば、来月予想される田中将大の入札に、ヤンキースは本気で参加する予定だ。今年スカウト陣を驚かせた日本人投手で、彼らのローテーションに空いた大きな穴を埋めるためである。

今シーズンオフのヤンキースの戦略に詳しい人物によれば田中は、アンディ・ペティットが引退し、去就が定かでないヒロキ・クロダと、健康問題に不安が残るマイケル・ピネダとマニュエル・バヌエロスの不安を取り除くための、再優先事項である。

田中の獲得はローテーションを充実させるだけでなく、ファンの気持も落ち着かせることになるだろう。

「ヤンキースは、彼を何回も見ている」その24歳が先月末に、日本の東北楽天ゴールデンイーグルスで投げる姿を見たスカウトは言った。「ボストンとテキサス、そしてドジャースも参加するだろう。彼はとても良い投手だ」

ヤンキースは今シーズン、アシスタントGMのビリー・エプラーと元マリナーズの監督で信頼するスカウトであるドン・ワカマツを、田中の投球を広く観察するために送り込んでいた。

パシフィック・リーグチャンピオンチームのレギュラーシーズンで22勝0敗、防御率1.23を記録した田中は、フリーエージェントになる資格はない。したがって彼はポスティング・システムを利用しなければならない。それは田中の25回目の誕生日である11月1日以降に始まる。もし日本シリーズが第7戦まで行けば、11月3日に終わる予定だ。

複数の幹部の意見によれば、ゴールデンイーグルスへの入札額は、60百万ドル前後になるだろう。もしチームが入札額を受け入れれば、それに勝利したチームが、田中と契約することができる。もし田中と契約を結ぶことができなければ、彼はゴールデンイーグルスに戻ることになる。

来シーズンの総年俸を189百万ドルに抑えることを目標にしているヤンキースにとっては大きな金額になるが、ポスティングフィーは、チームの総年俸には計算されない。しかし契約は、5年60百万ドル前後になる可能性がある。

田中の価値はどれくらいだろうか?

あるスカウトによれば、レンジャーズが111.7百万ドルを費やしたユウ・ダルビッシュ以上である。レンジャーズは、ダルビッシュに60百万ドルで入札して、6年51.7百万ドルの契約を結んだ。

「彼はダルビッシュより良い。ストライクで攻めるからね」そのスカウトは言った。「全体気な能力は、ダルビッシュの方が若干上だが、この男は投げ方を知っている。彼はクロダに似ていて、ガッツがある。球種は4つだけど、勝負どころでは、ファストボールとスプリッターだ」

今年の後半の試合での田中のファストボールは95マイルに達し、得意なカーブボールはファストボールよりも20マイルも遅い。

何人かのスカウトは、これまでに日本から来た投手の中で、田中がベストであると信じている。 

ヤンキースは確かに、以前に似たケースで失敗をしたことがある。ヒデキ・イラブは「日本のノーラン・ライアン」という触れ込みだった。1997年にヤンキースは、12.5百万ドルをかけて彼を獲得したが、74試合で29勝20敗、防御率4.80と、決して評判通りではなかった。

しかいケイ・イガワと比較すれば、イラブは良い方である。

左腕のイガワにヤンキースは、26百万ドルで入札し、5年20百万ドルの契約を結んだ。46百万ドルでヤンキースは、2007年〜08年で16登板、2勝4敗、防御率6.66を手に入れた。

レッドソックスは、日本からアメリカへ優秀な投手をつれてくるときに、高いお金がかかることを知っている。彼らはダイスケ・マツザカに51.1百万ドルで入札し、6年52百万ドルの契約を結んだ。103.1百万ドルをかけて彼らは、50勝37敗を手に入れた。最初の2年間のマツザカは33勝15敗だったが、後の4シーズンでの彼は17勝22敗だった。彼は今シーズンをメッツで終えた。

参考記事:Yankees expected to bid big on Japanese pitcher By George A. King III NYPOST.com