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ブルージェイズの内野手、川崎宗則は、ほとんどにおいて、チームで最も楽しい選手である。しかし彼は、4対2でレッドソックスに勝利した土曜日の試合中に、珍しく怒った姿を見せた。

川崎は8回に一塁塁審のエリック・クーパーの判定に抗議を示して、退場になった。それはファンに愛される川崎が今シーズン初めて見せた姿で、それを予想もしていなかったチームメイトの心をつかんだ。

「彼に退場は初めてじゃないかって聞いたら、そうだよって言ってた」ブルージェイズの先発マーク・バーリーは言った。「彼は全速力だったし、セーフだって考えたんだろう。ああいうリアクションを、彼がするつもりだったとは思わないけど、試合に本当に残りたいって思っていなかったら、ヘルメットを叩きつけるなんて反応はできないと思う」

その問題のプレーは、川崎がセカンド方向へゴロを打ち、右腕のライアン・デンプスターが取り損なったことで起こった。ボストンの二塁手ダスティン・ペドロイアが猛ダッシュを見せてボールをつかみ、一塁手のウィル・ミドルブルックスへ短い送球をしたときだった。 

32歳の川崎はクーパーによって、その際どいプレーにアウトを宣告された。川崎は即座にグラウンドにヘルメットを叩きつけ、抗議の意を示した。リプレーでの彼は、セーフに見える。

ブルージェイズのジョン・ギボンズ監督もまた、抗議をしにグラウンドに飛び出したが、クーパーに短い抗議をしただけで、退場にはならなかった。その時は本当に怒っていたが、試合後にその話をするギボンズには、笑顔が浮かんでいた。

「私はセーフだと思ったし、それに(川崎も)セーフだと考えて、納得いかなかったんだろう」ギボンズは言った。「退場するところを見るとは思わなかったけど、彼は頑張ったよ」

「ギリギリの厳しい判定だけど、彼がああいう反応をしたんだから、よっぽど不満だったんだろう」

その抗議は、その夜のフェンウェイ・パークの審判団とブルージェイスの間で2回目のものだった。6回にボストンのシェーン・ビクトリノは、バーリーから球をぶつけられたが、キャッチャーのJ.P.アレンシビアはゴンザレスに対して、そのレッドソックスの外野手が投球にぶつかってきたと抗議を始めた。

ギボンズも出てきて、ゴンザレスへの抗議に加わった。長い抗議でギボンズは、退場寸前のように見えたが、試合には残った。MLB.comのGameDayによれば、バーリーが投げたその球はストライクゾーンだったが、判定は覆らえなかった。

フィールドで起こったその出来事は、ブルージェイズに悪影響を及ぼした。レッドソックスはその回 、ジョニー・ゴームスのシングルヒットで得点したのだ。その後バーリーは内野ゴロのダブルプレーなどでピンチを切り抜け、そのベテラン先発投手は、13シーズン連続で200イニング投球に達した。

「近すぎると思っていた。そんなところに立っていたから、彼はぶつかったんだ。J.Pは良い抗議をしたと思う」バーリーは言った。「僕は"あいつは注意しておけよ、近くに立つから"って言ってあったんだ。リプレーを見ていないから確かなことは分からないけど、彼がベースに近すぎたんだよ」

参考記事:Kawasaki ejected for arguing call at first baseBy Gregor Chisholm / MLB.com