日本、そして現在はアメリカで素晴らしい実績を残しているボストンのリリーバー、コージ・ウエハラは、今シーズンの初めに38歳の誕生日を迎えたことですら、大きく注目されることはなかった。

しかし37回1/3で防御率1.93、53奪三振という彼の成績は、無視することが難しいレベルに到達した。

そしてレッドソックスのようなチームで、そのような成功を収めれば、注目を集めることになる。

「自分で決められることではないから」ウエハラは言った。「周りの人たちが、僕を評価するんだから」

そう、そのウエハラは、オールスターゲームの最終ファン投票に選ばれたアメリカン・リーグの5人の選手のうちの一人である。

そして1回目の中間発表によれば、ウエハラはかなりの評価を受けている。

月曜日の発表には、1,600万票以上が反映されている。そしてア・リーグの激しい闘いの中で、トロントのスティーブ・デラバーが他の4人の候補者を抑えて、トップを走っている。ウエハラ、ヤンキースのデビッド・ロバートソン、タイガースのホアキン・ベノアが、それぞれ2位、3位、4位で続いている。5位のレンジャーズ、タナー・シェッパーズとでデラバーの間に60万票の差しかないことは、注目に値する。

ウエハラは、日本とアメリカにいる友人のすべてが、彼に投票してくれることを望んでいる。

「まだ決まったわけじゃないから、お祝いとかはないんだけど、本当にたくさんの友人から連絡をもらいました」ウエハラは語った。「ツイッターって便利なものがあるから、それが助けになるんじゃないかって」

レッドソックスは、ウインターミーティングの最終日に、ウエハラと1年4.25百万ドルの契約を結んだ。その時のその動きは、少なくとも一般的には、注目されるものではなかった。

レッドソックスは、実績をもつウエハラという投手を得て、密かに大喜びした。

「数年間の彼の成績を見れば、今の彼を予想できた」レッドソックスのホアン・ニエベス投手コーチは言った。「彼はそれができるだけ、そしてそれ以上をする能力を持っている。とてもしっかりしているし、驚くようなことは何もない。彼はとても情熱的で、素晴らしい野球選手だ」

シーズンが始まった時のウエハラは、鍵となるセットアップマンだった。しかし当初のクローザーだったジョエル・ハンラハンは、トミー・ジョン手術を受けた。そして二人目のアンドリュー・ベイリーは、最悪のスランプに陥ったことで、彼は最終的に現在の役目を担うことになった。6月21日にクローザーになったウエハラは、ほとんどにおいて、その役目を果たしている。

「自分では、それまでとなにも変えていないんだけど、結果としては少し違っているかもしれない」ウエハラは語った。

もしウエハラのことでジョン・ファレル監督が驚いていることがあるとすれば、それは彼の耐久性だ。

ウエハラの年齢と過去の故障歴を考慮したファレルは、シーズン中に、もっと早い回に使うことも考えた。

しかし一方で彼は、ウエハラがより定期的に登板することで、実際に健康でいられることを理解した。

数週間前、ウエハラは3日連続でセーブを記録した。対戦した9人の打者の全員をアウトに獲り、うち6人からは三振を奪った。 

「3,4日の休みを取るのが、彼は好きではないんだ」ファレルは言った。「6日連続でもいけるって彼は言っていた。そんなことは、もちろんさせたくないんだけど、彼の心意気は伝わった。彼の耐久性、連続で使える能力は、我々の期待を超えている」

ウエハラの腕は本当に長い間酷使され、そして消耗しているにも関わらず、彼がこのような素晴らしい投球ができるのには、理由がある。

「彼は健康だよ。それに登板後の彼のワークアウトを見たら、それはもう本当に厳格に決められているんだ」ファレルは言った。「それが彼の回復を可能にしている。彼は体にもの凄く気を使っているし、その意識がとても高い。最後の球を投げ終えたら、彼は翌日のために、どうやってベストな準備をするのかを考えている。それが試合の直後に始まるんだ」

土曜日に最終投票へのノミネートが発表されるまでウエハラは、オールスターに出ることを考えたことがなかった。実際に彼は、ゴルフに行く予定を立てていたと語った。

しかし、もし彼のオールスターの夢が叶えば、彼は喜んでゴルフを諦めるだろう。

「もし行ければ、サインをたくさんもらうつもり」ウエハラは言った。

日本でオールスターに出場したことがあるウエハラは、このことも付け加えた。

「その時と今回を、似ているとかって比べることなんてできない」ウエハラは言った。 

参考記事: Uehara on radar as Final Vote candidate By Ian Browne / MLB.com