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まだシーズン序盤ではあるが、マリナーズは、シーズンの転換点を迎えている。スロースタートだった彼らは、アストロズとアメリカン・リーグ西地区最下位争いを繰り広げ、4月24日には5割を、今シーズン最大の7試合も下回った。

しかしシアトルのプレーは改善していて、マリナーズは最近7試合で6試合で勝利をものにしている。3連勝はシーズン最多、そしてチームが好調な時に、外野手のマイケル・ソーンダースが戻ってきた。

そのソーンダースが2本の本塁打を打ち、ダスティン・アクリーはキャリア初の満塁本塁打を放ち、ヒサシ・イワクマが力強い投球で、土曜日のロジャースセンターに集まった35,754人のブルージェイズのファンの前でマリナーズが8対1で勝利を収めた。

「彼のボールは、ダンスしているみたいだった。本当に」ソーンダースはブルージェイズの先発R.A.ディッキーについて言った。ソーンダースは彼から2本のホームランを放った。「下半身を落ち着けて、くる球に集中して、大きすぎるのを狙わないんだ」

4月に肩を痛めてから試合を休んでいたソーンダースは、戻ってきてからマリナーズの大きな存在となっている。そして土曜日は、5打数3安打、3打点、2得点と彼のベストゲームとなった。

ソーンダースが、カウント1-0からの球をライト側のフェンスの向こうへ運んで、試合は幕を開けた。それは彼のシーズン3本目の本塁打で、キャリアで2本目の先頭打者本塁打だった。

ディッキーが投げた1球目はファストボールで、彼はナックルボールではなく、もう一球ファストボールを狙ったと26歳のソーンダースは試合後に語った。運良く狙いは当たり、彼はそれを大きく打ち返した。そしてソーンダースがキャリア4度目の複数本塁打となる5回の2本目のホームランを打つ前に、アクリーが仲間に加わった。

落ち着きを取り戻したディッキーは、ソーンダースの本塁打のあと10人の打者を連続でアウトにしたが、マリナーズは4回に再び彼を捉えた。ケンドリー・モラレスがシングルヒットで出塁し、2つの四球で満塁となったときに、アクリーに打席が回ってきた。アクリーは、その打席の6球目をライト側フェンスの向こう側まで運んで、ランナー全員をホームに返した。シアトルは5対0とリードを広げた。

アクリーはカウント3-2からの投球を捉えた。アクリーは、ディッキーが押し出しを避けるために「ストライクになるナックルボール」を投げてくると考えていたと言った。その球はストライクゾーンに来て、アクリーはそれを捉えた。

「最高の気分だよ」アクリーは言った。「ホームランを打った時は、いつでも素晴らしい気分だけど、満塁でチームにとって大切な時に・・・、僕たちにとって本当に重要だった」

2012年のナショナル・リーグ・サイ・ヤング賞投手のディッキーは、6回で降板した。彼は被安打6、7失点、シーズン最多の3本塁打で、今年の成績は2勝5敗になった。彼が投げた100球のうち、56球がストライクだった。彼は7回の先発で防御率5.36になった。

ブルージェイズは10勝21敗となり、アメリカン・リーグ東地区最下位だ。その様な始まりは、誰も予想していなかった。

「今はチームが、多少機能不全になっている」チームのグラウンド上でのパフォーマンスについてだけのことだとディッキーは強調した。「僕たちは得点をする方法、良い投球をする方法を探しているような感じ。僕も含めて、していることの多くが上手くいっていないんだ」

イワクマには、それほど多くの援護点は必要なかった。彼は、試合の始めのピンチを抜けだしたあとに落ち着きを取り戻した。彼は初回に満塁のピンチに陥ったが、コルビー・ラスムスとラジャイ・デービスを三振に獲り、ジェイズの猛攻を終わらせた。

2回にイワクマは、再び先頭打者に四球を与えたが、ヘンリー・ブランコをダブルプレーに獲り、その後、元マリナーズのムネノリ・カワサキを内野ゴロに斬って獲った。ブルージェイズはその後も、イワクマを脅かすことはできなかった。

アメリカン・リーグでベストのWHIP0.76のイワクマは、空振りをとる投球が冴え渡り、3回の終わりから6回まで10人の打者連続でアウトに獲った。その右腕は7回を1失点、5奪三振、与四球3で、シーズン成績を3勝1敗とした。

イワクマは、7回の先発のうち6回、エースのフェリックス・ヘルナンデスと合わせて14回の先発のうち12回 でクオリティー・スタートをしている。5試合で1失点以下のイワクマは、防御率は1.61。ヘルナンデスは金曜日にブルージェイズを降し、防御率は1.60だ。

イワクマは、試合に対するアプローチをヘルナンデスから学んでおり、彼を手本していると語った。前日のヘルナンデスの投球は、No.1の先発投手がすることが本当に参考になり、そして彼が優位に立っていると感じたと付け加えた。

「彼らは信じられないよ」アクリーは言った。「彼らが投げる時は。"2,3点取れば、彼らは大丈夫だろう"って感じになる。今の彼らはたぶん、球界でもベストな二人だよ」

トロントがイワクマから奪った唯一の得点は、7回に奪ったもので、ブルージェイズはそれまで23イニングで無得点だった。

シアトルは、3シリーズ連続で負け越したあと、3シリーズ連続で勝ち越した。そして日曜日、ブルージェイズをスイープするために、左腕のジョー・サンダースがマウンドに上がる。

参考記事: Iwakuma rides power surge to comfy win in Toronto By Chris Toman / Special to MLB.com