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土曜日の午後に与えた2本の本塁打を見上げたとき、ユウ・ダルビッシュは首の張りを悪化させる危険があったかもしれない。

それ以外では、彼はレッズ戦で投げた5イニングで力強い投球を見せ、今年のこれまでのスプリング・トレーニングと同じようにシャープだった。

3月11日以来のカクタス・リーグでの登板となったダルビッシュは、ほぼレギュラー打線だったレッズを相手に、被安打3、2失点だった。グッドイヤー・ボールパークで行われたその試合は、レンジャーズが6対2で勝利した。彼は78球を投げて、与四球1、5奪三振だった。得点は、1回のジョーイ・ボット、5回の先頭打者トッド・フレーザーに打たれた本塁打によるものだった。

「とても良かったと思います」ダルビッシュは言った。「ちょっと長く投げたけど、予定通りに進んでいます」

首の張りによって、月曜日のロイヤルズ戦での先発を回避していたダルビッシュは、開幕前にあと1試合で先発予定だ。彼は木曜日にボールパーク・イン・アーリントンで行われるメキシコ・シティ戦で投げたあと、レギュラーシーズン最初の登板となる4月2日のアストロズ戦に先発する。

「投球の内容は、レギュラーシーズンのものとは一緒ではないけど」ダルビッシュは言った。「シーズンの準備はできたと思う」

「彼は準備ができたと思う」キャッチャーのジョバニー・ソトだ。「彼はホームプレートの両サイドにファストボールを投げていたし、遅い球も投げていた。今日はそれができていた。彼のコントロールはとても良いし、それを見ることができて、僕は本当に満足した」

ボットに対しての彼の投球内容は、最高のものではなかった。カウント0-1のダルビッシュは、スローカーブで2つ目のストライクを奪った。スライダーがボールになったあと、ダルビッシュはもう一度スローカーブを投げ、ボットはそれをライト・センターフェンスの向こうへ叩き込んだ。

「まだスプリング・トレーニングだからね」ロン・ワシントン監督は言った。

ボットはベースを回ってきたあと、ソトになにかを話しかけた。そして観客が声援を送る中、ボットはホームベースを踏むと同時に指を1本、唇にあてた。ダルビッシュは、マウンド上で微笑んだ。

「良いスイングで、良いあたりだった」ダルビッシュは言った。「それがなにを意味するのか、僕は分からないけど、チームメイトの一人が教えてくれた。僕はあまり気にしていない。2度目と3度目は彼をアウトにしたしね」

ボットは続いたダルビッシュとの2度の対戦で三振を喫した。

「観客に応えただけだよ」ボットは、その仕草について語った。「スプリング・トレーニングで、僕たちは楽しんでやっている。それだけだよ」

カウント0-2からフレーザーに打たれた本塁打は、ダルビッシュには驚きだった。

「ただの外野フライだと思っていたから」ダルビッシュは言った。「スタンドまで行ったのは、驚いた」

首の張りと戦うことと2本の本塁打以外、今春のダルビッシュはすべてが順調だった。彼はこれまでに14回2/3を投げて、3本塁打を含む被安打8、与四球3で15奪三振、被打率は.167である。もっとも素晴らしのは四球が減ったことで、昨年のスプリング・トレーニングでダルビッシュは、15イニングで8つの四球を与えていた。

「去年より、コントロールが良くなっている」ダルビッシュは言った。「肉体的なこともあるけど、2年目だから、リラックスできている」

ダルビッシュは、彼に必要だった調整のすべてを行い、最高のスプリング・トレーニングを過ごした。シーズンが始まるまでに、ダルビッシュに残っていることが1つだけある。

「ケガをしないこと」彼は言った。

参考記事: Darvish looks regular-season ready against Reds By T.R. Sullivan / MLB.com