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「本当に良かった」土曜日午後に起こった3台の車が絡む事故でけがを負わなかったことについて、イチロー・スズキは言った。彼のスポーツユーティリティ車は全損した。

その事故は、ジョージ・M・スタインブレナー・フィールドから約3マイルの場所で起こった。ウェスト・ケネディ・ブルーバードとの交差点を左折しようとしたドライバーが彼の車にぶつけたのは、東部時間の午後4時頃、イチローがデール・マービー・ハイウェイを南に向かっていた時だった。

ぶつかった場所は彼の車の運転席側で、その時にはエアバッグが開いたとイチローは言った。

「その車が左折しようとして、そしてぶつかったんだ」イチローは通訳のアレン・ターナーを通して言った。「ブレーキを踏んだんだけど、どうにもならなかった。こっちが青信号だったんだけどね」

タンパ警察によれば、イチローのランドローバーにぶつけた車のドライバーは、止まるまでにもう一台にぶつかった。そして注意を怠ったとして、出頭を命じられている。

「エアバッグって本当にあるんだって」イチローは言った。「それ見たの初めてだったから。メーカーは素晴らしいエアバッグと安全な車を作っているって、みんな信用して良いと思うよ」

イチローはフォートマイヤーズで行われた日曜日のレッドソックス戦の遠征は、初めから予定に入っていなかった。そして月曜日のヤンキースは、休みだ。結果的にイチローが、グレープフルーツ・リーグの試合を休むことはないだろう。

「ぶつかったみたいな感じが、もう少し体にあるかと思ったけど」イチローは言った。「そういうの何もないんだよね、本当に。僕にけがをさせるには、もっとひどいことをする必要があるんだって思うよ」

念の為にヤンキースは、日曜日に診断を受けることをイチローに勧めている。イチローはスタインブレナー・フィールドでの練習の後、メディカル・スタッフのところに行こうと思っていると言った。

「私の勝手な予想だけど、彼は火曜日にプレーできると思っている」ジョー・ジラルディ監督は言った。「昨晩彼と話して、もし病院にいくなり、何か痛みがあったら知らせてくれるって言っていた。でも連絡は無いからね」

外野手がもう一人けがを負うことは、開幕戦のラインアップにカーティス・グランダーソンを欠くことが決っているヤンキースには大きな打撃になる。グランダーソンはヤンキースの今春の2試合目で、デッドボールを受けて右前腕を骨折しており、5月まで戻ってこれない見込みだ。

イチローの事故は、この春のヤンキースには2回目の事故になる。マイナーリーグの投手ニック・グーディが先月、フロリダの州間高速4号線の多重衝突事故で、右足首を捻挫した。グーディは土曜日、マイナーリーグのキャンプに送られた。

事故が起こった時、イチローは一人で乗っていたと言った。そして土曜日のそれは、運転中の初めての事故だったが、まったく初めてというわけではなかったと付け加えた。

「高校生の時、自転車に乗っていてはねられたことがあるんだ」イチローは言った。「その時以来、本当に注意深く慎重にするようにしている。あらゆるところを見渡すようにしてね」

「ドライバーとしては、僕はとても注意深くて慎重なんだけど、同乗者としてはたぶん、最悪だろうね。だってずっと見ていて、運転している人に"気をつけて"ってばかり言っているんだもの。まぁ、僕は本当に注意深いドライバーだってことだね」

参考記事: Ichiro shaken but uninjured in car accident By Bryan Hoch / MLB.com