50 Moments: 2009 Classic final

過去2回のワールド・ベースボール・クラッシック・チャンピオンの日本は、数名の有力選手を欠きながら、3回目のタイトルに向けて走っている。

現役日本人メジャーリーガーで、日本野球を代表するユウ・ダルビッシュやイチロー・スズキ、そして大会のMVPに2回選ばれたダイスケ・マツザカらは、今大会の出場を見送った。そして日本の殿堂入り選手で新しい監督であるコージ・ヤマモトは、東北楽天イーグルスのマサヒロ・タナカや読売ジャイアンツのハヤト・サカモトといった新進気鋭のスターたちと共に、2006年のサダハル・オーと'09年のタツノリ・ハラに続くタイトルを狙っている。

日本チームは2009年と同様に、第一ラウンドでホームフィールド・アドバンテージを得る。Aグループは日本の福岡にあるヤフオク・ドームでプレーする。そこは日本プロ野球の福岡ソフトバンクホークスの本拠地であり、そのチームからは、外野手のセイイチ・ウチカワ、三塁手のノブヒロ・マツダ、2012年の沢村賞投手(日本のトップ投手に与えられる)タダシ・セッツ、マサヒコ・モリフク、そしてケンジ・オトナリが今春のヤマモトのチームに参加している。

そして日本の三連覇を阻んで優勝を狙っているのは、2006年は決勝で敗れ、'09年はトーナメントの第2ラウンドで涙を呑んだキューバだ。

Aグループの強豪2チームに加わったのは、殿堂入り選手のバリー・ラーキンが率いる初参加のブラジルと、3回目のトーナメント出場となる中国である。

日本とキューバがグループAの本命で、中国とブラジルはその一角を崩すことを狙う。

ブラジル

ブラジルチームは、予選ラウンドでパナマを1対0で下し衝撃を与えた。そしてワールド・ベースボール・クラッシックの最後の一枠を掴みとった。

サッカーが人気のブラジルで、野球は未だ発展途上だ。しかしラーキンが代表チームの監督になって、試合内容が良くなっている。

南米から福岡へと、ブラジルチームは長距離を移動したが、日本のプロ野球や独立リーグで現在プレーしている東京ヤクルトスワローズのダニエル・(ユウイチ・)マツモトとラファエル・フェルナンデスらが含まれたロスターの選手の多くは、家に帰ってきたと感じただろう。

ブラジル人で初めてのメジャーリーガーで、彼らのベストプレーヤーであるインディアンスのキャッチャー、ヤン・ゴメスが合流しないのはマイナスポイントだ。

ブラジルチームは攻撃力がウィークポイントで、もっとも勝てる可能性が高い中国を相手に大会での初勝利を掴むには、投手の頑張りが鍵になる。キューバと日本が待ち構えるそのグループで、それ以上の結果を残すのは、とても困難であると言わざるをえない。

中国

中国は2009年大会で初勝利を挙げた。しかしその国が日本とキューバと争うようになるには、まだ時間が必要である。

中国チームのロスターのうちの8人以外(13人の投手のうちの10人と3人のキャッチャーを含む)は、11月のアジアシリーズで、台湾のラミゴ・モンキーズ に14対1、韓国のサムソン・ライオンズに9対0とボロ負けしたチームにいた選手だ。

中国チームの若手は、カンサスシティ・ロイヤルズの投手ブルース・チェンがチームに加わらないことを知ってショックを受けた。チェンの不在は、中国の他の主力投手であるラ・カとボク・トウにより負担を与える。

しかしチェンが不在でも、中国チームにはアメリカのマイナーリーグで8年のベテラン内野手のレイ・チャンがいる。スピーディーな外野手のサイ・ギョウとリク・シンコウの二人にも注目だ。

中国で野球は未だ発展途上であり、代表チームはグラウンドでの経験が欠けている。しかし幸運なことに、元シアトル・マリナーズの監督であるジョン・マクラーレンが指揮を取り、ヒューストン・アストロズとニューヨーク・メッツ、そしてオークランド・アスレチックスで監督経験があるアート・ハウが打撃コーチを務めるダグアウトに、それは当てはまらない。

しかしマクラーレンなりハウが、グラウンドでプレーするわけではなく、中国チームは苦戦を強いられるだろう。

キューバ

この競技の国際機関である国際野球連盟は、米国と日本を差し置いてキューバをランキング1位にしている。そして2006年の大会で決勝戦に進んだキューバは、今回こそ優勝を狙っている。

2011年に亡命して昨年アスレチックスでプレーした強打の外野手ヨエニス・セスペデスがいなくても、キューバは危険な存在だ。

対戦投手は特に、ホセ・アブレイユとアルフレッド・デスパイネに注意しなければならない。二人はキューバでもっとも信頼の置ける打者だ。

アブレイユは、キューバの国内リーグで2011年から2012年にシエンフエーゴスで87試合に出場して、打率はリーグトップの.394、35本塁打、99打点、OPS1.379を記録する素晴らしいシーズンを送った。グランマでプレーしたデスパイネも負けずに、.326/479/.695を記録し、リーグトップの36本塁打と105打点を記録した。

キューバにはもう一人活躍が期待できる三大会連続出場のフレデリッチ・セパーダがいる。彼は2009年の大会で6試合に出場して24打数12安打、2本の二塁打、3本塁打、10打点を記録した。内野手のユリエスキ・グリエルは、参加する16チームのどこにも負けないかもしれないキューバチームの、もう一人の脅威になるかもしれない。

キューバチームはまた、2006年と'09年の大会のどちらか(または両方)で投げた経験豊富な投手を多くをマウンドに送り込むことで勝利を狙う。

そのうちの二人、ヤディル・ペドロソとフレディ・アルバレスは、11月に日本で行われた2試合の親善試合で先発した。キューバは2試合とも落としたが、3月6日の水曜日に行われるAグループでの対戦は、そのリベンジの機会になる。

日本

メジャーリーガー抜きの日本は、国内でプレーする選手で編成したチームだ。読売ジャイアンツのキャッチャー、シンノスケ・アベ、北海道日本ハムファイターズの外野手アツノリ・イナバ、そして唯一メジャーリーグでのプレー経験がある東北楽天の内野手カズオ・マツイらのベテラン選手が、戦いの中で若手選手を引っ張るだろう。

イーグルスの右腕マサヒロ・タナカ(2011年の沢村賞投手)が、才能豊かな投手陣を引っ張り、広島カープのケンタ・マエダ(2010年の沢村賞投手)とジャイアンツの左腕テツヤ・ウツミ(2012年日本シリーズMVP)が、最前線で彼に続く。西武ライオンズのサブマリンのリリーバー、カズヒサ・マキタがブルペンで待ち構える。

2012年のジャイアンツで打率.340、27本塁打、104打点を記録したアベは、ラインアップの中心として、出塁と得点に貢献するだろう。

アベとファイターズの強打者ショウ・ナカタは、日本チームの中で本当に脅威となるパワーの持ち主で、投手陣と守備陣は勝利のために、彼らに頼ることになるだろう。

参考記事:Japan opens quest for third Classic title at home By Jason Coskrey / Special to MLB.com