1年前のヒサシ・イワクマには、少し戸惑いがあり、そして少し圧倒されていた。

そう彼は30歳で、1999年からプロ選手として野球をしていた。しかしそれは、初めてのメジャーリーグでのスプリングトレーニングだった。どこに行けばよいのだろう? 彼らは、練習がどのように行われることを期待しているのだろう? それは目眩がするようだった。

彼は確信がなく、ためらっていた。そして彼の仲間の投手の誰一人として、日本語が話せなかった。

今年のイワクマは上機嫌だ。彼はチームメイトと、交流している。彼はグラウンドとクラブハウスで、自信を持って動いている。彼はもはやルーキーではなく、2013年の先発ローテーションを担う中心選手だ。

「楽しんでいます」イワクマは木曜日、通訳のアンソニー・スズキを通して言った。「1年間経験した後だから、去年よりもだいぶリラックスしています。一日がどのように進むのかが分かっているから、去年よりもすごくやりやすい」

マリナーズのエリック・ウエッジ監督が、指摘した。

「ぜんぜん違うよ」ウエッジは言った。「去年の彼の状況は、まったく違ったものだったから。彼はまだケガからの回復途中で、必要なだけの強さが戻っていなかった」

実際にイワクマは、日本の楽天ゴールデン・イーグルスにいた2011年に肩の問題と戦っていて、スプリングトレーニングに現れた時も、ローテーションを争える状態からは程遠かった。

「何かを強化して、何かを鍛える必要があったのは、早い時期から明白だった」ウエッジは言った。

イワクマは、ブルペンでシーズンを迎えた。数回ロングリリーフで成功した彼は、ヘクター・ノエシに代わってローテーションに入った。

一度ローテーションに入ったイワクマは、そこから外れることはなかった。

彼は16回先発して8勝4敗、防御率2.65を記録した、それは2005年のフェリックス・ヘルナンデスの記録を破り、新人先発投手の防御率のチーム記録だった。彼は最後の9先発で6勝2敗、防御率1.83だった。

より驚きだったのは、三振数だった。イワクマは125イニングで101個の三振を奪った。彼は7月30日のトロント・ブルージェイス線では、8回で13個の三振を奪った。

「それを予期していたと私が言っていたと嘘をつきたくなるほど、その実力は本物だった」ウエッジは言った。

イワクマは、ヘルナンデスと張り合おうとは思っていない。

「驚きはしなかった」彼は言った。「だけど三振を狙うのは、僕のスタイルじゃない。僕はカウントの早いうちに、打たせて取るのが好きなんだ。それが僕のやり方で、三振はそれに伴ってついてくるもの」

イワクマの後半戦のパフォーマンスは、彼に2年14百万ドルの契約と、ローテーション入りをもたらした。役割がはっきりしていることは、彼が今シーズンを戦う助けになる。

「ケガなくシーズンを投げ切りたいと思っている」イワクマは言った。「僕が考えることではないけど、先発ローテーションに入るって分かっていることで、僕はやりやすくなる」

それはイワクマが100%健康でいるための助けになる。彼は、いつもどおりのシーズンオフのトレーニングを行うことができて、162試合の過酷なシーズンに備えた。

「肉体的には、去年の同じ時期よりもだいぶ良い感じ」イワクマは言った。「シーズンオフは、とてもハードに練習した。今の状態から、シーズンが終わるまでにもっと強くなれると思う」

それは始まったばかりの練習でも見られた。

「今の彼は、昨年の終わりの時よりも力強くなっていることが見て取れる」ウエッジは言った。「彼はスプリングトレーニングに備えて、本当にハードな練習をしてきた。メジャーリーグの先発投手でいるためには、鍛えあげなくてはならない。彼はシーズンオフに、肉体の準備をしてきたようだ」

その準備は、ワールド・ベースボール・クラッシックのためではない。2009年に日本の2番手の先発投手だったイワクマは、今年のWBCに参加しない。

「こういった状況で、断るのはとても厳しかった」彼は言った。「日本の代表に選ばれるのは、いつも光栄に思うし、本当に誇りに思っている。だけど同時に、僕よりも若い選手にチャンスを与えることも大切だと考えたんだ。彼らのプレーを見るのを楽しみにしている」

参考記事:Seasoning adds spice to attitude of Iwakuma RYAN DIVISH; STAFF WRITER  The News Tribune