Network on Clemens' comeback 

ロジャー・クレメンスは、カムバックの準備ができている。しかしその7回のサイヤング賞投手は、今現在のこの計画が、メジャーリーグへの復帰を目指したものではないと強調した。

8月4日に50才を迎えたクレメンスは、アトランティックリーグのシュガーランド・スキーターズのマウンドに立つこの土曜日にプロの世界に戻ってくる。彼が良い投球を見せない限り、それはたった1回のイベントになる。もしそうならなければ、恐らく彼は、もう1試合契約するつもりだ。

それはアストロズに戻るための、準備なのだろうか?「違う」クレメンスは、強調した。

「楽しみたいだけなんだ」クレメンスは言った。「土曜日に投げるから、まぁ見ていてよ」

スキーターズのフロント陣は、月曜日にクレメンスが投げるのを見た。伝えられるところでは、アストロズのスカウティング・ディレクター、マイク・エリアスもその場にいた。

クレメンス自身は、独立リーグの打者と対戦するには充分な状態だと考えているが、彼はその事を、それ以上のこととは捉えていない。

「練習で投げるのと試合で投げるのでは、大きな違いがあるんだ」クレメンスは言った。「マウンドに上った時は、35才に戻った感じがするだろうけど、何球か投げた後に、僕は50才だって感じるだろうね。”なんて馬鹿なことしているんだ?”って」

青いボタンダウン、デニムのジーンズ、カウボーイブーツとスキーターズの帽子を身につけたクレメンスは、記者で満杯になった部屋で会見に応じた。そしてシュガーランドの公式発表では、7,500席のコンステレーション・フィールドに、火曜日は8,000人近くの観客が集まった。

しかしスキーターズは、ほとんどの試合で満員を記録していて、シーズン140試合の半分を過ぎた時点で、予想の観客数を上廻った。そしてチームに伝説の投手が加わることによる宣伝効果は、その邪魔にはならない。クレメンスの土曜日のデビューは、立ち見が出るほどの観客を集めるのは確実で、それに加えてチームが、どうやってコントロールすれば良いのかわからないほどのメディアが殺到するだろう。

2007年を最後にメジャーリーグで投げていないクレメンスは、45分間の記者会見で、彼の考えを語った。もう一度メジャーリーグで投げる自信があるのかと繰り返し尋ねられ、クレメンスはその意見を一蹴した。

「5年前とは違うんだ」クレメンスは言った。「僕は50才。僕はその事が解っている」

スキーターズとの話し合いは、約1ヶ月前に始まった。クレメンスは監督のグレィ・ガエッティからテキスト・メッセージとEメールを受け取った。そのやり取りを数回繰り返した後、”なぜ君は、ここで投げないんだ”とガエッティから尋ねられた。彼はクレメンスが2004年-06年の3年間ヒューストンに戻っていた時に、アストロズで打撃コーチをしていた。

ヒューストンのメモリアルパークまで3マイル走り、一般的な運動をして体調をキープし、ソフトボール・リーグで50試合以上プレーしていたクレメンスは、スキーターズでの試みを始めるために、ちょっとした決断が必要だった。しかしアストロズで投げるために引退を撤回するとの報道を繰り返し否定した2004年のことを考えれば、2012年のロケットの登場が1回だけであるという事に対する懐疑的な味方は続くに違いない。

疑いようがなく人を引き付けるクレメンスは、どこへ行っても素晴らしい光景を作り上げるだろう。その一部は、彼のキャリアによるもので、彼はレッドソックス、ブルージェイズ、ヤンキース、そしてアストロズで過ごした24年間で7回のサイヤング賞に輝いている。しかしそのもう一部は、彼の偽証のためでもある。彼がステロイドとHGHを使用したとのミッチェルレポートの告発を公に否定した後の2008年、議会と政府の調査委員会で証言を求められた。そして6つの偽証で訴追されていたが、6月に無罪放免となった。

2004年にアストロズと10年間の個人サービスの契約を結んでいたクレメンスは、引退した時から、それが始まる契約になっていた。そして彼は、将来的にも彼らと関係を続けるように見える。彼はオーナーのジム・クレーンと共にオールスターを観戦し、どの様な形がベストなのかを数回にわたって話し合った。 

しかしクレメンスは、投手としてアストロズに加わる話は、クレーンとしたことがないと強調した。

「彼らと働くことを楽しんでいる」クレメンスは言った。「もし彼らから、何だかの形で助けてくれないかって聞かれたら、僕は彼らを助ける。ここは僕のホームタウンだから」

「僕はメジャーリーグを行ったり来たりしたし、引退も撤回した。あまり先のことは、考えないようにしている。僕は土曜日に投げなくてはならない。それを楽しもうと思う」

クレメンスがスキーターズのクラブハウスに入った時、全くのよそ者にはならない。2000年代の半ばにアストロズでプレーしていたジェイソン・レーンとティム・レディングの二人が、今シュガーランドで投げている。

外野手としてヒューストンで2回プレーオフに出場したことがあるレーンは、ロケットとの再開を楽しみにしている。外野手から投手に転向したレーンは、クレメンスと投球について話したいと思っている。

「楽しみだ」レーンは言った。「僕は彼と一緒にいるのが好きだった。今回みんなは、彼がどれだけプロフェッショナルなのかを見ることができる。僕はチームメイトとしての彼の良さを知っている」

それは1試合だけのチームメイトになるかもしれない。それか多くて2回。それかもっと。それはクレメンスにも判らない。

「もし土曜日に上手く行けば、だぶんもう1度ってなるだろうね」クレメンスは言った。

ホームゲームだけ?

「そのとおりだ」クレメンスはニヤリと笑った。

参考記事:Clemens' comeback planned for one game By Alyson Footer / MLB.com | 08/21/12 10:45 PM ET
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120821&content_id=37089522&vkey=news_mlb&c_id=mlb