ユウ・ダルビッシュが落ち着くために必要だったのは、たった一人の打者だけだった。

1回の先頭打者、ジャマイル・ウィークスに二塁打を打たれて以降、ダルビッシュは続く17人の打者のうち15人をアウトにして、長打は1本も与えなかった。ダルビッシュは7 2/3イニングを、被安打4、7奪三振、1失点に抑え、レンジャーズは水曜日夜のボールパーク・イン・アーリントンでアスレチックスを4-1で下した。

「今晩の彼は、とても効率的だった」ロン・ワシントン監督は言った。「ストライクゾーンで勝負していた。それは、彼がしなくてはならなかったことだ」
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ウィークスはレフトへの2塁打で出塁し、その後ジョシュ・レディックの犠牲フライで得点した。アスレチックスは、レンジャーズが反撃して4点を入れる4回まで、そのリードを保った。

ジョシュ・ハミルトンは4回、アスレチックスの投手トミー・ミローンの横に内野安打を打った。それで彼は、16試合連続安打となった。それはアメリカンリーグでは最も長く、メジャーリーグ全体でも3番目だ。

その後、エイドリアン・ベルトレーが、ミローンの初球のチェンジアップを、ライトスタンドまで運んだ。レンジャーズは2-1とリードした。

「僕たちには、あれが必要だった」ベルトレーは言った。「前の2試合の僕たちは、良いプレーが出来ていなかった。守備もまずかったし、攻撃でも何かが足りなかった。僕たちのペースに戻すために、良い一発だった」

ネルソン・クルーズは、ショートのエリック・ソガードに向けてゴロを打ったが、一塁ダリク・バートンへの悪送球で出塁した。彼は連続して出塁した3人目の打者になった。ワンアウト後、ヨービット・トレアルバが四球で歩き、もうワンアウトの後、クレイグ・ジェントリーがアスレチックスの三塁手ジョシュ・ドナルドソンに平凡なゴロを打つ間に、クルーズが得点した。それでレンジャーズは3-1のリードになった。

「あれが、セーフになるとは思わなかった」ジェントリーは言った。「僕はどうにかならないかと思って、必死で走った。それでああなった」

それは3回のバントヒットに続くジェントリーのその試合二本目のヒットで、とても重要なものになった。それがツーアウトからのタイムリーになってその回が続き、レンジャーズは4回が終わるまでにもう一点追加した。

「あれは大きな内野安打だった」ワシントンは言った。「こうやって点を取れることを、彼らがなんで忘れていたのか、私にはわからない。だけどジェントリーのあのプレーが無ければ、その後は無かった。あれで点が入って、その後エルビス(・アンドロス)に継って、もう一点取れたんだ。今晩の私たちは厳しい攻めをして、それが私たちの勝利に継った」

アンドロスは、レンジャーズのその回3本目になる内野安打でジェントリーに続いた。彼自身のそのヒットと、トレアルバがレフトに打ったライナーのシングルヒットで、レンジャーズは4-1とリードした。アンドロスは今シーズン二度目となる2番でチームを引っ張った。それはイアン・キンズラーが、試合開始直前にウィルス性胃腸炎でラインアップを外れたからだった。

水曜日のレンジャーズにはまた、マイケル・ヤングがいなかった。ヤングは最近8試合で、打率.143、1打点だったので、ワシントンは彼に休日を与えた。ワシントンは今週、多くのレギュラー選手を休ませている。アンドロスとクルーズは、火曜日のロイヤルズ戦を休んだ。マイク・ナポリとキンズラーは月曜日の夜に休んだ。

前回の登板でダルビッシュは、5 1/3イニングで被安打3、3失点、7奪三振だった。それは10-3で勝った金曜日夜のエンゼルス戦で、雨のために1時間56分中断した後だった。

「前回の登板から、体を休めることができた。休むことができたし、普段と同じように準備ができた」ダルビッシュは言った。「今日の良かった所は、力まずに投げられたこと。感じはとても良かった」

ダルビッシュは今シーズン6勝1敗となり、今年の新人で最多勝となった。同じ勝利数だったミローンは5勝3敗となった。

「彼の投球が、ずば抜けているとは思わなかった。だけど投げてくる場所が、とても良かった。大きく曲がるカーブボールで僕たちのバランスを崩して、そして94(マイル)のファストボールを投げてくるんだ」ドナルドソンは言った。「今晩僕たちは、彼を打てるって本当に思っていた。僕たちはただ、打席にたった時に有利な状態にできなかった」

ダルビッシュが投げた118球のうち、73球がストライクで、防御率は2.84から2.60に下がった。ダルビッシュは今シーズン、58人の打者から三振を奪っていて、マリナーズのフェリックス・ヘルナンデスと、ヤンキースのC.C.サバシアに続いてアメリカンリーグ3位である。

「彼は良い仕事をしてくれた」ワシントンは言った。「彼は三振を取る投手だと知られていて、それでも三振を取れる。彼はとてつもないものを持っている。私は彼がボールを握る度に、何か新しいものが見られるのではないかと思っている」

ダルビッシュは今シーズン、ホームで投げた4試合で4勝0敗、防御率3.00。そしてアメリカンリーグ西地区と対戦した3試合すべてに勝っている。

ジョー・ネイサンが9回を3者連続三振で締めて、シーズン8セーブ目を挙げた。5月5日にインディアンズに5-2で勝った時以来のセーブだ。

プロゴルファーのフィル・ミケルソンと俳優のゲイリー・シニーズが、水曜日夜のボールパーク・イン・アーリントンに集まった46,370人の観衆の前で始球式を行った。その試合は今シーズンのレンジャーズ、12回目のソールドアウトだった。

参考記事:Whirling Darvish: Yu impressive against A's By Christian Corona / MLB.com | 5/17/2012 12:39 AM ET
http://mlb.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2012_05_16_oakmlb_texmlb_1&mode=recap_home&c_id=tex&partnerId=rss_mlb