それは金曜日の朝8時37分のピオリア・スポーツ・コンプレックスだが、マリナーズのクラブハウスの最後列に座る若手投手には10月の様な感じだった。

ダニー・ホルツェン、ジェームス・パクストンそしてテイワン・ウォーカーの仲間内の冗談は鳴りを潜め、長い沈黙と白くて小さなヘッドホンをしながら空白を見つめることに変わった。3人の投手は、キャンプ中に起こる大きな出来事について考えていた。

金曜日、マリナーズがこの週末に行う2回の紅白戦の最初の一戦が行われ、そして”ホルツェン、ウォーカー、パクストン”がメジャーリーグの打者と初めて対戦した。
 
他の人たちには2月であっても、彼らには10月だった。

最初に登場したのはホルツェンだった。昨年の全体2位指名の1年目選手は、アリゾナ・フォール・リーグでプロデビューし、ピオリア・ジャベリナスで19 1/3イニングを投げて1勝0敗、防御率1.40を記録したが、1回裏の最初にショーン・フィギンスと対戦したときは何かが違った。

多くのことが違った。

ホルツェンは10球を投げてフィギンスに四球を与え、2人目の打者、セカンドのダスティン・アクリーは三振に取った。

レフトのキャスパー・ウェルズがシングルヒットで続き、その後ファーストのジャスティン・スモークがタイムリーヒットを打った。次の打者のミゲル・オリボはフィルダースチョイスで、その回2つ目のアウトを取った。しかしホルツェンはそれ以上投げなかった。なぜなら投球制限数に達したからだった。

「ショーンは凄いね。あれは彼らの経験の良い例で、彼らがそこでよくすることだ」ホルツェンは言った。「僕がメジャーリーグの打者と対戦する時に起こることだから、今日の打席で一番勉強になった。」

2/3イニングで被安打2、1失点、1与四球、1奪三振、グラウンドでのホルツェンの様子は普通だった。

彼が投げた28球のうち21球がストライクだった。

試合後の彼の様子は、普通ではなさそうだった。

「ワオ、素晴らしかった」ホルツェンは言った。「実際に打者と対戦したのは大きな1歩で、そこで争うことについての大きな一日になった。彼らは良いね。彼らは投球に対して、投手が何かをしなければならなくなるような、小さな事をしてくるんだ」

次にマウンドに上がったのはウォーカー、もし彼がナーバスになっていたら、それを見せられなかっただろう。彼は2010年のマリナーズ1巡目指名で、昨シーズンは1Aクリントンで18試合に登板し6勝5敗、防御率2.78、そして2010年のルーキーリーグでは4試合に投げて1勝1敗、防御率1.29だった。

彼は1Aの打者と対戦した時をイメージして、2回裏のマウンドに上がった。その試みは上手く行った。

「僕が事前に考えていたよりも、落ち着いてできた」ウォーカーは言った。「(クラブハウスで)僕はメジャーリーグの打者と対戦することに少しナーバスになったけど、一旦ブルペンに行ったら落ち着いてきた。マウンドに行った時は、他の日みたいに感じた」

そう、それはとても良い日になった。

ウォーカーは3人の打者と対戦し、ムネノリ・カワサキとカルロス・ペゲーロの二人から三振を取った。そしてDHのジレルモ・クイロズは内野ゴロだった。彼は短い登板の中で、全部で14球投げて10球がストライクだった。

「僕はどんどんストライクを投げて、有利なカウントに持って行こうとした」ウォーカーは言った。「ファストボールが良かったし、カーブボール、僕は遅い球も2球投げた。チェンジアップは凄く良かった。良いところがたくさんあったから、これからもっと良くしたいね」

3人目はパクストン、2010年ドラフトの4位指名は、マイケル・ソーンダースと対戦した。彼と対戦するのは高校以来だったが、すぐに3ボールにしてしまった。ソーンダースは最終的に出塁した。

フィギンスが続いて四球を選び、ランナーが二人になった。しかしパクストンは続く3人の打者を抑えた。それには最後の打者だったウェルズから奪った三振が含まれる。

「僕は自分の投球に納得していない」パクストンは言った。「カーブボールは、いつものようでは無かったし、ファストボールでストライクが取れなかった。いつもは、今日より良いんだ。僕は、できることを見せるチャンスが来るのを楽しみにしている」

パクストンは、既に成功した実績を持っている。

昨シーズン、彼はクリントンで56イニング投げて3勝3敗、防御率2.73、そして2Aジャクソンでは39イニングを投げて3勝0敗、防御率1.85だった。彼は昨年の8月から試合で投げていなかった。

「僕は少し興奮していた」パクストンは言った。「僕には落ち着いてストライクを投げることが必要だった。リラックスしてそうする必要がある」

リラックスすることが、3人の次のテーマだ。ホルツェン、ウォーカー、パクストンは金曜日の夜に一緒に食事をし、その日のことを話し、いくらかの笑いもあった。ウォーカーは、パクストンとホルツェンに、カントリーミュージックよりもヒップホップを聞くように説得していると冗談を言った。

「みんな良かったと思う」マリナーズのエリック・ウエッジ監督は言った。「彼らが初めてそこに立って感じたことや心に浮かんだことは、誰にも解らない。私は彼らがとても良く彼ら自身をコントロールしていたと感じている」

参考記事:Top pitching prospect trio passes first big test By Jesse Sanchez / MLB.com | 02/24/12 6:50 PM EST
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120224&content_id=26850310&vkey=news_sea&c_id=sea&partnerId=rss_sea