それはリスクを取る価値のある契約だ。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、月曜日にキャッチャーのプロスペクト、ヘスス・モンテーロを絶賛した。彼は投手のマイケル・ピネダを含む4選手のマリナーズとのトレードに正式に加わった。

「私は長い間これをしているけど、彼は私がトレードした中で最高の選手かも知れない」キャッシュマンはモンテーロについて言った。「彼は良い選手だ」

ヤンキースは月曜日、モンテーロと右腕のヘクター・ノイシとの交換で右腕のピネダとホセ・カンポスを正式に獲得した。球界でもトップクラスの打撃プロスペクトで、必要だったローテーションの強化をした。

Yanks land Pineda, sign Kuroda

ピネダは23才、昨シーズンはシアトルの新人として9勝10敗、防御率3.74を記録し、アメリカンリーグの新人の先頭を行く奪三振数(173)、奪三振率(9.11)でアメリカンリーグ新人賞争いで5位に入った。

豪速球を投げる6フィート7インチの右腕は、2011年の前半戦を席巻した。4月は4勝1敗、防御率2.01でアメリカンリーグ月間最優秀新人に選ばれた。そしてオールスターチームにも選ばれた。彼の三振四球比(3.15)と奪三振率はアメリカンリーグの歴代新人で2番目の成績だ。

「私は素晴らしい気分で、とても興奮している」ピネダはヤンキースがリリースした声明の中で言った。「私はキャリアのこんなに早い時期にニューヨーク・ヤンキースに加わるなんて考えたことが無かった。これは世界でも最高のことだ。C.C.サバシアの隣で投げるなんて、なんて言えば良いかわからない。そしてアレックス・ロドリゲスやデレク・ジータと一緒にプレーするなんて、信じられない」

両チームは10日前に合意していたが、ヤンキースとマリナーズはすべての選手の健康診断が終わるまで正式発表出来なかった。今正式になって、このトレードはローテションで左腕のサバシアに続くエースになる可能性を持った選手を獲得し、投手陣を充実させた。

エライアススポーツによれば、ヤンキースが他のチームでプレーしていた23才以下の選手を獲得したのはマイク・モーガンが最後だ。それは1982年で、モーガンがボンバーズでデビューしたのは22才と187日の時だった。

キャッシュマンはそれを”ニーズとニーズ”のトレードだと言った。自身の豊富なキャッチャー陣とシアトルの過剰な投手陣を見比べたのだ。
 
「星と月が並んでいるように、我々のチームはキャッチャー陣が豊富で、そしてトップクラスの攻撃力を持っているのは明らかだ」キャッシュマンは言った。「マリナーズは、本当にトップクラスの投手陣を持っている。彼らは、その投手陣を育てるという素晴らしい仕事をした。なので彼らがもしそれを選ぶのなら、トレードで強化をできる位置にいた。我々にとってもそうで、私たちは一致することができた」

契約の根回しはウインターミーティングでなされた。マリナーズのジャック・ズレンシックGMはキャッシュマンに、もしモンテーロをトレードするならば、フェリックス・ヘルナンデス以外で誰なら考えてくれるかと尋ねた。二人の話し合いはその週の間続けられ、取引が最終的に合意に至る時は4人の選手になっていた。

ヤンキースにとってそれは、昨シーズンメジャーリーグデビューした24才のヘクター・ノイシを含むことを意味していた。ヤンキースでノイシは、28回のリリーフ登板で2勝1敗、防御率4.01、2回の先発で0勝1敗、防御率9.64だった。彼はまたマイナーリーグで97登板(74先発)で30勝18敗、防御率2.98、401奪三振だった。

ヤンキースに来るのは19才のカンポス、マリナーズのマイナーリーグでの3シーズンで14勝10敗防御率3.26を記録している。カンポスは2011年のシーズンを1Aエバレットで過ごし5勝5敗、防御率2.32、期間最高の85奪三振で、そのシーズンで与えた四球は13だった(与四球率1.44)。彼はノースウエストリーグの先頭を行く防御率と奪三振で、被打率は2位(.214)だ。

この右腕は、ノースウエストリーグオールスターチームにも選ばれ、ベースボールアメリカのアメリカンリーグ右投手プロスペクトランキングで1位(全体で3位)に選ばれいる。

しかしこのトレードの中心は、ピネダと22才のモンテーロだ。彼はヤンキースのトップ指名打者でシーズンを迎えると見られていた。モンテーロは、昨年9月のメジャーリーグデビュー以来18試合で打率.328、4本の二塁打、12打点、7四球を記録した。キャッチャーのプロスペクトと見られていたモンテーロは、メジャーリーグのそのポジションでのプレーに対する彼の能力への疑問に最近答え始めていた。

「私たちがモンテーロの守備能力を信じていないわけでは無い」キャッシュマンはトレードについて言った。「私たちは、彼がメジャーリーグでレギュラーのキャッチャーになれると思っていた。それは必要なエリアを強化し続けるために本当に必要な取引だった」

キャッシュマンは、2009年に彼自身が行ったタイガースとダイヤモンドバックスを巻き込んだ7人のトレードと比べた。ヤンキースはカーティス・グランダーソンを得たが、イアン・ケネディ、オースティン・ジャクソン、フィル・コークを手放した。振り返ってみれば、この3チームの全てはこの取引から利益を得て2011年にプレーオフに進出した。キャッシュマンは、今回の事で両チームが利益を得ると信じている。

「私たちはモンテーロに多くのものを与えた」キャッシュマンは言った。「しかし私たちは、同時にピネダから多くのものを得られることを期待している」

ピネダを獲得し、正式発表はされていないがフリーエージェントのヒロキ・クロダと契約した。ヤンキースは今、ローテーションに収まりきらない程の先発投手を持つという嬉しい問題を持っている。キャッシュマンはモンテーロに変わるDHのために、より劣る投手をトレードする可能性が僅かながら残っていると曖昧に話した。

「我々には、強打者が明らかに何人もいる」キャッシュマンは言った。「君たちが充分だと思っていたら、野球の神様は君たちを非難すると思う。充分な投手陣がいるなんてことは、決して起こらない。我々には今、たくさんの先発投手がいる。それは良いことだ」

現状ではピネダとクロダがサバシアとイバン・ノバに加わってローテション入りし、フィル・ヒューズとA.J.バーネット、そしてフレディ・ガルシアが残りの一枠を争うだろう。

「どうなるかなんて本当に予測がつかない」キャッシュマンは言った。「我々の投手層が厚くなって、それが良いことであるということは、解っている」

参考記事:Yanks pay hefty price to acquire Pineda By Anthony DiComo / MLB.com | 01/23/12 6:45 PM EST
http://newyork.yankees.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120123&content_id=26441486&vkey=news_nyy&c_id=nyy