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ジャック・スレンシックは、チームが17連敗したにも関わらず、フェリックス・ヘルナンデスをトレードに出さないと明言した。シアトル・マリナーズのGMは日曜日のトレード期限を目前にしても、若い投手と引換に攻撃力をアップすることに熱心では無いようだ。

ヘルナンデスのトレードは消えたとしても、マリナーズにはトレード市場で役に立つ若い選手がたくさんいる。 オールスタークローザーのブランドン・リーグをはじめとして、若き二人のスター、ジェイソン・バルガスそしてダグ・フィスターだ。ベテラン左腕のエリック・ベダードも金曜日に先発で故障者リストから復活してくる。多くのチームが、彼を値踏みしに来るだろう。

ベダードは、シーズン後にフリーエージェントになる。彼の膝に問題がなければ、最もトレードの可能性が高いマリナーズの投手となる。

ベテラン内野手アダム・ケネディもまた、シーズン後にフリーエージェントだ。彼の見返りでプロスペクトを獲得できる。ミルウォーキーは、足首を故障した二塁手リッキー・ウイークスの後釜にケネディを当てたいと考えている。彼らに時間はあまりない。

ズレンシックはかつてブルワーズのスカウティング・ディレクターをしており、ミルウォーキーの事情はよく知っている。 二人のキャッチャーのプロスペクトが、マリナーズの穴を埋めるかも知れない。ブルワーズ3Aのナッシュビルには、マーティン・マルドナドがいて、彼は守備が良く、打撃も上昇中と見られている。

ブルワーズにはまた、2009年のドラフト2巡目で獲得したキャッチャーのキャメロン・ガーフィールドがいる。彼は膝の怪我で今シーズンのほとんどを休んでいる。

弱点のキャッチャーポジションを有望な若い選手で埋めるトレードは、確かにズレンシックが考慮するに値する。ズレンシックは、チームの将来のために攻撃力をあげることがチームのニーズであることにも気づいている。しかし長い目で見て、攻撃力を改善するために良い投手陣のだれかを放出することは、彼の考えではない。

「私たちに打撃陣のテコ入れが必要なのは確かだ。確かに取れるかも知れない。うちの強みを投げ出せばね」彼は言った。「私たちは、うちのチームが点を取れずに苦しんでいるのを見てきた。だけど投手陣は今まで通り好調だ。それが野球ってものだ」

「それが強みで、これは守らなければいけない。私はそうしたいし、それを放棄する必要もない。これは一晩で成し得たものではないのだ。君たちは指をパチンと鳴らせば、そこに必要な打者が現れると考えているだろう。君たちはそれを育てるように考え直したほうが良い。強くなるにはプロセスが必要なんだ。それは、誰かが思うほど簡単ではない」

ズレンシックは、チームに攻撃力を加えるために、多少のお金をフリーエージェントに使いながら、ピッチングの中心部分は保つ方針のようだ。リーグは来年もチームがコントロールできるし、バルガスとフィスターもフリーエージェントになるまでにあと3年ある。

チームは、ヘルナンデスと新人のマイケル・ピネダが投手の2枚看板になると信じている。ヘルナンデスは2014年まで契約があり、ピネダがフリーエージェントの権利を獲得するのは5シーズン以上も後だ。ズレンシックは、この事がチームを作り上げるのに強みであることが解っている。

「君たちが投手陣について考えるとき、クローザが欲しいよね。見つけるのは大変だよ。木みたいに育ってくれないから」彼は言った。「1番手、2番手の先発投手、これも探すのは大変。打線の中軸、これも一緒。これらは、本当に大変なんだ。君たちがそれを持っていなければ、それを見つけようとするか育てようとするよね。だからそれが欲しい時に何人かは私に電話してくる。それは高いよ。もし君たちが育てられなかったら、トレードで取ることもできるけど、それは特殊な状況だ」

ズレンシックはが、なぜマイナーリーグで才能を開花させようとしているのかというと、多くのチームが攻撃力に問題を持っており、今年はトップレベルのプロスペクトの取引が活発ではないからだと言った。マリナーズは二塁手のダスティン・アクリー、外野手のマイク・カープ、グレッグ・ホールマンなど新人が豊富だ。他にカルロス・ペゲーロとカイル・シーガーもいる。

「私たちに強打者はいないけど、これらの若手の中の何人かは成長してそうなってくれる」ズレンシックは言った。「私たちは今年、彼らにチャンスを与えている。それは間違えではない。これらの選手は、彼らが選手としてプレー出来れば、私たちが期待できる可能性を持っている」

「彼らはこの状況で、私たちが望むような経験を積めるだろう。それは厳しいけど。私を信用してほしい。私には解る。だけどまだ学んでいる最中だ。勉強中だが、それがうまくいけば、私たちは幸せになれる」

勉強の大部分は、彼ら自身が自分に何が出来るのかを見つけ、彼らの中にあるギャップを埋めることだ。ズレンシックは、
今年は若手に大きなチャンスを与えるとスプリングトレーニングの時から言っていた。4ヶ月たって、それはまだ続いている。

トレード、またはシーズンオフを通して進めることは、ズレンシックは、攻撃力が最優先だと解っている。彼はそれを実現するために、強いピッチャー陣を諦めるつもりはない。

「私たちに何が必要かは、疑問の余地が無い」彼は言った。「そうするために利用出来る方法がいくつかあるかも知れない。私たちは冬のリーグに多くの若い選手を送り込むだろう。私たちは正しいチーム構成で、次のレベルにステップアップするためにあらゆる方法を取る」

元記事:Zduriencik inclined to keep pitching intact By Greg Johns / MLB.com | 07/28/11 6:28 PM ET
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20110728&content_id=22438032&vkey=news_sea&c_id=sea&partnerId=rss_sea